ニコニコ代表くりたさんと百花繚乱君がMCを務める、公式生放送『月刊ニコニコインフォ』に
ゲスト出演してきましたー！　Ω＜ﾅ､ﾅﾝﾀﾞｯﾃーー！！


私の「ニコニコっぽい動画」が割と詰まっているマイリストはこちら


(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)


ある日、メールで出演依頼が届いたので、
「ホントかな？　でもメールアドレスとかは本当にドワンゴっぽいなぁ」
と思いながら連絡を取ってみたら本当でした。本当に！？　釣りじゃなくて！？
私なんかゲストに呼んでどうするんだ、なんも役に立つような話とかできんぞと思ったのだけど
出演承諾後、今度は台本制作用の質疑が送られてきたのでそれに回答を返すと
台本の１稿が返送されてきて、なんだか不思議と確かにトーク番組として成立するような気がしてきました。

出演はZOOMでのリモートも選べたのだけど、対面で話す方が会話のテンポとかもお互い掴みやすいに決まっているので
スタジオ現地へ行くことにしました。
繚乱くんとは、多分2012年の「第１回ニコニコ超パーティ直前特番」以来２度目の対面になるのと
くりたさんとは初対面になるので楽しみでした。
実際、繚乱くんとは久しぶりに会った感じがしなくて、そこが良かった気がしました。
お互い、前に会ってからあまり変わっていないということだろうから。

19時からリハーサルとしてスタジオに入って、実際の配置について、
台本のどういうところを掘り下げようとか色々話しているうちに、もうそこで結構話が広がる部分が出てきて
書いてないことも色々話していました。（フラグ）
入り掃けの確認などをして、お弁当タイムが入ったのですが、
私はお腹が膨れてしまうと喋りにくくなるので出番の後に食べることにしました。

20時に番組が開始になり、私の出番は大体20：30くらいからの約40分間でした。
おおまかには台本の流れに沿って話していきましたが、ところどころ、リハーサルで話した
台本にないような流れなどを繚乱くんがもう一度引き出そうとしてくれているところを
私が察することができずに、広げられないで終わってしまったところも（２箇所くらい）あるけれど
あとで個人生放送で反省会（語り直し）をしましたｗ




さて、どんなお話をしてきたのか、このブログの過去記事へリンクしたり、動画を貼ったりしながら振り返ってみます。
以下、項目ごとにはざっくり書いていくけど全体が長いので常体文でｗ


(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)

・かにぱん。さんを簡単に（！）紹介してみよう
⇛かにぱん。さんは、2004年から活動中でニコニコには2007年から動画投稿を開始。
現在までの動画投稿本数は2787本、生放送の累計放送時間は187日20時間31分34秒！

すごい、いきなり簡単じゃない。
ちなみに生放送を枠の数にすると1508枠らしい。
1508枠なのに時間に直すと187日超というのは、計算してみると１枠あたりの平均時間が結構長い
ということになると思う…多分。
延長無料になってからの枠では、大抵１枠６時間まるまる使い切っているし。
でも、私より３〜４年遅くニコ生を始めた弟の方が、私の３〜４倍長い累計放送時間を持っているはずなので
あいつはやばいです。
弟にとってのニコ生は、まさに生活の一部です。
家に帰ったら生放送を開始してから晩ごはん食べるために離席したりするようなスタイルだしやばいです。


・かにぱん。さんがニコニコを知ったきっかけは？
⇛2006/12/15に影瑠（える）板の雑談スレに貼られた、『解読不能』の動画URLを踏んだのが最初だったはず。

ちなみにこの動画がなぜ盛り上がっていたかというと、空耳コメが弾幕のように書き込まれていたからで
「動画に空耳コメを書き込んで後から見る人を惑わせる・笑わせる」
みたいなのはほぼここから始まったレベルではないかと思っている。
「コメント◯分◯秒でそう書いてあるから、その部分がそうとしか聞こえなくなったｗ」
というのは、ニコニコだから出来ることだった。
この頃はニコニコ動画（仮）だったので、動画そのものはYoutubeに上がっているもので、
それをEmbedタグで引っ張ってきて、ニコニコのコメントサーバーのコメントを上に流すという手法だった。
そして、その後ニコニコは一度更地になっているので、この日私が見た『解読不能』の動画再生ページはもう存在しない。
大体こういう空耳が乗っていたはず、という痕跡がかろうじてこんな形で残っている。


