今年の冬のSteam NEXTフェスWinterで体験版が登場したアドベンチャーゲームで、
当時体験版をラストまで遊んだ。
【ゲーム】触った体験版まとめ（2024/2/11）
当時体験版をラストまで遊んだ。
【ゲーム】触った体験版まとめ（2024/2/11）
(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)
体験版は言語選択が「中文／English」の２択であったため、なんとかかんとか英語でがんばって攻略したという感じだった。
そのときの印象として、
「パズルアドベンチャーだが、キャラクターたちの会話をよく理解することが
ゲームのクリアのためにも、ストーリー理解のためにも重要そうだな」
というのがあった。
それなりにテキスト量があると、母国語でプレイする方が当然話に入っていきやすいし
そもそもテキストの中にヒントがある場合に、謎解きにやたら時間を要することがあるのでｗ
（『Call Hating』のとき、実際しっかりパズルのヒントがテキストで出てくるところがあって時間かかっちゃった思い出ｗ）
このゲームには、相応のテキスト量があると体験版で実感した。
そして、その段階で製品版では日本語ローカライズされることもわかっていたので、
製品版が楽しみだな、と思っていた。
いつだったかのシーズンセールの中で、DLCと合わせたバンドルが安くなっていた時があって、そこで買って積んでいた。
「2Dで（酔わない）、パズルとかあってちょっと頭を使う感じの、内容量そこそこみたいなゲームをしたいな」
という気分だったので、今はこれかなと思って起動。
2日に分けたけど計5.5時間でクリアしたので、感想をブログに書きたくなった。
（レビューはもう投稿したｗ）
少なくとも製品版の日本語訳が、機械翻訳ではなく「日本語らしく」翻訳されているので本当に助かった。
強いて言えば、たまにSteamのゲームで見かける
「言語設定日本語なんだけど、たまに漢字の中に簡体字が混じってるフォント」だったから
直などの字が日本の直じゃなくなっていたり、無駄が無驒だったりはしたｗ
でも、それより、一人称とか語尾にキャラクターごとの「個性付け」がされているところが「日本語らしく」て、
音声がなくとも、脳内でキャラクターが喋っているのが聞こえるところが良かった！
やはり機械翻訳だと、日本語として不自然なところが気になってしまって、没入しにくいときがあるから。
このゲームでは、私、僕なども適切に使い分けられているし、中には「〜だわん。」みたいな語尾の女の人？もいたりして
翻訳時に「日本語ではセリフの言い回しで個性を付けられる」という利点をちゃんと活かしてくれていたので
「これはまだ機械（AI）にはなかなか難しいところだろうし、ネイティブとしてありがたいなあ」
と思った。
日本語を母国語としない人には、機械翻訳された日本語と、ネイティブ日本人が翻訳した日本語の違いはわからないかもしれないけど
ネイティブからしたら、機械翻訳日本語は見てすぐに違和感をいだくｗ
そこで、まだまだ「キャラクターの個性を自律的に考えて一人称や語尾を決めて翻訳する」っていうのは
機械には難しそうだなと感じる。
日本語は「機微」がすごい。
機械には機微が足りない。（文字面だけなら似てるのに）
そのせいで、製品版で買ったのにゲームプレイが止まってしまった作品もあった……。
「この主人公一人称も語尾も統一感なくて、多重人格みたいになってんな……」
ってなっちゃってｗ
それ以来、「人が、日本語ネイティブに違和感のない翻訳をしてくれてるインディーゲーム」は
それだけでとてもありがたいと思うようになったし、やっぱりそういうゲームは最後まで遊びきれる率も高い。
・翻訳されていない＝話が掴みにくくて入りにくい
・機械翻訳＝日本語なんだけど日本語らしくないからむずむずして入りにくい
だからねｗ
そんなわけで、話にちゃんと入り込めたからこそ「お話の本筋が面白かったな！！」という感想にも至った。
（『Call Hating』は結局英語のままやった上で同じ感想に至ったのであれはあれですごいがｗ）
本編のクリア後は、映画や長編ドラマを見終えたようなプレイ後感というか、余韻があって良かった。
シナリオとして、いろいろ「ちゃんとしてるんだなぁ」と思うところがあった。
例えば、物語が始まってすぐに「何かが起こる」とか。
「起承転結の転で“予想を覆す展開”が待っている」とか！
最近この「すぐに何かが起こる」っていうのは「ハリウッド的」な要素のひとつと呼ばれているのを見たけど、
ハリウッドじゃなくてもある程度序盤で話に引き込む必要はあって、小説だろうがテレビシリーズだろうが
ある程度早く「何かが起こる」ようにしてると思う。
仮面ライダーだって45話以上あって、大抵１話目で変身はするようになる。
ただ、映画は尺の問題があるから余計シビアに「開始からX分以内に”何か”を起こせ」っていうのはあるだろうなあと思う。
ゲームだと尺の制限がないからこそ別の難しさがあるというか、センスを問われてしまう部分もありそうだなと思っていて、
