14年ぶり、2度目の収録。バージョン改2022です。



ボカロ版の原曲はこちら



(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)


この曲と私の関わりについて時系列順で書きます。

最初の収録が終わった日、2008年07月16日のブログ記事
その翌日のブログ記事

2008年、2chのDTM板にあった「オリジナル曲を合作しようぜ」みたいなスレ
歌詞と歌い手を募集していたのが>>88さんこと、たてごと♪さんでした。
私がスレを見た時は虚構の真実さんの歌詞コメが書かれた後だったのですが、
たてごと♪さんの動画説明文を読む限り、曲をアップしてから歌詞がつくまで20日以上レス無しだったようですね。
確かに、人が多いスレとは言えなかったと記憶してるので……。
それで、たてごと♪さんはピアプロの方にも曲をアップしたところ、そちらでは爆速で歌詞がついたみたいですね。
2008/02/25にボカロオリジナルとしてニコニコに動画があがっているわけですし。
確かにその時期、その目的ならば、2chのDTM板よりはピアプロの方が
作詞・作曲のクリエイター集まってそうですもんね。

それで、ピアプロの方で歌詞がついた後ではあるものの2chの方でも虚構の真実さんが歌詞をレス。
私がその書き込みを見て、楽曲をDLして歌詞を見ながら聴いてみたところ
「歌ってみたい」
と思ったので、録ったのが上記の通り2008年7月の出来事です。
私は、ボカロオリジナルとしてニコニコにも原曲動画が上がっていることに気付かなかったので、
アプロダに上げたのを2chの当該スレにだけ貼り付けて、単品での動画うpはしませんでした。

2008年頃の私は、すでにニコニコでも動画をアップしていたけれど、2chや「すけぼ!」で
「声や歌をつけてくれる人を探している人」を探して、ボイスドラマ企画に参加しようと試みたり、
同様にボイスドラマ企画のテーマ曲の歌い手募集とかに応募したりしていたんですよねー。
この曲も、そういう「声を求めている人を求めて」彷徨っている時に、DTM板で出会ったので
私にとっては「ボカロ曲」ではない「オリジナル曲」という印象が強いですね。
2chで合作されたという意味では「RAINBOW GIRL」に近いポジションにあるイメージというか。

その後、「過去曲地獄」シリーズに2度収録
2008/07/282009/06/25

この「過去曲地獄」シリーズを作業用BGMなどにして繰り返し聴いている人もいる……らしい。

ということが以下の出来事であきらかになる。

2020/07/05の歌枠で次のようなコメントをもらう
capture-20220812-003658



それで私は、
「2008年の音源となると、(放送当時から見て)12年も前ということになるので、
シングルカットするのであれば録り直したい」

という話をしたと思い……ます。
これに関しては、ニコ生第496回の動画が手元にあるので、そのときの流れを実際に振り返ってきました。
確かにそんな話をしてましたねw
ニコ生第496回のブログ記事

そのあとに、
「カラオケ音源を発掘すればバージョン改を録るのはやぶさかではないぜ!」
と思って、ミックス済みのプロジェクトファイルが格納されているフォルダやDVDを漁ったんですけど
俄にはオケが見つからなくて……




2022/07/28 つまり上記のニコ生から2年後
DVDに焼き出したプロジェクトファイルの整理作業をしていると――




ということで、発見したんだけどそれと同時に、たてごと♪さんが
「前Twitterアカウントにログインできなくなったのでアカウントそのものを移行していた」ことが判明しました。
私がニコ生の後に、「歌い直したいのでオケを頂けませんか?」と相談した先が
その「前アカウント」であったため、リプライ自体気付かれていなかったようですね。
そこで、新アカウントの方へ改めてご相談差し上げたところ、なんとオケのリミックスバージョンを頂きました!
そういった経緯があって、バージョン改2022はオケも歌も刷新されました!!


私は2022/08/03に、まず収録の前準備としてハモりパートのガイドメロを打ち込む作業をしました。
2008年当時にこういう仕上がりにしたかった……というのは自分の中にあって、
それに加えて、その当時はその仕上がりに持っていくだけの技術がなかったけど今ならイケると思う
というのもあるので、みっちりそれに向かって取り組んでみることにしました。
2008年頃の私に上手く出来なかったことの代表といえば「コーラスワーク作成とビブラート」ですw