私は「視聴者が書き込んだコメントが動画上を流れる」仕組みを説明してもらうまで、
流れてくる文字も動画に元から乗っかっているものだと思っていた。
「視聴者が書いたコメントが乗っかっている」と知ったときは、すごいアイデアだなぁと思った。


・2700本以上の投稿動画の中から、「これぞ代表作！」という作品を３つまで教えてください。

なんて難しい質問なんだ……。

とりあえず、再生数がある＋コラボではなくソロ動画＋視聴者にとってもすぐに思い当たる
という３点を踏まえたものから選ぶと

ニコニコに「歌い手」という概念が誕生したのも、組曲を歌ってみる人が私を含め多数出現したからというのがあると思う。

私も、多くの組曲「混ぜてみた」動画でこの音声を使ってもらったことにより
「あのエネコンやってる人」という形で認知してもらえたところがあると思う。
例えば「グランドフィナーレ」とかは200万再生行っていたし。



それから、自分のゲーム実況動画として最初の投稿がこれ。……これなのかよ。

これも実は結構長いシリーズになってしまって、40本以上関連動画があるので
シリーズとかマイリストで見た方がいいかも。


パート１ものっけからまぁまぁ酷いバグり方しているので笑っちゃうけど、
多分一番衝撃的な回はパート18だったりするので、１だけでなく続きも確認してほしい。

３つ目は、こちらの本にも掲載されている

↓これ



ただ、この「かにぱん。の代表作３つ選べ」テーマは、視聴者さんの側に聞いてみると
また違った３つの候補が色々出てくると思うので、私は逆にみなさんに聞いてみたいですけどね！
ちなみに、かつてやった「あなたの(V)・∀・(V)はどこから？」企画ではこんな回答が集まりました。

消失とか高音厨音域テストみたいな「歌ってみろ」曲を、試しに歌ってみるから「歌ってみた」になる
というところもあると思うので、「歌ってみた」には「挑戦や試行」の要素が要ると思うんですよね。
挑戦や試行の要素がないものは、「歌った」にすぎないというか。
だから、出来るかどうかわからないとか、これをやったらどうなるのか自分でもわからない
みたいなことを歌でやるときが、自分にとって本当の「歌ってみた」だなぁと思っているところがありますね。
音MADを唄うのもその一環だと思うし。


・ニコニコでは普段どんな動画を見ていますか？
⇛音MADしか見ていないレベルで音MADを見ている（そして歌ってしまう）

ニコニコがアカウントログイン制になった際は、
「アカウントがないとこれらが見られないからアカウント作るか」
と思ったのも音MAD動画だった。


Youtubeになくてニコニコにはある、その代表例として「東方音MAD」などがあるよね！

尊敬する音MAD作者さん　その１：あばじゃんさん


↓
聴きすぎて歌った



尊敬する音MAD作者さん　その２：薄幸P（Pが敬称）


↓
聴きすぎて歌った



尊敬する音MAD作者さん　その３：初代ハンマーの人（の人が敬称）


↓
聴きすぎて歌った



尊敬する音MAD作者さん　その４：あむぱさん



これらのMAD作者さんに通じるのは
・素材そのものの加工（加速など）をほとんどしないで素材の味を活かしている
・引き算がうまい。素材の種類と量を絞り、多すぎず少なすぎないバランスで作成
・何か本人なりの”縛り”の中で作っている。エネコンのシーンしか使わないとか毎月11日に投稿するとか
・説明文で多くを語らない。作品だけで勝負してる感じ
などのポイントで、ものづくりの上で示唆に富んでいる。
というのは、こういう何らかのルールの元で作る時そこに「型」が生まれるからだ。
「型」を作った上で、それを壊せば「型破り」になって面白いし、
そもそも型を作る必要のないものに対して、自分ルールを決めてから作っているところが愉快である。
「設定しなくていいものに型を設定するだけで面白い」という発見をくれた。
こういうところから職人気質を感じられてとてもよい。

素材の種類や量を絞って、多すぎず少なすぎない混ぜ具合のMADを作ってもらえると、利点（？）は２つある。

ひとつは、単純にその方が「聞き取りやすい」ということ。
聞き取れないほどのカオスが面白い、という表現技法もあるにはあるが、何がどうなっているのか
わからないのよりは、わかる方が面白さは伝わりやすい。
そして、もうひとつは「聞き取れるものは口からも出せる」ということ。つまり歌えるMADなのだ！
例えばあむぱさんのスト�狂�果音MADの場合、バックに流れている原曲の歌詞の母音に
なるべく揃うような音声を混ぜているので、すごく歌いやすく作られている。
こうして私のような人間が「MADは唄うもの」と誤認することになるのだが。（認知の歪み）