ゲームはプレイヤーが操作して話を進めていくという性質上、とにかく一番最初に操作説明などの
チュートリアルが入ってきたりする。
特に、近年はゲームに取扱説明書を同梱しないで、マニュアルも用語も全部ゲーム内で説明しようとする。
つまり、「早めに何かが起こる」のと同時に、「早めにプレイヤーが操作に慣れられるよう説明する」ことも要求されているところが映画と違う。
後者に比重を置きすぎたら何も起こらない時間が長くなってしまうし、
何かが起こっている中で初めて聞くその世界特有の用語や操作方法などをまぜこぜにして説明すると
どちらも頭によく入ってこなくなり、混乱するケースもある。
このゲームは、とにかく最初は「歩行」「インタラクト」の説明だけして、その後にもう事件の説明が始まる。
このくらい簡潔だと、両方を飲み込みやすくて良い。
「あるく」と「しらべる」だけが出来る状態で始まって、それを理解したところで「すでに何かが起こっている」ことが判明するのだ。
ファミコン世代としては、入りの情報量が少なくて助かるｗ
初っ端から覚えたり理解したりするべきことが沢山降ってくると、本筋に入る前に座学が必要なのかな……って構えちゃうもんなｗ
最近のゲームは、ゲーム全体のデータ容量を（ファミコンとかに比べれば）大きく確保できることもあって
出来ることが多い分、プレイヤーが覚えなければならないこともまぁまぁ増えたと思う。
主人公は、魂のみとなって時間を遡行し、その場にいた人たちに干渉する能力を持っている。
その特殊能力を使って事件の捜査や解決に挑むわけだ。
で、主人公もその事件現場に踏み込むまでは、そこにいる人達のことは全く知らないわけで
この点でプレイヤーと主人公は同じ程度の知識量しか持ち合わせていない。
だからこそ、主人公を自分の分身として操作しやすいというのもあった。
同じ目線に立ちやすい。
↓主人公の七雲（チーユン）。
そして、捜査を進めていくうちに、その村の人たちの関係性や名前が徐々に明らかになっていく。
主人公にとっても自分にとっても、同じ速度で同じ知識が蓄積していくわけだ。
ゲームでは、主人公と一体化できるかどうか（感情移入ではない）というのは、実質このように
「同じ速度で知識を蓄えていけるかどうか」
というところが重要な気がする。
FF�召妊謄�ーダにそこまで「感情移入」するかと言われたら、「あんまり」かもしれない。
彼は「人気スポーツ選手」っていう設定があるから、その点とかを鑑みると自分と持っている背景が結構異なる方だから。
でもティーダは、「スピラがどういう世界か知らない」という点では、初見プレイヤーと同じだ。
だからティーダが知らないことを初めて知るとき、初見プレイヤーも
「なんと！ そうだったんだ」
という反応をできる。
背後にある生き方とか考え方に同調・共感できないとしても、こうして
「一緒に、初めての体験をしたり、知らなかったことを知れた」
っていうことが繰り返されることは、操作キャラクターには大事な側面なんじゃないかなって思うところがある。
主人公がアーロンでもユウナでもなくティーダなのは、「ティーダが（プレイヤーと同程度に）スピラを知らないから」。
これを「感情移入できるかできないか」という言葉で議論しようとすると、多分齟齬が生まれるんだなぁと思う。
「感情移入」とは厳密には違うと思う。
「同じ目線で世界を把握していく相手」だから、自分と切り離しながらも、同時に自分として操作できるのだ。
と、FF�召排箸┐燭韻譴鼻◆�The Rewinder』においても主人公七雲（チーユン）は、
そこがどんな村でどんな人が住んでいるかを知らないで探索に踏み込んでいく点で、プレイヤーと同じ目線だ。
ここが良いと思った。
そのうえで、オトモみたいなキャラクターもいるのでサポート体制が整っていたしｗ
ストーリー終盤は、本当に映画の盛り上がってくるポイントみたいにアツい展開があって
「ドキドキする良い展開だ！」
と、胸を熱くしながらクエストをこなしていった！
もういっそ映画で見たい！！
でも、ゲームだからこそいいんだよな！！ うおぉ！ クリアするぞー！！
みたいなｗ
このゲームは「パズルアドベンチャー」なので、要所要所で論理パズルを解く必要がある。
例えば、スライドパズルみたいなものもあれば、
「重さの書かれていない複数の分銅の重さを特定する」のもあり（体験版でできる）、
１〜９の数字を１回ずつ使って、３×３の盤のタテ・ヨコ・ナナメすべての列で等しい和が出るように並べる……とかもある。
また、タイトルがRewinder、つまり「逆行者」なだけあって、時間を遡る儀式を行う上で
「時系列と逆順に行うこと」が重要になるパズルも複数登場する！
ただの短期記憶ゲーだったら本当に簡単な問題だろうけど、
「〜というのを逆でやって成立させて」
と言われると難易度が一段階か二段階くらい上がるんだ〜と思ったｗ
これのおかげで、パズルが「難しすぎず、易しすぎない」範囲に収まるようになっているのかもしれないとも思った。
どのパズルも、論理的に考えてその解にちゃんとたどり着けるようになっている。
しかし、それにはしばし考える必要がある。
