今年も行ってきました! JAXAの特別公開日!!
JAXA筑波宇宙センター特別公開2025
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去年はブログ記事は書いていませんが、今年はどんなものが見られるか、何が体験できるか紹介してみます!
私が見てきた部分は、まだまだ全体のうちのほんの一部にすぎないので、ほかにもどのような展示や講演があるか
上記のサイトなどでもチェックしてみてください。


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こちらは一昨年撮影した写真ですが、入ってすぐに目に入るのはロケットですね。
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つくばは、駅の近くのエキスポセンターにもロケットが立っているので、やたらロケットが多い街だと感じますw
一昨年はこの2名を連れていきましたw
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まず最初に訪れたのは、「衛星から観測できるデータを音で聴いてみよう!」のコーナー!
「Hear the Earth − 地球が聞こえる −」の部屋です。
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JAXAが運用する衛星から送られてくるさまざまなデータ。
そこには、地表付近の温度をはじめ、空気の中に混ざっている特定のガスの量や、海洋のプランクトンの割合まで含まれるそう。
そのデータを、音に変換してみるプロジェクトの紹介がされている部屋へ入ってみました。

4つの大きなスクリーンで異なる映像が同時に流れていて、後ろではほわんほわんした
不思議なシンセサウンドが流れ続けています。
以下に部屋で撮影した映像を収録しておきましたので、動画の冒頭からしばらく見て、聴いてみてください。


私は、
「ASTRONEERのサントラみたいだ!」
と思いました。


ASTRONEERも宇宙開拓のサンドボックスゲームの性質を持っているので、
人がいだく「宇宙っぽい」という感覚を音で表現しようと思うと、こういう音色になるというところがあるのだろうと思います。
浮遊感やキラキラした感じの音が混ざっているところに「宇宙感」を感じるのは、
日本でも海外でも同じなのが面白いですね。ASTRONEERはアメリカのゲーム開発チームが作っているので。
SF映画などを通じて、世界で「宇宙ってこういう音色のイメージ」という感覚が
共通のものになってきた歴史があるということの表れでしょうな。


その隣では、「人工衛星運用クイズゲーム 〜ETS‑9ミッションを成功せよ!〜」が開催されていました。
パネル展示をよく読んで、最後に専用タブレットからカルトクイズに答えることで、
賞品をもらうことができました!
クイズの景品は、こちら。「ETS-9」の特製ステッカーとペーパークラフト!
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衛星って地表から36000mの高さを飛んでいるんだなぁ。


続いて、同じ建物の1階で「ようこそ「いぶきGW」! ―衛星ミッション紹介―」を見て回りました。
こちらでも展示パネルを見ながらヒントを探して、謎解きゲームに挑戦する企画が同時に開催されていました。
問題はこんな感じで、紙と鉛筆を渡されてパネルの中から問題を解く鍵を探していきます。
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ここでも謎解きの正解で、景品をもらえました!
今回もらった色々な景品をまとめて撮影↓
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その向こう側には、「地球観測データ利用30年 〜みんなの推し衛星画像に投票しよう!〜」のブースがありました。
いろんな人工衛星があるんですね!
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「推し衛星」の下に付箋を貼って応援しよう! ってことで
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こんな風に、来場者のみんなのメッセージがぺたぺた貼られていました!
\耐えて!!/
(↑私が貼ったわけではありませんw)

私は、「はくりゅう」を推してきました(∩´∀`)∩
「しきさい」と迷った〜!
「はくりゅう」については、「EarthCAREの魅力を知ろう!」の展示ブースでよく話を聞いてきました。
EarthCARE衛星の打上げ後の愛称(和名)が決まりました!​
雲エアロゾル放射ミッション「EarthCARE」
ホワイトドラゴン……!!! カッコイイ!!!!