・15年以上のかにぱん。さんのネット活動の中で特に印象に残っている出来事
⇛大きく分けて２つ
田中真弓さん御本人にお会いしてお話した時のこと
　【イベントレポ】なんと、お茶が飲めるお茶会！！（前）
ジャパンエキスポ2015・2017に出演したときのこと
　かにぱーにゅ計画

多分ニコニコで田中真弓さんの声真似歌ってみたや、ニコパイの活動をしなかったら
田中真弓さんからファンレターへの返信を頂いたりとか、イベントでも
「あぁ、あなたがかにぱん。さんだったの！（なるほど納得）」
という反応も頂いたりとかも出来なかったと思うので、自発的に始めた声真似というより
リクエストが多かったことにより極めてみるか、と思ったことではあるが挑戦して良かったかもー
と思っていることのひとつ。
お話して、サインを頂いた後に力強く
「がんばってね！！！」
と仰って頂いたので、
「頑張らなきゃなー」
というときによくそのときの真弓さんを思い出している。
「真弓さんにがんばってね！って言われちゃったし、頑張らなきゃな」
って感じ。
ニコニコで声真似を頑張ってみなかったら、そもそも田中真弓さんにお会いして話すなどという機会がないまま
死んでいたであろう。


2012年にYoutubeの方にも動画投稿を始めたけど、Youtubeで活動しているフランスのうｐ主たちと交流が深まった結果
2015年と2017年の２回ジャパンエキスポに出演することになって面白い経験をした。
Youtubeであのときあの動画を投稿していなかったら、一生海外なんか行かなかったかもしれないと思うし、
その中でも初めて行く海外が、「単身でフランスへ」という形にもなりようがなかったのではなかろうか、と思ったりする。



・今でも交流が続いているクリエイターは？
⇛オケ板やそれ以前の時代からの友人（いさじや朧月）とはもう17年来の付き合いなので
「随分長い付き合いになったなぁ」
と思う
今年のいさじからの誕生日ギフトは宮崎地鶏の燻製セットだった。


あと、この前10年ぶりくらいにタイツォンと通話で話して一緒にゲームするなどした。
こちらも10年ぶりくらいの割にあまり久しぶり！という感じでもなくて
ちょっと久しぶりだね！　なんかお互い全然変わってないね！
というくらいのノリだったｗ


ニコニコ活動開始以降、ニコニコで知り合った人で一番連絡頻度が高いのは実はちゃっきーさんだったり。

なかなかこう、自分くらい「当時からずっとコンスタントにネットで活動し続けています」という人がいないことに気づいたｗ
そりゃ古参をゲストに呼ぼうと思ったら選択肢がかなり限られてしまうわけだわ。


・声活動をする上で気をつけていることは？
⇛声の仕事を始める前に比べて「翌日にダメージが残る喉の使い方は避けよう」というふうになった。
けど、同時に使わなすぎて鈍ってもいけないので、負荷のバランスが難しい。

それから歌を唄うときに、悪い癖がつくと取り除くほうが難しくなるので
よく「リセット」を心がけている。
リセットするために何をするかというと、GALNERYUSを聴く。




歌を録るときに、
「小野正利がこの曲をカバーするとしたら、ここはどのように唄うだろうか」
と脳内小野正利によるカバーのシミュレーションを行う。

小野正利の歌のすごいところ
・くどくない（これこそが「悪い癖のなさ」の為せる業）
・喉に負担の少ない・通る発声

歌の技能にも色々あるけど、しゃくりとかビブラートは、「沢山やればやるほどいい」というものでもない。
MADのところにも書いたけど、引き算も大事だ。
多すぎず少なすぎない、技巧が「あるべきところにだけあるから、それが輝く」というような演出を考えると、
ビブラートをする箇所としない箇所、しゃくる場所としゃくらない場所などメリハリが大事だ。
小野正利歌唱のすごいところはこのバランス感覚。
例えば人間年を取っていくとどうしても、不要不急のディレイやしゃくりに頼りすぎることで
楽曲のテンポに遅れて唄う癖がついたりするし、それが味わい深さと同時にくどさを生む。
なのに小野正利、もうすぐ60歳を迎える年齢でありながら「楽譜に書かれた通りの譜割りと音程」で
高音メタルを熱唱し続けている。
その上、ボーカルスクールの代表と講師もやっている！
学ぶべき部分が多すぎる。ぜひ通いたい、ヴィッセ。