この塩梅が絶妙に良かったと思う。
上に貼った、数独みたいなやつは、メモ帳に筆記用具でメモ書きして解いたしｗ
そして、このゲームにはそういった論理パズルと別のもうひとつの重要なミッションがある。
論理パズルは「時間遡行の儀式」に必要だったりするけれど、時間を遡行した先（逆夢ステージ）では
「他人の意識に介入する」必要があるのだ。
これはパズルというより……
ルーマニア＃２０３の趣！！！
ここめっっっっっちゃ重要じゃないですか？？？？
突然敬語になってしまった。なんかすごく動揺しているのかもしれない。
「これ、やってること実質ルーマニアだよなｗ」
って思えるゲームに、今まで出会えたことないし……。
「やってることルーマニアだよなｗ」
って思うのは、ルーマニアだけだった。
「決まったタイミングで、決まった人物に、特定の意識を植え付け行動を変える。
これによって、実際に起こった出来事自体が改変される」
ルーマニアでは、プレイヤーはネジタイヘイという主人公ひとりの意識だけにしか介入できなかったけど、
『The Rewinder』では、「考え事をしている最中のNPC」になら随時介入可能だ。
その考え事の結果、本人の導き出した答えが、元々の現実での出来事に繋がっているので、
ルーマニア的な喩えをすれば
「テレビ見ようかなぁ……」
と思っていたはずの人に、
「でもやっぱりラジオを聞こう！」
と思い直させることで、その後の展開が変わる感じだから、これルーマニアだよぉ！！
しかもタイミングも割とシビアな逆夢ステージがあって、
「考え事をし始めたNPCに即座に介入しても失敗になる」場合などがあった。
DLCの「夜行柳渡」においては、これによってエンディング自体が複数に分岐した。
なので、どの住民にどのタイミングで、どのような意識付けを行うかをちゃんと練らないと
トゥルーエンドを見られないように、フラグが細かく設定されているとわかった。
……これルーマニアだよぉおお！！
Steam実績解除のためには、こういったさまざまな分岐エンディングを見ていく必要があるから
「あえて“失敗”する」というのもやったｗ
すごくルーマニアをやっているときに似た気持ちになれたｗ
でも、介入が終わった後のカットシーンムービーを飛ばす手段がなかったので、
複数の分岐を見るために同じ逆夢ステージを回っている際、
カットシーンが流れ終わるのを待つ時間が長く感じられた。
DLCでは６回か７回くらい逆夢ステージをやり直してトゥルーエンドに行ったけど、
同じシーンを５回ずつくらいは見たことになるので、一部のカットシーンみたいに◯ボタンでスキップできたら良かったなと思うｗ
そんなこんなで思えばあっという間にクリアしてしまった。
中国の民話・神話・伝承などにそこまで詳しくないけれど、だからこそ面白かった部分もあったなと思う。
道教とも密接だからだ。
思想・宗教・哲学の側面からもいろいろと改めて知ることが多く面白かった！
「内丹」とか「太上老君」とかも概念として登場するので！
だから、中国古代思想とか、宗教、道徳、死生観なんかに興味ある人にもオススメしたい
と思いながら遊んでいたｗ
「執念で現世に囚われている魂を輪廻の輪へ還してあげるゲーム」だしね。
それに近い設定を含む作品はあっても、ここまでがっつり道教の概念や単語を盛り込んでのゲームって、
少なかった気がする……。
RiJS2024で走られていた『鬼ノ哭ク邦』の中に、この輪廻の思想がモチーフとして用いられてはいるけど、
じゃあ道教の概念や単語を軸にしているんですかと言ったら違うと思うし。
日本からは、日本の民話・伝承・神話を取り扱ったものは沢山出てくるし、
西洋からはキリスト教関係のものも（隠喩に留まっているものも含めれば）多数出ている。
更に日本からは、メガテンのように「世界中の神話や宗教的な存在をまとめて多数扱う」ゲームすら出ているし！
でも、「道教の思想が軸になっている中国の山村を舞台にしたゲーム」って珍しいと思う。
今、発売直後で西遊記のゲーム（黒神話：悟空-Wukong-）が同時接続数すごくて話題なタイミングだけど
考えてみれば中国の何かを題材にしたゲームって三国志関係とかが多くて、道教が題材だなんて見たことがない。
そういう点でも、面白いゲームと出会えたなぁと思っている。
小学生の頃に、「キョンシーズ」のブームに接触しているのもあって、
そういったオカルト寄りの概念も含めて中国にはフィクションで題材にすると面白い伝承は沢山あるよなぁと思っている。
（ちなみにキョンシー映画やドラマシリーズである『幽幻道士』は台湾作品で、
その派生元である『霊幻道士』は香港映画。
「キョンシー」という概念は中国に伝わる一種の言い伝えみたいなもの）
と考えていくと、自分が触れたことのある中国が舞台になっているゲームとして
ファミコンの「キョンシーズ２」が挙げられはするかもしれないｗ（今、手元にある）
スーファミだと「元祖スーパーモンキー大冒険」か……。
「キョンシーズ２」は小学生にはかなり難しいおつかいゲーだったなぁ。