「はくりゅう」というのは和名愛称で、正式名称は「EarthCARE」なんですけど、このプロジェクトの大元のはじまりは1980年代まで遡るそうです。
実際に作り始めたのはもっと最近ですが、さまざまな環境に耐えるための試験と改造を繰り返すなかで、
ロシアのウクライナ侵攻が発生したことで、元々予定していたソユーズへの搭載が不可能になったそうです。
普通は、衛星を作っている途中で乗せる予定だったロケットが使えなくなるということはないそうですよ。
そりゃそうだなと思いました。

その結果、実際の打ち上げはスペースXのファルコン9ロケットに乗せる格好となったそうです。
その発射は2024/5/29に行われたわけですが、私達が普段ロケットの打ち上げが失敗だの成功だのというニュースを耳にするときに
「なんのためのロケットか」
ということをあまり意識していないので、何が乗っているのか知らなかった、知ろうともしていなかったことに気づきました。
「何かが打ち上げられたんだな。成功(失敗)したんだな」
みたいなふわっとしたことしか気にしていませんでした。
まぁ、必ずしも何かが乗っているロケットばかりでもないと思いますが。
ロケットの打ち上げが、「ロケットの打ち上げそのものの研究のため」だったりすることも多いと思うので、
そういうときは実用する前提の衛星を積まないでしょうw

ソユーズの代わりにスペースXのロケットが選ばれたのも、スペースX社がとにかくロケットを沢山打ち上げて
ロケット打ち上げに関する知見を沢山持っていて、今ではだいぶ信頼度が高いからというのもあるそうです。

そんな話を色々聞いていて、たとえば気象衛星ひまわりは天気予報などで聞くから身近だけど、
それ以外にも衛星はいくつもあるし、それがここ数年で打ち上げられて稼働をスタートしていたりもするんだな
ということを改めて認識して、これからロケット打ち上げのニュースの細かい内容にもっと興味を持ってみようと思いました。


これは一昨年撮った、ARはくりゅう。
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見に行こうと思った施設公開が1時間半待ちの列だというので、少し早めにお昼を摂ることにして、社食へ向かいました。
去年はカレーを食べたので、今年は違うものにしようと思って「ギャラクシーラーメン」にしました。
名前が強すぎる。ギャラクシーラーメン。
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前に食べたカレーはこれ。
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そして、今年もリポDの無料配布がありましたw
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屋外では、物販テントも並んでいてさまざまな宇宙食やアパレルが販売されています。
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はためく「宇宙食」ののぼり。これぞJAXAという感じがしますねw
ちなみに、特別公開日以外にもJAXAではスペースドームとプラネットキューブに入ることができるようになっていて、
プラネットキューブの方に常設物販があるので、JAXAらしいお土産が欲しい場合はプラネットキューブに立ち寄ると良いかと。


物販でちょっと買い物をしてから、宇宙飛行士訓練棟へ行きました。
こういうものがある施設です。(画像は一昨年撮影のもの)
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こちらは今年の写真。
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宇宙日本食の展示と実演もありました。
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宇宙食の「調理」の実演は、記事冒頭に貼った動画にも映像で収録しておきましたので、そちらをご覧ください。
歴代日本人宇宙飛行士のみなさん。
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ここでも、謎解きオリエンテーリングが開催されていたので参加しました!
こんな感じ。
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謎1は、閉鎖訓練の設備模型を見ながら解きましょう……のような流れ!
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実践モジュールの入口を正面から見ると◯、そして居住モジュール部分は□になっています。
謎1の迷路を◯でスタートして□に到達するようになぞると
「まるしかくあいだよめ(丸、四角、間 読め)」
という指示が浮かび上がるので、今度は◯から□に向かっての1列を◯→□つまり下から上に読むと
「ほごきのう(保護機能)」
が出現。これが謎1の答え。
――という具合に、所定の施設を巡りながら問1〜3を解いていきました。


そして、最後に到達した施設は宇宙ステーション試験棟。
「HTV-X GO!」というゲームを遊べるブースや、有人与圧ローバーの運転を体験できるブースなどがありました!
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宇宙ステーションに物資を補給する補給用衛星のドッキング用のパーツ現物が展示されています。
この棟は、とても天井が高いことが印象的でした。
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写真だと、遠近が圧縮されてしまうので却って伝わりにくいと思いますが、体育館などの天井よりもかなり高かったですよ。
バレーボールが天井にぶつかることなんてなさそうなくらいには。

最後に、改修されたスペースドームにも立ち寄ってきました。
さまざまな衛星の模型(サイズも大小さまざま)を見られます。
ここは、普段も開放されているので寄ってみてほしいです。
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模擬宇宙ステーションの内部に入ってみよう。
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ロケットのサイズ比較。
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エンジンやスラスターの模型は大きくて迫力がある。
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という具合に、ディズニーランドよりも敷地面積のあるJAXA筑波宇宙センター。
一日かけて回っても、全然足りないんです。
だから毎年特別公開に行っちゃうんですねぇw