・合成音声（UTAUやCoeFont）にも挑戦していますが、こだわりは？
⇛まず素材として使われるものだから「素材としての使いやすさ」を重視して録っている。

CoeFontの場合は「Reader Store賞」が欲しかったので「読み聞かせとはどうあるべきか」をよく考えて録った。
【びっくり】CoeFontFES2023で欲しかった賞を受賞しました！

UTAUを使えば、自分のボーカロイドっぽいものが作れるとわかったときに
すぐにサンプルのボイスバンクの作り方を調べたけど、
「どうせやるなら良いマイクにしてからだな」
と思ったので、生まれて初めてコンデンサマイクとオーディオインターフェースを買い揃えたところで
早速作ったのが最初のUTAU蟹音ぱん。の単音ライブラリだった。
結構使ってもらってる。


結構音圧があって子音の立った聞き取りやすいバンクにはなっているっぽい。

この２つは、のちに出した連続音ライブラリを使ったものではなく、単音でここまでの滑らかさなので
調教がすごいのだろうと思う。

今の合成歌声バンク用のサンプルを録ったら、どんなふうに歌ってくれるんだろうな。


・長く活動する秘訣は？
⇛「続ける動機を持つ」のではなく「やめる動機を排除する」

私にとっては、もう活動は生活習慣の一部なので、今このようにブログを書いているのも
生活習慣の一部として行っていることだし、動画を作ろうとか生放送をしようとかも
「やめる動機がないから」習慣として続いているものだ。

じゃあ自分にとって「やめる動機になりそうなもの」は何か、そしてそれをどう排除するか。
その課題を解けば、習慣は勝手に続いていくことになる。

私にとって最大の敵は「義務感」で、それは例えば「承認欲求が充分に満たされないこと」とかよりも重大なインシデントとなりうる。
そのため、人からのリクエストや要望を受けたものでも、
「一旦要望がなかったと仮定して考えた時に、自分自身やりたいと思えるか？」
と考えて、そうでなかったら少なくともそのタイミングではやらない。
自分自身がやりたいと確信できるもの以外をやっていると必ずいつか
「やりたい」ではなく「やらなければいけない」が強くなってくる。
これが義務感で、「やりたくないのにやらされている」みたいな感覚に近づいていくと思う。
すると結果的にそれは「やめたい動機」になってしまう。

そもそも、本心では大してやりたいとも思っていないのに、人からやってと言われたからやるようなことって
どこかでその「やる気のなさ」が見る人に伝わるし、そうしたらリクエストした方だって見ても嬉しくないだろうし、
人からやってと言われたことだけが理由という状態は「やる理由が自分の外にしかない」状態である。
私は、自分の中に「自分もやりたいと思った」という理由を持っていないと、
義務感の方が強くなる日が来るとわかっているので、リクエストが来た場合に、それを一度気には留めても、
「できそう、やりたい！」と思うまでは実行に移さないようにしている。

逆を言えば、今までに「リクエストがあったのでやった」動画は、
ちゃんと自分自身もやりたいと思えたからやったものだと確信している。

リクエストがきっかけでやったら自分も楽しかったし、ウケも良かったものの例。
その１


手書きMADが作られるなどした


歌い直した



その２
最終鬼畜全部蟹みたいな動画を色々作っていたらリクエストされるようになった


歌い直した



その３
英語をはじめとする外国語曲を歌っていたらリクエストされるようになった


歌い直した



その４


ショート版↓を見た視聴者から生放送で「フルにして」と言われ、

その生放送中に作曲配信をして動画化してアップしたらなんか知らんが30万再生もされた。なぜ。


・サービスの使い分け
⇛YoutubeとTwitchは、ニコニコと比較するとグローバル・コミュニケーションに向いている。
海外からの英語コメントが来て、こちらも英語で返答するような使い方。
一方、歌・音楽に関してはニコニコが一番縛りがゆるいので、歌枠はニコ生を中心にしている。