今、巡り巡って『The Rewinder』で中国の言い伝えや思想、山村の人々の暮らしぶりや文化
みたいなものが描かれたゲームに出会えたわけで、
「そうか、こういう要素ってなかなかゲームで味わえなかったなぁ」
としみじみ思った。
しかもそこで「これルーマニアじゃね？」と感じることになるとは。
ゲーム内には手帳のようなものがあり、ここにゲーム進行上の「手がかり」が自動でメモされたり、用語の解説が書かれていたり。
人物事典なんかは主人公の思っていることが「話すような文体」で書かれているしで、
フレーバーテキストとして読んでいてとても楽しかった。
本編を終わらせた後、3時間くらいでDLCもクリアしたけれど、こちらは本編から見ると「過去編」に当たる話で
本編ともちゃんと繋がりのある出来事を描いている。
それがまたすごく良かったので、これから遊ぼうか考えている人には、
DLCも込みで遊ぶことを予め検討してほしいな、と思ったりした。
セットのバンドル（定価1640円）が割引されることがあるし。
ちなみに、体験版には体験版にしかないシーンがあり、これが起動直後な上、
製品版本編とちゃんと関連があるので、これも見る価値あると思う。
それから、他にも気に入ったところがあったので書いておきたい。
このゲームは上に貼ったように、ピクセルアートで描かれている2D作品だ。
キャラクターの顔は基本的に全員のっぺらぼう（顔のパーツが描画されていない）ので
それはむしろ「キャラクターの顔の細かい造形は、プレイヤーの想像に委ねられている」と考えることもできる。
ドットが粗めのゲームでは、私はここをむしろ利点と捉えている。
公式から提供される情報が少なく、こちらがある程度自由に想像して補完していいというのは
「それぞれのプレイヤーの中に、その人の想像する主人公の姿や声」が存在するということで
すべての「答え」を提供されるよりも自分の中で膨らむものがある。
ホラーなども、「ちゃんと見えないからこそ怖い」というときがあるだろう。
それはなぜかと言うと、「自分の想像しうる最大限の恐怖」で、その隙間を埋めてしまうからだ。
「こういうことが行われています」と全部見せられると、それが全てになる。
もちろんその映像や音声が充分に怖いということもあろう。
しかし、本当に恐怖が募るときというのは、例えば「金縛りに遭っているとき」などである。
何かが枕元にいるのはわかるが見えない。
何か恐ろしいもののような気がする。
そう思った瞬間、自分が想像しうる最も恐ろしいものとして「何か」が顕現したりする。
金縛りは明晰夢の一種で、自分の記憶と想像が即座に具現化するような状態であるから
その時点で自分に想像しうる最悪のものが本当に出てきてしまったりする。
よって、「リディキュラス！」と唱えて滑稽なことを想像すると雲散霧消したりする。
自分が一番怖いものがわかっているのは自分なのだ。
まぁそんな感じで、怖いもの以外にもこれは当てはまる。
だから、敢えて情報を絞られると、「自分が考えうる最大限の◯◯」で情報補完することができる機会を与えられているのと同義だ。
自分が考えうる最大限のこのキャラクターの造形、話し方、声色を、脳内で考えて隙間に当てはめて良い。
このゲームのキャラクターは主人公もNPCものっぺらぼうで、目鼻口などは描かれていないが、
例えば「ほくろ」だけ描写されている人物がいたり、キャラクターががっかりした時に
「ガーン」って感じでおでこのあたりが青ざめたりするような表現はある。
このくらいの情報密度は、想像の余地があって都合が良い。
また、エンディングテーマなども含めてBGMもよかった。
ゲームの雰囲気に合っていたし、「雰囲気を増す」という役割に徹するためか旋律などが控えめなのもよかった。
作中はそんな感じで、エンディングでは歌モノだったので互いが互いを際立たせている感じもする。
ずっとドラマティックな場面が続くわけではないのだから、楽曲が主張しすぎるのもゲームにおいては考えもの…ということもあると思う。
映画の劇伴作曲の方面でもそういうような話を聞いたことがある。
ゲームでは「繰り返し、長い時間聞くことになることを踏まえて」作るという意見も聞いたことがある。
そのうえで、「音楽」が鍵になる展開もあって、『MOTHER』に脳を破壊されている身としては
「そういうの好きだわ」
となったｗ
『The Rewinder』、実は4月時点で２作目が発表されている。
こちらも、製品版の日本語対応はすでに予告されているので、すごく楽しみだ！
トレーラーを見る感じ、１の「ほぼ横スクロールのみ」の画面から「見下ろし型」に近くなった感じがするし
アクション的な新要素も多そう！
概要欄で「アクション・アドベンチャーゲーム」と銘打っているし！
敵を倒すアクションのパートが１より増えてキャラクターの動きやコマンドが増えている感じがする。
１でもボス戦があったけれど、キャラクターは横にしかスクロールしないので、２はそれに比べると
多次元的になったように見える。
パズルも健在なようで、ダンジョンを探索したりパズルを解こう！ って感じ。
モンスターと仲間になれる！ とかも書いてあって、私の好きな要素が多そう。
