今日は「自分ではやってないけど、人を巻き添えにしたいゲーム」を布教しに来ました。
(V)・∀・(V)です。
「リトルナイトメア」というアクションアドベンチャーゲームがあります。
今日からSteamで1が500円くらいで買えるセールが始まりまして、
2は昨日今日発売になったばかりの新作です。

<1>


<2>


あらゆるプラットフォームで発売中です。
皆さんの持っている、知っている、利用しているどれかしらのハードやゲームサービスで
ほぼ間違いなく遊べることでしょう。
是非やってください。

(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)


私は直感で「自分にとっての神ゲー」を嗅ぎ分ける鼻を持っているんですが、
これもそうで、「なんとなくジャケット等の雰囲気から自分に刺さりそう」と思っていました。
PS4を買ってから、PS storeでセールになっているのを見たりするごとに
「絶対面白そうなんだよな、自分に上手くプレイ出来る気はしないけど…」
と思う気持ちが強くなっていきました。

そこで私は、アクションだったら私よりは絶対うまいはずの人にやってもらって、
それを見せてもらうことにしました。
PS4のシェアプレイで見せてもらいながら謎解き要素とかは一緒に考える……みたいなやりかたで
まず1をアザンさんにプレイしてもらいました。
それももう、結構昔の話ですが。

で、最近アザンさんがVtuber活動始めたので、2発売に先駆けて、1を配信で再プレイしてもらいました。
これが、1作目の本編です。


実は「1時間以内に0乙でクリアする」というトロフィーがあって、アザンさんでもまだ
そのトロフィーを獲得していないんだけど、この放送ではひとまず
「スタートからクリアまで一気に駆け抜ける(乙数は問わない)」というスタイルでやっているので
どういうシステムと雰囲気のゲームかはよくわかると思います。

で!

ここからまず、布教フェイズに入ります。
そのあと、2のネタバレまで含めた解釈フェイズに入るので、未プレイの人は布教フェイズだけ読んでください。
そして自分でプレイしたら良いと思うの。


(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)

リトルナイトメアのすごいところ

■言葉では一切説明しない

ゲーム内でキャラクターが喋ったりは一切しません。
文字の書かれたアイテムが出てくることもないです。
システム上「○ボタンで〜できる」みたいなTIPSが一瞬表示されたりすることはあるけど、
物語や設定の説明には一切言葉が使われていないので、無国籍感とか不気味さ、意味のわからなさがすごいです。
だからこそ、「どうしてこうなった」ということを延々考えさせられます。
ゲーム内で説明がないのでw
でも、だからこそ、あらゆる国の人が同じ感覚で遊べると思います。


■シームレスに全チャプターが繋がっていてロードと無縁

私がこれまでにやったゲームだと、リスポンの早さっていう意味でKNACKに近いものがありますね。
「最寄りのチェックポイント」にて、一瞬で復活してそこからやり直しになるっていうシステムで、
チャプター切り替わり時に、ロードが挟まることもないので、止め時がないままクリアまで突っ走ってしまうゲームです。


■5時間もあれば終わる

とりあえずクリアするだけ(やりこみ要素を無視しつつエンディングだけを目指す)ならば、
初見でもせいぜい5時間もあれば終わります。
上に貼ったアザンさんの「1の本編をとりあえずスタートからエンディングまでやるだけ」の配信は、
1時間40分くらいで終わっていますが、これは、「どこで何をすればいいか」わかっているから1時間40分なのであって、
初見プレイでの試行錯誤や謎解きタイムを含めた場合なら5時間くらいで終わるという感じです。

でも、この「初見プレイ時の5時間の密度」が半端なくて、前述の
「言葉での説明が一切ない」「リスポンがサクサクで止め時がない」ことから、
「どうしたらここを抜けられるんだろう」「なんでこんなところにいるんだろう」
「ここはどこなんだろう」というような沢山の謎が謎を呼び、疑問符が絶えないまま
気付けばエンディングです。
そして、終わってもやっぱり、一切説明はありませんw

ちょっとお話が長めのRPGなんかだと、最低60時間プレイしてクリアだったり、
やりこみにも手を出したら100〜200時間はザラだったりしますけど、リトルナイトメアは
5時間で終わるのに、その5時間の「ゲーム体験的な密度」と疑問符の数が途轍もないので
買ったその日にクリアできちゃって、そのあと数日
「なんだったの……」
と思わされる、余韻を引きずります……。この余韻が本当にすごい。


■後味が悪い名作

名作というのは「最後に感動する」とか「泣ける」とかいうこととイコールじゃないんだよなあ
と心底思わされるというか。
本当にこのゲーム、スッキリしないんです。
「ラスボス撃破」のときにカタルシスってのはあるんですけど、でも結局「諸々なんだったの」という謎は説明がないし、
最終的に脱出成功してエンディングを迎えても誰も「救われない」んですよ。
でも、その「虚無」は、「自分の手でシックスを5時間操作して頑張った」という
ゲーム体験の上にこそ成り立つもので、これが映画とかアニメとかのように
「物語としてパッケージングされたものを見ただけ」
では得られない「やるせなさ」なんです。
「自分で主人公を操作する、ゲームという媒体だから味わえるもの」なんですよ、だから名作ゲームなんです。
特にDLCでそれを味わってほしいです。