前述の通り、Youtubeでも活動を始めてみたからジャパンエキスポに出る機会を得られたわけだし
本当に使い分けだと思う。
サービスによって層も異なるので、どこでどういう物がウケるのかにも結構差異がある。

例えば、Youtubeだと22万再生されているこれ。

ニコニコでは5000再生台。
じゃあどうしてYoutubeではそんなに再生されているかというと、
全国の小学校の先生（５年生の担任）が国語の時間に教材として流しているからである。
相当イレギュラーな例だけど、「全く同じ内容の動画でも、Youtubeにあるものは授業で使われることがあり
ニコニコのは使われない」ことがわかる。
そして「授業で見てみんなめっちゃ笑ってたｗ」という理由で、子どもたちは家に帰ってまたこれを見る。
中学や高校に進学しても、思い出してたまに見る。
だからずっとじわ伸びし続ける。

もちろんこの逆もある。
「ニコニコで今ある程度注目度のあるタグに関連のある動画だからニコニコでは伸びるが、
Youtube側にはそういう理由がないのでまとまった人数が短時間に見に来ることがない」
とかザラにある。
ニコニコでは「ビガビガ戦法」で動画を検索して到達する人がいるけど、
Youtubeでは「ビガビガ戦法」という概念自体広まっていないというような。



・ニコニコの変わったところと変わっていないところはどこ？
⇛変わったところは「縦割り・クラスタ化」が進行したところ
変わっていないのは動画コメントの匿名性が高いので「面白いことを言ったやつが勝ち」なところ

2007年頃のニコニコには総合ランキングしか存在しなかったので、「カテランを見る」という選択肢自体をとりようがなかった。
結果的に、みんなが同じ動画を見ていた。
エネコンMADもだけど、レッツゴー！陰陽師とか、おっくせんまん！、エアーマン、
そしてその集大成のようなあの組曲も、カテゴリ分けされていないランキングしか存在しない環境では
「そのカテゴリに興味がない人間でも知らずに通り過ぎることは不可能」だった。
ロックマンに興味がなくてもおっくせんまん！とかエアーマンを絶対に見かけるし、
遊戯王を履修していなくても海馬はコマンドを入力するということを知る羽目になるし。
でも、もし今のようにカテゴリがちゃんと切り分けられた環境ならどうだろう。
「元々そのカテゴリに興味がある人の目にしか触れない動画」が山程出てくる。
これがクラスタ化の結果だと思う。
どっちが良いとも言えないけど。
というのも、総合ランキングしか存在しなかったために、組曲とその派生作品が大量投稿されるムーブメントが起きる
というようなときにはランキングが上から下まで組曲一色になってしまうわけで。
その結果、「いや、それはもう食傷気味だよ」という人も出てくるから、これは作る方にも見る方にも不幸をもたらす。
だから、カテゴリは必要なのだろう。
でもその結果、以前のような一体感や「みんながこぞって同じ動画を見る」という場面に遭遇しにくくなった。


コメントの匿名性が高いと、「誰が言ったか」は問題になりようがなく「何を言ったか」だけが読まれる。
誰が書き込んでいようが、面白いコメントは面白い。
必然、「後からくる視聴者に笑ってほしくて、コメントを書き込む側も面白いことを書き残そうとする」。
すると、動画そのものとコメントが融合した面白い場が出来上がる。
これは匿名性の高いコメント機能におけるメリットだと思う。
「この人が言うから面白い」というのは、属人性の高いコメントだ。
匿名性は属人性を低くする。
属人性が低い環境で面白いことを言うのは結構難しくて、ユーモアセンスとかウィットを問われる。
または誰だかわからないままでもユニークさ（独自性）があると、後からそのコメントを見た人は
「特徴的なことを言う人がいるな」
と感じる。
そういうコメントが動画を一層盛り上げるというのがニコニコのコメントの、変わっていない良いところだと思う。
◯分◯秒にコメントを打てるのも、動画作者側からすれば「このへんでボケを仕込んでおくか」と考える価値を生む。
コメントがツッコんでくれると信じてｗ

こういう時差式のやりとりは文通に似ている。
動画を作っている投稿者が「ここにボケを入れよう」と思ってから、それを見た視聴者が実際にそこに
ツッコミコメントを書くまでには制作期間分のラグがある。
生放送ほど即時性がない。
けれど、何か確実に「キャッチボールが行われた」という形跡が残る。
なんでもかんでも速ければ良いと思っていないので、時間をかけて作り込んで
じっと反応を見るというのも私は結構楽しんでいる。