撮影禁止だったので写真つきで紹介ができないものの、そういうところだからこそ特別公開に参加する意義もあり
紹介したいエリアというもあります。
「1年に1回この日だけ!追跡中央管制室ツアー」「宇宙用3Dプリンタ研究の最前線!」がそういうブースで
少し待ち時間が発生するものの入ることができました。

中央管制室ツアーは常に1時間以上の待ち時間の行列が形成されており大人気。
なんせ「1年に1回この日だけ」入れるというのは、一般の来場者にとっての話だけではなく
JAXA職員ですら今日しか入れないらしいですからね。
写真や映像の撮影・録画は全面的に禁止で、何も撮れない特別なエリアです。
壁には、JSTとUTCの時刻を表示する電光掲示が左右それぞれにあり、ガラス張りの部屋の中には多数のモニタとデスクが並んでいて
いかにも「管制室」といった趣でした。
それぞれのモニタには、JAXAが運用している衛星からのデータが映されています。
管制官の職員はひとりもおらず部屋は無人でした。
常時衛星からデータが送られてくるわけではなく、衛星とデータを送受信できるタイミングは
アンテナと衛星の位置関係次第なので、データが来るタイミングは決まっています。
そのため、管制官はデータが来るタイミングでまず「正常にデータの送受信が行われているかどうか」を確認します。
そして、次に実際のデータの内容を精査するようです。

データの送受信自体に問題があるようならば、衛星の保全状態に何らかの問題が発生している可能性があるということになるので
まずは衛星が不備なく仕事できているかをチェックするのは理にかなっていますね。
ただ、保守点検のためにそういう点をチェックして問題が発見されたところで
簡単に「じゃあ直しに行きましょう」という話にならないところも衛星の特色ですよね……。
人工衛星にまつわるプロジェクトに携わる人は、作っている間も
「無事に打ち上がってくれ」「無事に宇宙で展開してくれ」「無事に仕事を始めてくれ」など
さまざまな“お祈り”をしているのだろうと思います。
衛星に対して「だいちくん」のように“くん付け”で呼んだり、衛星を応援する気持ちで作られたパネル展示が多いこと
一般参加者も衛星がんばれ! と思っているところからも、普段から人工衛星に対してお祈りの気持ちを持っている人の多さを感じます。


宇宙用3Dプリンタの最前線もすごかったです。
この部屋にはプリンタの現物が展示されており、開発や保守を行っている職員の方が仕組みなどについてプレゼンしてくれました。

衛星のアンテナ部分のパーツは金属で作られていますが、そこには熱や宇宙放射線にある程度強いというメリットと
重いというデメリットがあります。
3Dプリンタで人工樹脂を使い、無重力・真空の環境下でアンテナを成形できるようになれば、
軽い・現場で修復が可能というメリットを享受できます。
そのために、透明度の高い黄色いものとほとんど透けていない黒いもの、2種のプラスチック素材そのものを研究開発することと、
無重力かつ真空でも立体物を出力できるプリンターを開発することを同時に進めてきたとのことです。
今は宇宙環境でもプラスチック成形ができる実証までこぎ着けたそうで
「これが実際にプリンターが無重力・真空環境で出力を成功させたときの映像です。
とても地味な映像ですがw」
と言って、実証実験時の録画映像を流したりもしてくれました。
はじめは人工樹脂内に存在する微小で少量の水分が成形時に沸騰してしまい、出来上がった出力物が凸凹したり、
沸騰した箇所を起点に裂けるなどして「失敗作」になってしまったそうです。
成功例と失敗例の展示もされていました。
そのため、人工樹脂から水分を可能な限り抜き去る処理を予めしてから成形に利用するようにしたと話していました。
宇宙3Dプリンター専用の人工樹脂2種を実際に触らせてもらったりもしましたが、
「地上で使うような普通のプラスチックではなく、特殊環境下用のプラスチックだ」
と思いながら触っても、人間の五感で直接その違いがわかるというものではありませんでした。
たとえるなら3分茹で用のスパゲティみたいな、直径1ミリくらいのフィラメントでした。
透明な方は、うっすらと黄色味のあるなめらかなフィラメントなので余計パスタっぽかったです。
でも、ここに最新の研究と技術が詰まっているのだなと思うと、感慨深いものがありました。
目で見たり触ったりしても実感はできないけれど、極限まで脱水されてるんだなぁ……と。