正統進化作品だといいなぁと思っている。
体験版は言語選択が「中文／English」の２択であったため、なんとかかんとか英語でがんばって攻略したという感じだった。
そのときの印象として、
「パズルアドベンチャーだが、キャラクターたちの会話をよく理解することが
ゲームのクリアのためにも、ストーリー理解のためにも重要そうだな」
というのがあった。
それなりにテキスト量があると、母国語でプレイする方が当然話に入っていきやすいし
そもそもテキストの中にヒントがある場合に、謎解きにやたら時間を要することがあるのでｗ
（『Call Hating』のとき、実際しっかりパズルのヒントがテキストで出てくるところがあって時間かかっちゃった思い出ｗ）
このゲームには、相応のテキスト量があると体験版で実感した。
そして、その段階で製品版では日本語ローカライズされることもわかっていたので、
製品版が楽しみだな、と思っていた。
いつだったかのシーズンセールの中で、DLCと合わせたバンドルが安くなっていた時があって、そこで買って積んでいた。
「2Dで（酔わない）、パズルとかあってちょっと頭を使う感じの、内容量そこそこみたいなゲームをしたいな」
という気分だったので、今はこれかなと思って起動。
2日に分けたけど計5.5時間でクリアしたので、感想をブログに書きたくなった。
（レビューはもう投稿したｗ）
少なくとも製品版の日本語訳が、機械翻訳ではなく「日本語らしく」翻訳されているので本当に助かった。
強いて言えば、たまにSteamのゲームで見かける
「言語設定日本語なんだけど、たまに漢字の中に簡体字が混じってるフォント」だったから
直などの字が日本の直じゃなくなっていたり、無駄が無驒だったりはしたｗ
でも、それより、一人称とか語尾にキャラクターごとの「個性付け」がされているところが「日本語らしく」て、
音声がなくとも、脳内でキャラクターが喋っているのが聞こえるところが良かった！
やはり機械翻訳だと、日本語として不自然なところが気になってしまって、没入しにくいときがあるから。
このゲームでは、私、僕なども適切に使い分けられているし、中には「〜だわん。」みたいな語尾の女の人？もいたりして
翻訳時に「日本語ではセリフの言い回しで個性を付けられる」という利点をちゃんと活かしてくれていたので
「これはまだ機械（AI）にはなかなか難しいところだろうし、ネイティブとしてありがたいなあ」
と思った。
日本語を母国語としない人には、機械翻訳された日本語と、ネイティブ日本人が翻訳した日本語の違いはわからないかもしれないけど
ネイティブからしたら、機械翻訳日本語は見てすぐに違和感をいだくｗ
そこで、まだまだ「キャラクターの個性を自律的に考えて一人称や語尾を決めて翻訳する」っていうのは
機械には難しそうだなと感じる。
日本語は「機微」がすごい。
機械には機微が足りない。（文字面だけなら似てるのに）
そのせいで、製品版で買ったのにゲームプレイが止まってしまった作品もあった……。
「この主人公一人称も語尾も統一感なくて、多重人格みたいになってんな……」
ってなっちゃってｗ
それ以来、「人が、日本語ネイティブに違和感のない翻訳をしてくれてるインディーゲーム」は
それだけでとてもありがたいと思うようになったし、やっぱりそういうゲームは最後まで遊びきれる率も高い。
・翻訳されていない＝話が掴みにくくて入りにくい
・機械翻訳＝日本語なんだけど日本語らしくないからむずむずして入りにくい
だからねｗ
そんなわけで、話にちゃんと入り込めたからこそ「お話の本筋が面白かったな！！」という感想にも至った。
（『Call Hating』は結局英語のままやった上で同じ感想に至ったのであれはあれですごいがｗ）
本編のクリア後は、映画や長編ドラマを見終えたようなプレイ後感というか、余韻があって良かった。
シナリオとして、いろいろ「ちゃんとしてるんだなぁ」と思うところがあった。
例えば、物語が始まってすぐに「何かが起こる」とか。
「起承転結の転で“予想を覆す展開”が待っている」とか！
最近この「すぐに何かが起こる」っていうのは「ハリウッド的」な要素のひとつと呼ばれているのを見たけど、
ハリウッドじゃなくてもある程度序盤で話に引き込む必要はあって、小説だろうがテレビシリーズだろうが
ある程度早く「何かが起こる」ようにしてると思う。
仮面ライダーだって45話以上あって、大抵１話目で変身はするようになる。
ただ、映画は尺の問題があるから余計シビアに「開始からX分以内に”何か”を起こせ」っていうのはあるだろうなあと思う。
ゲームだと尺の制限がないからこそ別の難しさがあるというか、センスを問われてしまう部分もありそうだなと思っていて、
ゲームはプレイヤーが操作して話を進めていくという性質上、とにかく一番最初に操作説明などの
チュートリアルが入ってきたりする。
特に、近年はゲームに取扱説明書を同梱しないで、マニュアルも用語も全部ゲーム内で説明しようとする。
つまり、「早めに何かが起こる」のと同時に、「早めにプレイヤーが操作に慣れられるよう説明する」ことも要求されているところが映画と違う。