・ニコニコにこうして欲しいという要望は？
⇛Discordとアカウント連携できるようになって！
あと仮面ライダー特集やって！

コメントで「電王ガチ勢」って言われた！　マジ！？　私電王ガチ勢だったのか……。
確かに電王、10年以上歌い続けているけど……。


（これを歌ったのも元々はリクエストがあったからだ）

ただの一挙放送じゃなくて、
「出演者本人が選ぶ特別な（思い出の）あの回！」
みたいなのを何話か選定した上で、オーコメつきでみんなで一緒に見るみたいな番組をやってほしい。
そして私をスタジオに呼んで現場で見させてほしいｗ
特に電王とオーズは絶対にはずせない。
ただ通しで番組を見るだけだったら、私はTTFCに加入して何周も見てるので、
KADOKAWAドワンゴの力で東映と組むからこの企画ができた！　みたいなのをやってくれ！

あ、Discordはクリエイターサポートに登録してくれているユーザーに自動でサーバーロールを付与してくれれば
「特定のロールのみ閲覧権限を持つチャンネル」を使って、加入者特典みたいなことができるから
それだけでもいいっす！


・これから挑戦したいことは？
⇛今は「AIに仕事を奪われそう」な時代だから、それに怯えるのではなく「どう共存していくか」が
課題になっている。
周りに「先生」をやっている同年代が増えてきたので、自分も後続育成のことを考えた方が良いのか？　と思っている。
あと、いつもやっている仕事が大体CMなので、アニメとかゲームとかでお芝居する仕事ができたら
人生経験上面白いな、とは思っている。


CoeFontFesに参加したのも、CoeFontは「自分のAI音声を作れるサービス」だから
そういうところで知見を得る、または自分の技術が今後のAI音声に生かされるという道を模索することで
これからの「AIと人間ナレーターの共存する時代」で何が出来るかを一層考えるためだったりする。
例えば東京でも、よく駅構内でAI音声のアナウンスを聞く。
こういうのは、ほんの数年前まで、すべて人間がやっていた。
駅員がやったり、ナレーターに発注があったり。
でも今は、テキストを打ち込めば機械が読み上げてくれる。
だから、「読み上げる仕事」の数が確実に減っている。
元々、少ないパイの取り合いをしている「声のお仕事」業界なのに、安くて簡単なAIが参入してきて
人間のパイの取り合いはより熾烈になっていこうとしているわけだｗ

そうなると、AIの精度を上げるために自分の知識と技術を活かせる場所を探して、
現役の活動と並行して研究に寄与したり、自分自身もAI音声化したりすることは必須のような気がした。
オーディオブックの読み上げの仕事は、文字単価がとても安い。
でも文量がすごく多い。
その上で、これらもそろそろ機械が読み上げてくれるからそれでいい、になってきた。
スマートスピーカーとかに絵本の読み上げして、と言えばしてくれるわけで。
だから「オーディオブックの読み上げの仕事を探す」のではなく、
「オーディオブックの読み上げに適したAI音声を私が作る」を選んだ。
そうすると、私本体は他の文字単価のいい仕事をしたり、「まだ人間に任せたい調整の難しい読み上げ」に時間を割きながら
AI音声のほうでオーディオブック売上の一部を稼いだり出来るようになるかもしれないのだ。
『星の王子さま』の朗読が130万回も再生されたことを考えると、読み上げには需要があるといえる。



今、私と同年代の活動者や大学の同期たちが複数、「先生」職をやっている。
後続育成だ。
小野正利もGALNERYUSのボーカルをやりながらヴィッセの講師やっているわけだしな！
年の近い人達が後続育成の仕事に励みだしているということは、自分もその年齢に達しているのでは！？
もちろん、自分の現役生活、健康寿命のことも無視は出来ないけど、教わりたいという人がもしいた場合に
自分の知識や技術はどうやって継承するべきか、と考えることが増えた。