以下、ネタバレ含む考察フェイズに入ります。
ネタバレ構わんという人はアザンさんの動画を見るといいです。








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例えばですけど、ルーマニア#203の中に「ハッピーエンドとは言い難い」シナリオが複数あります。
が、あれはマルチエンディングで、ハッピーエンドも別のエンディングとして存在するから
「ネジの人生の中にはこういう色々な可能性も含まれている」
って考えればそれが救いになってくれるわけですよ。
リトルナイトメアにはそういう分岐はないんで、何をどう解釈しても良いようには捉えられなくて、
わからないことも多いままスタッフロールが流れ始めるので
「えぇぇ……」
ってなるんですけど、間違いなく名作なんですよ。
感動もしないし、泣きもしないし、もっというとうなされるような世界観のゲーム(ナイトメアなだけある)なのだけど、
ゲームとしての質が本当に高くて、プレイヤーは必死に主人公のシックスを操作しながら
ピンチを切り抜けたり、ギミックを解いたりしてなんとか恐怖から抜け出すんです。
このピンチを切り抜けるとか、ギミックを解くとかの難易度調整も本当に絶妙で素晴らしい。
――のに、シックスは救われないんです。
ボス撃破時などにカタルシスは一応あるんだけど、そんなことより
「自分がこれだけ頑張ってシックスを悪夢のような境遇から救い出した」
というゲーム体験こそが、プレイヤーに虚無を突きつけてくるのが本当にえげつなくて最高です。
特に、これは1から1のDLCまでを一気に走り抜けて実感してほしいところです。
DLCは本編を超える後味の悪さで、私が今までやってきた・見てきたどのゲームよりも後味悪いですが、
リトルナイトメアの中においては唯一「意味だけはわかる」という最悪の結末です。

どういうことかというと、1の本編は、
「意味も目的もわからない」
ただ生き残ること、脱出することがゲームの目的だということがわかるだけで、
ゲーム「内」の設定やキャラクターの境遇や世界に関しては何もわからないんです。
わからないけど、生き残りたい、抜け出したいからもがくという、まさに悪夢。
ですが、1のDLCは、「意味はわかる」んです。そしてそれこそが最悪なんですよ。
本編をやった後にDLCをやれば間違いなく、誰もが同じ解釈に辿りつくんです。
「ああ、このDLCの方の主人公の男の子は、このあと程なくしてシックスに食われるんだ」
と。
一度は、ラスボスのところにたどり着いたのに。
だからやっぱり、救いはないんです。
悪夢レベルが、全くもって「リトル」じゃないw

アザンさんがDLCも駆け抜ける配信をしていたので、こっちも貼っておきます。


本当にこの、DLC主人公がノーム化した後に狭い通路を抜けてたどり着いた部屋に、
ぽつんとソーセージが落ちている図で、カメラがスローに引いていき、
これで終わるのだとわかったとき、本当に背筋が凍ると言うか、得も言われぬ「やるせなさ」を感じました。
「ハッピーエンド」の分岐が存在しないゲーム、そして、精一杯頑張って救出を試みたキャラクターが、
「過去の自分(プレイヤー)によって食われる運命にある」という現実を突きつけられる終わり方。
すごい。
DLCはチャプター数としても本編と同じくらいの長さあって、これでゲーム1本分の密度ですよ。


そして1年待って発売された「2」です。


もうね、発売日未定の段階からずーーーーっと楽しみに待ってました。
どんな続編が来るのかと。
シックスが出るとわかって、「どんなポジションで出てくるのか」とか「時系列的に1の後なのか前なのか」とか
色々楽しみでしょうがなかったです。

そしてアザンさんがとりあえずまたスタートからエンディングまで初見で1周駆け抜けてくれたんで
5時間丸々見てましたが……

私は、「2」は「1」の前日譚に当たるのかなと思いました。
開始から45分くらいのところで、扉を筏にして主人公モノとシックスが島から脱出するシーンがありますが
海の向こうに、霧で煙ってよく見えませんが相当うっすらと、塔の影のようなものがチラチラ見えるタイミングがあります。
それが、もう「1」のラストでシックスが扉を抜けた後に見える「潜水艦のてっぺん」にしか思えなくて。

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で、この段階ではまだシックスは黄色いレインコートを着ていないんです。
ゲームが進むと、土砂降りの雨の中レインコートを着るシーンがあって、
「ここでシックスが生まれて始めてレインコートを着て、そのあと紆余曲折あって「1」の
船の中に迷い込んだのだとすれば、時系列的には2は1よりも前」ということになるんですよね……。

今作の肝(新要素)は「AIシックスとの協力プレイ」だと思うんです。
プレイヤーが操作できるのは「モノ」だけなので、モノを操作するとオートでついてくるシックスと
手を取り合ったり、肩を貸してもらって高いところに飛び移ったりしながら、
1にはなかったギミックを解いたり、敵対するキャラクターの目をかいくぐったりして、
一緒に危機を脱していく……んですよ?
シックスが居なければ進めないところばかりだし、シックスは何度も敵の手中に落ちて
プレイヤーがモノとして何度も救出して、そこからまた二人で一緒に逃げていくんですよ?