後者に比重を置きすぎたら何も起こらない時間が長くなってしまうし、
何かが起こっている中で初めて聞くその世界特有の用語や操作方法などをまぜこぜにして説明すると
どちらも頭によく入ってこなくなり、混乱するケースもある。
このゲームは、とにかく最初は「歩行」「インタラクト」の説明だけして、その後にもう事件の説明が始まる。
このくらい簡潔だと、両方を飲み込みやすくて良い。
「あるく」と「しらべる」だけが出来る状態で始まって、それを理解したところで「すでに何かが起こっている」ことが判明するのだ。
ファミコン世代としては、入りの情報量が少なくて助かるｗ
初っ端から覚えたり理解したりするべきことが沢山降ってくると、本筋に入る前に座学が必要なのかな……って構えちゃうもんなｗ
最近のゲームは、ゲーム全体のデータ容量を（ファミコンとかに比べれば）大きく確保できることもあって
出来ることが多い分、プレイヤーが覚えなければならないこともまぁまぁ増えたと思う。
主人公は、魂のみとなって時間を遡行し、その場にいた人たちに干渉する能力を持っている。
その特殊能力を使って事件の捜査や解決に挑むわけだ。
で、主人公もその事件現場に踏み込むまでは、そこにいる人達のことは全く知らないわけで
この点でプレイヤーと主人公は同じ程度の知識量しか持ち合わせていない。
だからこそ、主人公を自分の分身として操作しやすいというのもあった。
同じ目線に立ちやすい。
↓主人公の七雲（チーユン）。
そして、捜査を進めていくうちに、その村の人たちの関係性や名前が徐々に明らかになっていく。
主人公にとっても自分にとっても、同じ速度で同じ知識が蓄積していくわけだ。
ゲームでは、主人公と一体化できるかどうか（感情移入ではない）というのは、実質このように
「同じ速度で知識を蓄えていけるかどうか」
というところが重要な気がする。
FF�召妊謄�ーダにそこまで「感情移入」するかと言われたら、「あんまり」かもしれない。
彼は「人気スポーツ選手」っていう設定があるから、その点とかを鑑みると自分と持っている背景が結構異なる方だから。
でもティーダは、「スピラがどういう世界か知らない」という点では、初見プレイヤーと同じだ。
だからティーダが知らないことを初めて知るとき、初見プレイヤーも
「なんと！ そうだったんだ」
という反応をできる。
背後にある生き方とか考え方に同調・共感できないとしても、こうして
「一緒に、初めての体験をしたり、知らなかったことを知れた」
っていうことが繰り返されることは、操作キャラクターには大事な側面なんじゃないかなって思うところがある。
主人公がアーロンでもユウナでもなくティーダなのは、「ティーダが（プレイヤーと同程度に）スピラを知らないから」。
これを「感情移入できるかできないか」という言葉で議論しようとすると、多分齟齬が生まれるんだなぁと思う。
「感情移入」とは厳密には違うと思う。
「同じ目線で世界を把握していく相手」だから、自分と切り離しながらも、同時に自分として操作できるのだ。
と、FF�召排箸┐燭韻譴鼻◆�The Rewinder』においても主人公七雲（チーユン）は、
そこがどんな村でどんな人が住んでいるかを知らないで探索に踏み込んでいく点で、プレイヤーと同じ目線だ。
ここが良いと思った。
そのうえで、オトモみたいなキャラクターもいるのでサポート体制が整っていたしｗ
ストーリー終盤は、本当に映画の盛り上がってくるポイントみたいにアツい展開があって
「ドキドキする良い展開だ！」
と、胸を熱くしながらクエストをこなしていった！
もういっそ映画で見たい！！
でも、ゲームだからこそいいんだよな！！ うおぉ！ クリアするぞー！！
みたいなｗ
このゲームは「パズルアドベンチャー」なので、要所要所で論理パズルを解く必要がある。
例えば、スライドパズルみたいなものもあれば、
「重さの書かれていない複数の分銅の重さを特定する」のもあり（体験版でできる）、
１〜９の数字を１回ずつ使って、３×３の盤のタテ・ヨコ・ナナメすべての列で等しい和が出るように並べる……とかもある。
また、タイトルがRewinder、つまり「逆行者」なだけあって、時間を遡る儀式を行う上で
「時系列と逆順に行うこと」が重要になるパズルも複数登場する！
ただの短期記憶ゲーだったら本当に簡単な問題だろうけど、
「〜というのを逆でやって成立させて」
と言われると難易度が一段階か二段階くらい上がるんだ〜と思ったｗ
これのおかげで、パズルが「難しすぎず、易しすぎない」範囲に収まるようになっているのかもしれないとも思った。
どのパズルも、論理的に考えてその解にちゃんとたどり着けるようになっている。
しかし、それにはしばし考える必要がある。
この塩梅が絶妙に良かったと思う。
上に貼った、数独みたいなやつは、メモ帳に筆記用具でメモ書きして解いたしｗ
そして、このゲームにはそういった論理パズルと別のもうひとつの重要なミッションがある。
論理パズルは「時間遡行の儀式」に必要だったりするけれど、時間を遡行した先（逆夢ステージ）では