今まで、ネット声優という意味では同人作品に出たり、ボイコネで公式キャストをやったりしたけど、
普段やっている仕事がほとんどCMなので、商業作品としてのアニメやゲームに出演する機会があったら
「今になって！？」感も相まって面白いよな、と思う。
最初からそういう道に進むつもりがあった人は、そのままデビューに突き進んですでに活躍したりしているわけで
私が今そういう仕事をすることになったら、寄り道すごかったな感がありそう。
別にそこをゴールとして見据えてやってきたわけじゃないから、今までのことがそのための寄り道だったとは
私は思わないんだけど、傍目にはそう見えるかも。
一応、
【告知】『Obey Me!』２周年イベント　CVやってます！！
というようなこともあったけど。
これはボイコネ絡みであって、レギュラー出演ではないし……。

私は、放送でも言ったけど
「遺伝で決まる要素が大きな部分を使って活躍できたら、母親に反論できる」
っていうのがずっとあって、自分にとっては声が一番合ってそうだったからこういう活動をしているわけで、
その「活躍」っていうのがテレビ出演だろうとそうでなかろうと、どちらでもいい。
【雑記】なぜ私は声にこだわっているのか
むしろ、かにぱん。さんを一定の人数が認知してくれていて、こういう番組に出させてもらえるだけでも
「活躍」ではあるだろ！　と思う。
肝心の母親はそれじゃ納得してくれないだろうってだけでｗ
いっそテレビから私の声がしょっちゅう聞こえたら納得するんかね……と思うことはある。
親、テレビ世代だし。



(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)


といったようなことを、繚乱君、くりたさんからの問いかけに答える形で40分ほどお話しましたが、
「人が話を聞こうとしてくれる」
って結構すごいことだと思いました。
インタビューのお願いとかを請けることもたまにあるんだけど、最初は
「私なんかに訊いて、役に立つのか！？」
と必ず思うのですｗ（自己評価が低いので）

でも、聞きたいという人がいるなら有意義な話をできたらいいなとも思っています。
そもそも考えてみれば、「あの人に直接話を聞かせてもらいたい！」と思われる存在には、
そのようになろうとおもってもなかなかなれるものじゃない気もします。
どちらかといえば、聞きたいとも思ってない相手に訊かれてもいないことを話し出すような老害に、
人は知らず知らずのうちに、なりがちなのではないだろうか！　おぉ、なんと恐ろしい。

だから、人が私に話を聞きたいと思ってくれるうちは、まだちょっと「大丈夫」なのかもしれないと思うこともありますｗ
私は別にご意見番になりたいわけではないので、基本的には奥ゆかしさも大事にしたいですね。
実ったら、頭を垂れて蹲います。


長く活動していると、「あの人は長く頑張っているな」と気づいて気に留めてくれる人がいるので
こうして出演依頼をもらえたりするわけで、改めて続けるって良いなと思いました。
どこで誰が見出してくれるかわからないのでね。

そして、繚乱君が変わらず親しみやすいキャラクター且つこちらの返答にオーバーリアクションで応えてくれるので
自分がなにやらすごく有意義な話を出来たかのような気持ちになれて有り難かったですｗ
（そこそこの割合で錯覚のような気もするが）
後から思い返せば、せっかく繚乱君が、リハで広がった話をもう一度本番でも出来るように話を振ってくれていた部分があったのに
そこでうまく乗っていけなかったから私が話を閉じちゃったなと反省する部分もあったりして、
もしまたこういう機会があるときには気をつけようと思いました。
リハで話したこととちょっとごっちゃになったり、台本にはない話だったりした部分で
私がルート分岐を誤ってしまったなぁと。

また、初めてお会いしたくりたさんの印象は、常にニコニコしてて包容力を感じるというものでした。
くりたさんが代表に就いてからのニコニコは、フィードバックへの対応がすごく早くなっています。
私は頻繁にフィードバックや不具合問い合わせをする方（だと思う）なので、肌感覚でその差を感じます。
くりたさんに強い「広く受け止める、受け入れる力」があるからなのかなと思いました。


番組の翌日、これが届きました。





「もうすぐ発売のはずなんだよなー、でも届かないなーしょうがないからエネコンはカードで持っていくか」
と思ってカードを持参したんですが、これがあと24時間早く届いていたら
絶対こっちをスタジオに持参した上で喋らせたのに！！！

ニコニコでエネコンMADを見なかったら、遊戯王DMも現時点までの間に履修しなかったかもしれない。
【アニメ】最近『遊☆戯☆王』見てるんだけどさ

それだけ、ニコニコには私の歴史と思い出が詰まった動画や生放送の痕跡が残っているので
ニコニコに一番言いたいことはこれです。




頼むからサ終しないで！！！！！