なのにラスボスがシックス……。なんでだよ……。酷いよ……。


というか、ラスボスは、「テレビから出てくる帽子をかぶった背の高い男」だと思ったんです。
一応、あいつを「テレビの世界のボス」と呼ぶのは差し支えないと思うんですよ。
で、私はもうそいつが初めて出てきた段階で
「テレビのあるところになら瞬時にワープ出来る能力を持っている」点と、
「帽子を被っている」点が、主人公に共通していることに対して嫌な予感しかしなかったわけですよ。
このボスは主人公と絶対に何か深い関わりのあるやつだと思うじゃないですか。
(この時点で私の脳内に、衛宮士郎VSアーチャー戦がよぎっていた)
で、しかもそれ自体は「やっぱりそうだよな」と思うような描写もあって終わるから、
「あの背の高い帽子の男はモノ自身であり、ある意味ループ物」という解釈に落ち着くんです。

だからそれはある意味解釈の筋が通るからスッキリしたと言っていい。
でも、チビモノが背高モノを撃破した後に待っているのが、
「異形化シックス」なことのほうがショックで。
さらに言えば、その異形化シックスの異形化を頑張って解いて、また一緒に逃げていこうとしたのに、
最後シックスはモノの手を「離す」わけですよ。
「手が滑ったように見せかけて意図して手を離した」ように見えます。
手が離れた後も、淡白にその場を去りますし……。
Wall of Fleshの中に取り残されるモノ……。

どうして……。酷いよ……。何が嫌だったの?
ずっとここまで一緒に逃げたり隠れたり助けたりしてきたのに、なんで最後の最後に
モノを”聖杯”の中に突き落としたの? って。
帽子の背高おじさんがモノだっていうこと自体よりも、そっちの方がショックと謎が大きくて
未だに「どうして……」ってなってます。
しかも、時系列的にはシックスはあのあと、船の中に迷い込むのだろうし。

色々考えましたよ。
シックスは、「はなから、モノと協力しているつもりはなかった説」とか、
「シックスにとってモノはずっと足手まといだった説」とか、
「本当はちゃんと助けようと思ったけど手が滑った説」とか、
「隠し要素である”ファントム”(1のノーム抱っこに相当する要素と思われる)を全部見つけたら
終わり方が変わる(マルチエンディング)説」とか……。
だって、ずっとあの小さい二人が、手に手を取ってピンチを脱するために走っていくところ、
可愛いし応援しちゃうし、報われてほしいからプレイしてきたわけでしょ?
1も終わってると、やっぱりシックスにも思い入れはあるし、プレイヤーがシックスを操作出来るなら
モノを助けるでしょう?

この、ずっと
「どうして……」
って思わされて、一人取り残されたモノが、成長して帽子おじさんになって、
シックスに執着するっていう終わり方が、本当に救いが無くて、
確かにこれが完全なるリトルナイトメアの続編だと認めるしかなくて感激しましたよ。
後味悪すぎ最高。

でも、もしも。
1でノームを全部集めた場合に、エンディングが本当に微妙に変わるっていう要素があるのと同様に、
2でも「ファントムを全部集めきったら、トロフィーが取れるだけじゃなくて、最後にシックスが
モノを引き上げてくれるエンドに変わる」みたいなエンディングの分岐というか、
「トゥルーエンド」みたいなものがあるとすればそれはそれで尊いから見たいな、とも思いました。
この、「1周目はどうやっても悪夢だし救いのないEND」っていうのは、
まごうことなきリトルナイトメア感あって堪らないですけど、ハッピーエンドもあるなら
それはそれで見たいよね……。

あと、また1のときみたいにDLCが追加で来るなら、それも既に楽しみですね……。

アクション要素が増えて1に輪をかけて「私自身には難しそう」な死にゲー化してる部分もあったけど、
シックスにまた会えたことや、シックスと「協力」出来るシステムなどはかなり胸アツだったし、
ビジュアルやマップ、NPC、ギミック、救いのない終わり方などは「リトルナイトメアが帰ってきた」って感じがして
本当最高でしたねぇ……。

皆も、リトルナイトメアやって、一晩中モヤモヤしてほしいです。

<追記>
考察記事書きました