「他人の意識に介入する」必要があるのだ。
これはパズルというより……
ルーマニア＃２０３の趣！！！
ここめっっっっっちゃ重要じゃないですか？？？？
突然敬語になってしまった。なんかすごく動揺しているのかもしれない。
「これ、やってること実質ルーマニアだよなｗ」
って思えるゲームに、今まで出会えたことないし……。
「やってることルーマニアだよなｗ」
って思うのは、ルーマニアだけだった。
「決まったタイミングで、決まった人物に、特定の意識を植え付け行動を変える。
これによって、実際に起こった出来事自体が改変される」
ルーマニアでは、プレイヤーはネジタイヘイという主人公ひとりの意識だけにしか介入できなかったけど、
『The Rewinder』では、「考え事をしている最中のNPC」になら随時介入可能だ。
その考え事の結果、本人の導き出した答えが、元々の現実での出来事に繋がっているので、
ルーマニア的な喩えをすれば
「テレビ見ようかなぁ……」
と思っていたはずの人に、
「でもやっぱりラジオを聞こう！」
と思い直させることで、その後の展開が変わる感じだから、これルーマニアだよぉ！！
しかもタイミングも割とシビアな逆夢ステージがあって、
「考え事をし始めたNPCに即座に介入しても失敗になる」場合などがあった。
DLCの「夜行柳渡」においては、これによってエンディング自体が複数に分岐した。
なので、どの住民にどのタイミングで、どのような意識付けを行うかをちゃんと練らないと
トゥルーエンドを見られないように、フラグが細かく設定されているとわかった。
……これルーマニアだよぉおお！！
Steam実績解除のためには、こういったさまざまな分岐エンディングを見ていく必要があるから
「あえて“失敗”する」というのもやったｗ
すごくルーマニアをやっているときに似た気持ちになれたｗ
でも、介入が終わった後のカットシーンムービーを飛ばす手段がなかったので、
複数の分岐を見るために同じ逆夢ステージを回っている際、
カットシーンが流れ終わるのを待つ時間が長く感じられた。
DLCでは６回か７回くらい逆夢ステージをやり直してトゥルーエンドに行ったけど、
同じシーンを５回ずつくらいは見たことになるので、一部のカットシーンみたいに◯ボタンでスキップできたら良かったなと思うｗ
そんなこんなで思えばあっという間にクリアしてしまった。
中国の民話・神話・伝承などにそこまで詳しくないけれど、だからこそ面白かった部分もあったなと思う。
道教とも密接だからだ。
思想・宗教・哲学の側面からもいろいろと改めて知ることが多く面白かった！
「内丹」とか「太上老君」とかも概念として登場するので！
だから、中国古代思想とか、宗教、道徳、死生観なんかに興味ある人にもオススメしたい
と思いながら遊んでいたｗ
「執念で現世に囚われている魂を輪廻の輪へ還してあげるゲーム」だしね。
それに近い設定を含む作品はあっても、ここまでがっつり道教の概念や単語を盛り込んでのゲームって、
少なかった気がする……。
RiJS2024で走られていた『鬼ノ哭ク邦』の中に、この輪廻の思想がモチーフとして用いられてはいるけど、
じゃあ道教の概念や単語を軸にしているんですかと言ったら違うと思うし。
日本からは、日本の民話・伝承・神話を取り扱ったものは沢山出てくるし、
西洋からはキリスト教関係のものも（隠喩に留まっているものも含めれば）多数出ている。
更に日本からは、メガテンのように「世界中の神話や宗教的な存在をまとめて多数扱う」ゲームすら出ているし！
でも、「道教の思想が軸になっている中国の山村を舞台にしたゲーム」って珍しいと思う。
今、発売直後で西遊記のゲーム（黒神話：悟空-Wukong-）が同時接続数すごくて話題なタイミングだけど
考えてみれば中国の何かを題材にしたゲームって三国志関係とかが多くて、道教が題材だなんて見たことがない。
そういう点でも、面白いゲームと出会えたなぁと思っている。
小学生の頃に、「キョンシーズ」のブームに接触しているのもあって、
そういったオカルト寄りの概念も含めて中国にはフィクションで題材にすると面白い伝承は沢山あるよなぁと思っている。
（ちなみにキョンシー映画やドラマシリーズである『幽幻道士』は台湾作品で、
その派生元である『霊幻道士』は香港映画。
「キョンシー」という概念は中国に伝わる一種の言い伝えみたいなもの）
と考えていくと、自分が触れたことのある中国が舞台になっているゲームとして
ファミコンの「キョンシーズ２」が挙げられはするかもしれないｗ（今、手元にある）
スーファミだと「元祖スーパーモンキー大冒険」か……。
「キョンシーズ２」は小学生にはかなり難しいおつかいゲーだったなぁ。
今、巡り巡って『The Rewinder』で中国の言い伝えや思想、山村の人々の暮らしぶりや文化
みたいなものが描かれたゲームに出会えたわけで、
「そうか、こういう要素ってなかなかゲームで味わえなかったなぁ」
としみじみ思った。
しかもそこで「これルーマニアじゃね？」と感じることになるとは。
ゲーム内には手帳のようなものがあり、ここにゲーム進行上の「手がかり」が自動でメモされたり、用語の解説が書かれていたり。