打ち込み作業のあと、そのままハモりを全て同日中に録り終えました。

この曲は、音階の動き方や楽曲の雰囲気・歌詞などが、すごく、ボカロ等の無機質な機械音声向きだと思います。
それをヒトが唄おうとすることで、表現をどうするか工夫が必要だったり、
それなりの苦労が生じるのですが、虚構の真実さんバージョンの歌詞がピアプロ版と大きく異なるのは、
前奏や間奏に台詞部分があって、
「台詞の読み上げに関しては、機械音声より人間がやった方が細かいニュアンスを表現しやすい」
ということになります。
歌部分に関しては、「後に行くに従って人間らしさがにじみ出てくる」という演出にしたいというのが
前回からあった自分内コンセプトだったので、1番のAメロから2番のサビに入るまでの部分は
敢えて無機質感を意識しています。
その分、まるで反動のように、ラスサビはコーラスを厚く、主旋律も抑揚強めにしてあります。
2番サビの1回し目までは、下ハモ1本なんですけど、2回し目は3度下・5度下・3度上の3本ハモりトラックがありますし、
2番の1回し目まではハモっていなかった部分にも3度下ハモりをつけています。
とにかくラスサビに、抑圧されていた何かが「はじける」かのように、
解放感とか覚醒感を出したかったので。
前回の収録のときは、ブログ記事を読み返した感じ「破滅的なエロさ」っていうのが自分のコンセプトだったらしいんですが
今回は「ポストアポカリプス感」をコンセプトに据えて歌ったり喋ったりしました。
たてごと♪さんから新しいオケを頂いた後に、ニコ生で
「ようやく録り直す準備が整ったんだよー」
という話をしつつ曲紹介をしているときに、
「テラリウムっぽさがある」
というコメントがあったんですよね。
これはおそらく、私が少し前にニコ生でも遊んだ「ボイドテラリウム」という不思議なダンジョン系のゲームのサントラで流れてそう
っていう感じの意図かなと思います。
私もそれにすごく同意だなって思って、まさに「ボイドテラリウム」のような
「ポストアポカリプス感」を声や歌から出したいなぁと思ったのです。

それから、根本的な話として2008年バージョンでは私は音程そのものを一箇所間違えて歌っています。

サビの

光とー かーげーの 幻

我侭 なー 私を見て

の音程です。たった1音だけれど、この1音が大事かと思います。
今回は、その点も原曲準拠に矯正しつつ歌いました。
前回の音程が体に染み付いているので、地味に矯正大変でしたw
体で覚えてしまっていることって「フォームの癖」なので、癖を直すの大変じゃないですか……。

あと、これは癖ではなくて狙ってやったことなのですが、
「2008年の私がここでこういう表現しているのは、今でも良い表現だと思っているし、
今の技術で同じことをやることで、より演出として活きる」
と思って踏襲したポイントとかもあります。
フレーズ終わりの声の抜き方とか、しゃくりのありなしとか。
全体的に
「2008年の私、こうしたかったんだろうな。出来てないけど」
っていうのを、2008年の私に代わってやってあげましたw
元々この曲には中毒性があると感じているので、曲の持つ中毒性に当てられて
私の歌ってみたを繰り返し聴く人が出てきた場合に
「繰り返し聴いていても耳にストレスがかからない」
という仕上がりを目指しました。

そもそも論、音程をきっちり取るのが難しい部類の曲なのか、私がこういう動きの音程が苦手なのかわかりませんが
いずれにしても、バシっとその音程を出した「採用テイク」をひり出すのが大変でした。
私のようにピッチ補正プラグインを一切使わないで「狙った音程のテイクが出せるまで繰り返し録るだけ」の人間としては、
テイクがかさみましたがそれはもういつものことなので諦めていますが、今回も120テイクくらいボツが出ましたw
「ピッチ補正プラグイン使ってたら、先週完成してたよなこれ……」
とか思いながら縛りプレイしています。
なんでそんなに?と思うかもしれませんけど、Aメロの
「寒い寒い寒い寒い」
という4回同じ音程を繰り返すところとかも、音がちょっと飛んで戻って…を繰り返すことになるので、
1〜2・4回目の「寒い」は音程合ってるけど、3回目が数Hzハズれてるなっていうのが気になってボツにしちゃうんですよね。
その繰り返しの後の「世界に生まれ落ちて〜」のところも音程がずっと動き続けているので、
文字単位で聞き返すと「生ま”れ”」が下がりきってない(高すぎる)or下がりすぎるっていうことが多発するんですね。
これが人力……。

そんなこんなで、途中口内炎に苦しんで数日空けましたが、8/11に無事完成です!!
やった!!


さて、今回はYoutubeのメンバーシップ会員限定の特典として
「旧バージョン自体のリミックス版(Youtube初公開)と、旧オケとミックスした今回の音声をひとつにまとめた動画」
も公開してあります。
私の台詞読み上げや歌の発声、マイクの違い、ミックスの差などを聴き比べるのに最適かと思います。
「旧オケとミックスした今回の音声」は、ニコニコにアップ予定はない完全なるメンバーシップ特典なので
メンバー登録してある方は是非覗いてみて下さい。
そして、私の14年間を感じてくださいw

今、Youtubeのリニューアル作業をしている最中でもありますが、この曲をYoutubeにアップするのと
ニコニコに単品うpするのはどちらも初めてになりますね。
これからチャンネルに来る人達にこの曲が届くといいなぁ。