シン・ウルトラマン公式サイト

見てきた−。
公開初日から日が経つと、映画館の部屋が小さいところになるから、なるはやで行こうーって思って
なるはやで行ったのに小さい部屋だったぞ!!w
平日の田舎だからな!!!!!!
いや、でも金曜の夕方だったから、もっと人来ると思ったけどなぁ。
空いてる分にはありがたいけどw

ちなみに、
ワクチン3回目を打つ→外食しながら映画の予約→そのまま映画館へ行こうと思ったが仕事の修正が発生(1時間以内納期)
→急いで帰宅して仕事の修正版を再納品→再度外出、映画館へ
という感じだったので移動量多かったw


それはそうと、なんかもう始まった瞬間ニヤニヤしちゃったよね。
「シン・ゴジラ」っていうロゴが出て、それがシーンチェンジで縦回転して
シン・ウルトラマン
空想特撮映画

ってロゴに変わって。
すぐに
「わー怪獣だー!!!!」
ってシーンが目白押しで。
やっぱり映画館では、巨大な架空の生き物とか見たいもんだよー。
映画館の醍醐味でしょーとか思った。
私にとって映画館は“アトラクション”だからね。
現実に見られないような大きな物を大きなスクリーンで見たり、宇宙に飛び出したりしたいんだよ映画館では!

もう最初にいきなり「前回までのあらすじ!」くらいのノリで、「禍威獣(かいじゅう)」と
「禍特隊」設立までの経緯をダイジェストで見せてくれるカットが続く中、
「あ、シン・ゴジラと“同じ世界”だ!!」
ってすごく感じられて、「ある意味での、シン・ゴジラの続編を見せてもらえるんだ!!」って気持ちになった。
同じ漫画家、たとえばCLAMP作品とかで、
「主人公は違うんだけど、同じ世界の別の時代とかに焦点が当たったり、それがクロスする」
こととかあるでしょ。
それに近い。
シン・ゴジラを何回も見た後に、シン・ウルトラマンを見たら、開始2分で
「出てくるのは違う人達だけど、“同じ世界”の違う話なんだ!」
って確信しちゃうくらい、やっぱり作ってる人(庵野・樋口コンビ)の味が出まくってた。
そこでニヤニヤしちゃったw
これは確かに「“シン・”というverse」なのだなーと。

もうあとは、怒涛のテンポで進むので本当に飽きないで見られた。
どうせならIMAXで見たかったな、もう一回はるばるIMAXに見に行こうかなと思ってしまった。
私は、シン・ゴジラのときも一回目を満席のIMAX(新宿)まで見に行って、
そのあと更に弟とおとうぱん。を連れて実家近くのシネコンでも見たし。
……どっちも地味に遠出だったなw


あと、最近ちょうど『怪〜ayakashi〜』っていうアニメを見た直後だから、個人的に思ったのは
「古典等の再解釈が巧い人っているよなー」
っていう。
ウルトラマンはさすがにまだ「古典」ではないけれど、でも庵野監督の「再解釈」って結構面白いのは確かだと思ってて
結局「再解釈後の作品を見て、原典を当たりたくなる」っていうのは、その「再解釈の表現」が面白いからなので
「原典となるウルトラマンシリーズのエピソード、怪獣、BGMなどを詳しく知っていれば知っているほど
シン・ウルトラマンは、きっともっと面白いだろう」

って思えるのは、『シン・ウルトラマン』における「ウルトラマンシリーズ再解釈」の表現が巧いからだと思う。
そして、それらの「ルーツ」の知識を、視聴者側が持っていないとしても楽しめるところも、
これは「再解釈の表現が巧い」ことの証拠のひとつだと思うから、そこを満たしてるのがすごいなあ
と思いながら見ていた。
ゴジラを全部見ていなくても『シン・ゴジラ』は面白いし、ウルトラマンを全部見ていなくても『シン・ウルトラマン』は面白い。

ちなみに『怪〜ayakashi〜』では、『東海道四谷怪談』とか『天守物語』のアニメ化をしているわけだけど、
それを見て、「原作の方も読んでみようかな」と思うし、アニメがアニメとして面白かったので、
「再解釈の表現が巧いな」と思ったのだ。
『シン・ウルトラマン』も『シン・ゴジラ』もそれと同じで、ウルトラマンやゴジラの、元々のシリーズ作品に
造詣が深くなくても楽しめるし、「詳しくなろうかな」と思わせてくるわけだから
やはり庵野監督の再解釈作品は面白いということが言えるだろう。
あと、私はシン・ゴジラ、シン・エヴァ、シン・ウルトラマンを見て、
「あのさ……
『彼氏彼女の事情』のアニメもリブートして、漫画の完結部分までやってくんね!?!?!?」
という気持ちになったのだったw
あれ、原作の漫画が連載中にアニメ化始まって、連載に追いついちゃうーくらいのところでアニメ終わっちゃったんだよね。
それが物語的にはかなり途中も途中、「この続きが肝心だろ!」ってところまでしかアニメにならなかったから
「終わりまでやってほしいのに」ってずっと思ってるんだよね。

まぁそれはさておき、今回の場合の「再解釈」という点では、例えば
「ウルトラマンはなぜ登場から3分で活動限界を迎えるのか?」
とか
「どういう原理で巨大化するのか?」
「なぜ怪獣が次々現れるのか」
とかいうような、根本的な設定の“謎”(でも、元々のシリーズでは「それは、そういうもの」で終わっていた)
みたいなところにも、この作品なりの回答を出していて面白かったのであるよ。

あと、「各分野のエキスパートが集まって壮大なことを成し遂げる」感に関しては
多分シン・ゴジラの方が圧倒的に強く感じられる作りではあるんだけど、
その要素がこちらで若干は薄まっている分、「ヒトとウルトラマン(や、外星人)」っていうところを
掘り下げていたのも面白かったよ。
広い宇宙から見たら、「地球」の「人間」と呼ばれる生き物はこんな取るに足らない存在だし
滅ぼそうと思えば一瞬で滅ぼせるものなんだけど、ウルトラマンがその生き様に着目して、
疑問や興味を抱いて、最終的に「博愛」を知るみたいな落とし所になっていて、
とても……ぐっと来たので泣いてしまった。
これは「なぜウルトラマンは繰り返し、怪獣を倒しにやってきてくれるのか」の回答にもなっている。

それで、その、作品の余韻と米津玄師さんのテーマ曲「M八七」は、これまたよくマッチしていて
エンドロール見ながら私は涙を拭い続けていたし、曲が終わるまでに涙をちゃんと止めるのに苦労した。
早くしないと、掃除のスタッフさんが来てしまう!

とても良い作品だったと思う。

東宝と東映と円谷のビッグコンテンツを預かって、それぞれ「シン・」という冠つけて作品にできる庵野監督って
すごいなぁと改めて思ったし、あと総評として、私は「庵野監督の作品」が好きなんだな
っていうことを自分で再確認しながらニマニマと帰ってきた……。
元々は別の場所に属するゴジラ、ウルトラマン、仮面ライダーという点を、「シン・」という線で繋いでしまうとは
なかなか出来ない、そして各所からそうそう許してももらえない所業だろう。
つまりこれは偉業だ!
庵野秀明が『紫綬褒章』を受章致しました
うむ、納得だ。