人物事典なんかは主人公の思っていることが「話すような文体」で書かれているしで、
フレーバーテキストとして読んでいてとても楽しかった。
本編を終わらせた後、3時間くらいでDLCもクリアしたけれど、こちらは本編から見ると「過去編」に当たる話で
本編ともちゃんと繋がりのある出来事を描いている。
それがまたすごく良かったので、これから遊ぼうか考えている人には、
DLCも込みで遊ぶことを予め検討してほしいな、と思ったりした。
セットのバンドル（定価1640円）が割引されることがあるし。
ちなみに、体験版には体験版にしかないシーンがあり、これが起動直後な上、
製品版本編とちゃんと関連があるので、これも見る価値あると思う。
それから、他にも気に入ったところがあったので書いておきたい。
このゲームは上に貼ったように、ピクセルアートで描かれている2D作品だ。
キャラクターの顔は基本的に全員のっぺらぼう（顔のパーツが描画されていない）ので
それはむしろ「キャラクターの顔の細かい造形は、プレイヤーの想像に委ねられている」と考えることもできる。
ドットが粗めのゲームでは、私はここをむしろ利点と捉えている。
公式から提供される情報が少なく、こちらがある程度自由に想像して補完していいというのは
「それぞれのプレイヤーの中に、その人の想像する主人公の姿や声」が存在するということで
すべての「答え」を提供されるよりも自分の中で膨らむものがある。
ホラーなども、「ちゃんと見えないからこそ怖い」というときがあるだろう。
それはなぜかと言うと、「自分の想像しうる最大限の恐怖」で、その隙間を埋めてしまうからだ。
「こういうことが行われています」と全部見せられると、それが全てになる。
もちろんその映像や音声が充分に怖いということもあろう。
しかし、本当に恐怖が募るときというのは、例えば「金縛りに遭っているとき」などである。
何かが枕元にいるのはわかるが見えない。
何か恐ろしいもののような気がする。
そう思った瞬間、自分が想像しうる最も恐ろしいものとして「何か」が顕現したりする。
金縛りは明晰夢の一種で、自分の記憶と想像が即座に具現化するような状態であるから
その時点で自分に想像しうる最悪のものが本当に出てきてしまったりする。
よって、「リディキュラス！」と唱えて滑稽なことを想像すると雲散霧消したりする。
自分が一番怖いものがわかっているのは自分なのだ。
まぁそんな感じで、怖いもの以外にもこれは当てはまる。
だから、敢えて情報を絞られると、「自分が考えうる最大限の◯◯」で情報補完することができる機会を与えられているのと同義だ。
自分が考えうる最大限のこのキャラクターの造形、話し方、声色を、脳内で考えて隙間に当てはめて良い。
このゲームのキャラクターは主人公もNPCものっぺらぼうで、目鼻口などは描かれていないが、
例えば「ほくろ」だけ描写されている人物がいたり、キャラクターががっかりした時に
「ガーン」って感じでおでこのあたりが青ざめたりするような表現はある。
このくらいの情報密度は、想像の余地があって都合が良い。
また、エンディングテーマなども含めてBGMもよかった。
ゲームの雰囲気に合っていたし、「雰囲気を増す」という役割に徹するためか旋律などが控えめなのもよかった。
作中はそんな感じで、エンディングでは歌モノだったので互いが互いを際立たせている感じもする。
ずっとドラマティックな場面が続くわけではないのだから、楽曲が主張しすぎるのもゲームにおいては考えもの…ということもあると思う。
映画の劇伴作曲の方面でもそういうような話を聞いたことがある。
ゲームでは「繰り返し、長い時間聞くことになることを踏まえて」作るという意見も聞いたことがある。
そのうえで、「音楽」が鍵になる展開もあって、『MOTHER』に脳を破壊されている身としては
「そういうの好きだわ」
となったｗ
『The Rewinder』、実は4月時点で２作目が発表されている。
こちらも、製品版の日本語対応はすでに予告されているので、すごく楽しみだ！
トレーラーを見る感じ、１の「ほぼ横スクロールのみ」の画面から「見下ろし型」に近くなった感じがするし
アクション的な新要素も多そう！
概要欄で「アクション・アドベンチャーゲーム」と銘打っているし！
The Rewinder 2 is an action adventure game inspried by eastern methology.
敵を倒すアクションのパートが１より増えてキャラクターの動きやコマンドが増えている感じがする。
１でもボス戦があったけれど、キャラクターは横にしかスクロールしないので、２はそれに比べると
多次元的になったように見える。
パズルも健在なようで、ダンジョンを探索したりパズルを解こう！ って感じ。
モンスターと仲間になれる！ とかも書いてあって、私の好きな要素が多そう。
正統進化作品だといいなぁと思っている。
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