プラスチックを使うメリットは他にもあって、金属を成形するのに比べて熱量が少なくて済むので
結果的に消費電力も少なくて良いということです。
人工衛星についている太陽光発電機で作れる電力は少なく、そのリソースの中で金属を溶かすことはおそらく不可能ですが
プラスチックフィラメントなら溶かせるのです。

衛星のアンテナは、畳んだ状態で組み立てて宇宙に発射されて、衛星軌道に乗ったらパタパタと開くようにできているのですが、
3Dプリンターを用いてその場で組み立てや修理ができるようになれば、人工衛星の保守にイノベーションが起こることが想像できますね!


こういった研究開発の話を聞いていると、
「既存の◯◯ではこういうデメリットがあり、こういう風に解決しました」
というエピソードが沢山出てきます。
それがDr.STONEの面白さとまったく同じですごく面白いのです。
たとえば、Dr.STONEでは
「真空管を作ろうとした。フィラメントは電球でも使っている竹製。
空気を極限までなくすことができても、竹のフィラメントがそもそも熱に耐えられない」
という問題に突き当たり、スカルン鉱床から灰重石を掘り出してきてタングステンフィラメントで完成させるくだりがあったりします。
そういうことを現実でずっとやっているのが、産総研やJAXAの研究職の人たちなわけで
課題の内容と解決策を聞くと、「Dr.STONEみたいだ」となって面白いんですよね。
実際は順序が“逆”なわけですけどもw
現実で行われている科学技術的な研究・開発における、課題や解決の糸口を発見するまでの人間の営みにロマンがあるから
Dr.STONEみたいな漫画が描かれるという順序であってw

ほかにも「Dr.STONEか!?」と思って面白かったのは、宇宙食のブースでした。
宇宙飛行士訓練棟の中に宇宙日本食ブースがあることは上でも画像と映像つきで紹介しましたが、
調理実演をされていた職員の方に、
「ISS内には日本人以外にもさまざまな日本国外から宇宙へ行った飛行士たちが一緒に生活していますよね。
そういう人もこれらの宇宙日本食を食べることがあるのですか?」

と尋ねてみました。
その答えは
「ISS内では各国の宇宙食をシェアし合って食べるそうです」
というものでした。
日本の宇宙食は日本人宇宙飛行士宛の物資として届けられるし、他の国はそれぞれ自国の宇宙飛行士へ自国の宇宙食を送るんですね。
それを宇宙飛行士たちが分け合って食べることはISSにいる飛行士たちの自由というかw
ISSに日本人宇宙飛行士がひとりもいないときは、宇宙日本食は送られないのかな?w
こうして、職員の方に直接質問を投げかけることができるのも、つくばの研究所一般公開での面白みのひとつですよね。

これを聞いた時に、Dr.STONEで百夜がシャミールに「宇宙食のラーメン」を食べさせるシーンを思い出しました。
百夜も開発に携わったという設定で、百夜行きつけのラーメン店の味を再現するべく作った宇宙食という話でしたね。
あぁ、実際の宇宙飛行士がISS内で自国の宇宙食をシェアし合っているなら、Dr.STONEのあの描写って
ある意味リアルなんだな……と思いましたw


今回、要事前予約のブースは完全ノータッチだったのと、整理券配布系は朝9:30着でもどれも確保できなかったので
レポのしようがないのですが、そのくらいJAXAの特別公開は大人気で全国から人が沢山来るということは
お分かりいただけるかと思いますw
敷地自体が広いのであまり人口密度は高くないんですよ。
ディズニーランドより広いので!!!(2回目)
でも、帰りのシャトルバスの待ち列の長さを見ると
「こんなに人いたんかい!!w」
と驚きますw
一箇所に並ばせるとこんなにいたんだな〜みたいなw
それだけに人数制限のあるところを見ることができなかったり、ある程度列に並ぶ必要があったりもしますが
その価値があるイベントだと思います。

都合が合えば、みなさんもつくばへお越しください!
宇宙センター以外の国立研究所も軒並み、年に一回特別公開イベントを開催していますしね。
(来週は土木研究所の一般公開があります)