5ヶ月目となります。
今月はこの記事を、晦日に公開するのではなく月の最初の劇の後に公開をし、
そのあとの分は、都度追記という形を取ってみようと思います。
そうすれば「月初の劇は、終わってから最大一ヶ月くらいしないと詳細が読めない」という事態を避けられるので。

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(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)



リンクは、いつもどおり、タイトルのリンクはアーカイブへ。台本のリンクはボイコネ内の台本ページへ飛びます。
作者名は敬称略です。


2020/10/2

また、月初は新しい試みを兼ねた配信。
9月最初の配信は「LINE INでキレイなSEを挟み込む」の実地試験も兼ねていましたが、今回は……!?

『かわどうさんとけんたろうさんの同居生活』
台本:黒猫


9/25に始まった、「ペアシナリオ投稿コンテスト」への応募作品のひとつで、
しかも初日である9/25中に投稿された分のうちの1本です。(この日だけで16本くらい投稿ありましたね)
めちゃくちゃ長くなりますが、時系列に沿って何をどうしたか書きますw

私は、前にも書きましたが例のイベントの応募シナリオは片っ端から一字一句飛ばさず読んでいってますけど、
この作品はまったりしてて、人外モノでもあって、天丼があって、”同音異義語のせいで噛み合わな”くて、
「掛け合いが全てを説明していく(モノローグとナレーションがない)」という
二人掛け合いの楽しさがかなり詰まったものだなぁと、読んでいてすぐに思ったんですね。
しかも「自分が演るとしたら……?」ということも同時に考えたときに、まずは「自分=かわどうさん」を想定したんですけど、
そのときなんとなく脳内にロペのアキラ先輩のような声も聞こえてきて、
「誰かにボイチェンの変声でどっちかを演ってもらうの面白いぞ、絶対!」
と思ってしまったんですね。
「聖☆おにいさん」のような空気感ってのは、どやが後で言っていたように私も感じたんですけど、
それは成人男性二人でやって欲しいから、自分がやるとしたらベクトルを変えたいなー、
そしてただの男女の組み合わせとも違うことがやりたい! って。

それで、まぁこの劇をマジでボイチェンでやるかどうかは後でよく考えたり、根回しするにしてもですよ、
まずどやにMacで使えるボイチェンフリーソフトを入れてもらおうと思ったんですよ。
前に、どやがボイコネ本格参入のためにオーディオIFを買うぞってタイミングで、
「本当はエフェクターかサンプラーもほしいよなー」「わかるわかる」って話をしていて
ZOOMのV3がかなり手頃価格の良いおもちゃっぽいぞ! みたいな情報共有していて。
先月は、「iPadがサンプラーになったぜ!」だったんだから、今度は「フリーソフトでボイチェンいけたぜ!」
をやってみようかなってw

しかも、かわどうさん台本に目を通しながら
「ロペわかる?」
って訊いたら
「DVD買うくらい好き」
と即答されたんですよ?(ここ重要)
それってじゃあ、「アキラ先輩みたいな感じでかわどうさん出来る?」って言ったら、
多分即対応できる奴=どや って意味ですよね!!!!!(確信)
そんなわけで、夜中の2時というのに
「Macに入れられるフリーボイチェンソフトと、通話に変声後の音声を乗せる方法」
の研究が始まりましたw

男声を女声に変えたいだけ、且つWindowsユーザーならば、「バ美声」「恋声」なども選択肢にあがってきます。

しかし、どやのPCはMac book!!!!!
だからWinのみ対応のソフトはまず候補からはずれる……。
となると、もう「Gachikoe!」一択と言っていいかもしれない。

こちら、Win/Mac両対応という強さに加えて、ピッチとフォルマントを「下げられる」んです。
バ美声と恋声は、「上げる」限定なので女声を男声には出来ないわけで。
でもガチコエなら、それも可能なのです。

そんでもって、Macの場合は「Sound Flower」「radio cast」を併用することで、
「変声後の音声を通話や配信に乗せられる」んです!
――が、うちのPCはWindowsなのでMac用の詳しい解説は出来ません。
代わりに、この研究の結果得たWindows版での知見をここで共有しておきます。

まずガチコエをインストール(というかレジストリいじるタイプのソフトじゃないから、解凍して起動するだけ)して、
オーディオデバイスを適切に選択すれば、すぐに声を変えることが出来、しかも自分のイヤホンに
変声後の自分の声が”半強制で”返ってきます。
つまりInputの欄を自分が今、話しかけているマイクにします。Outputは今自分が聴いているイヤホンに。
これで、「相手に聞こえる声のイメージを掴む」のはクリアですから、ピッチとフォルマントのフェーダーを上げ下げして
目指す声に“調声”してください。
続いて、
Options>Audio Settings>Show advanced settings...を開いて、
Sample rateを44100Hzに。
その下の「Audio buffer size」は、ちょっと調整が難しいところです。
ここは、ピッチ・フォルマントのフェーダーがあるウィンドウの最下部にある「Config」を開いて
「Quality」の項目を上げ下げしつつ、
・音がプチプチ切れない
・自分に返ってくる声のラグが小さめ
のバランスが取れるようにします。

すると、男性が自分の声をアキラ先輩っぽくして通話や配信がしたければ、
大体こういうパラメータセッティングになると思います。
(勿論、地声の高さによってピッチとフォルマントはある程度変わるでしょうが)
アキラ先輩
「Quality」を上げると、ものすごくラグが大きくなっていくので、せいぜいMiddleが限界ではないでしょうか。
そして、「Audio buffer size」の方も128samplesを上回ってくると、通話相手側に
声が跡切れ跡切れに聞こえるようになってしまうので、このへんのバランスは多分
生で何かやるならこの組み合わせが限界かなぁ……と。
録音をする場合ならその限りではないでしょう。
さらに、これらの設定は「プリセット保存」出来るので、エフェクトなしの「100:100」状態と、
作り込んだ声をそれぞれどこかに保存しておけば、それを読み込むことで瞬時に声を切り替えられます。
Options>Save current stateで保存です。呼び出しはその下のLoad a saved stateから。


そして次に、「SYNCROOM」をインストールします。
これはYAMAHAの「NETDUETTO β」の後継ソフトウェアです。
「NETDUETTO」はかつて、ニコ生セッションで見かけたことがある人はいるかも。
これの重要なのは、Windowsの場合SYNCROOMをインストールすることで、
「音声デバイスに YAMAHA SYNCROOM Driver(WDM)」が追加になるということです。
このドライバーが必要なだけで、SYNCROOMそのものは一切起動の必要ありませんw
上図のように、ガチコエのAudio Settings>Outputで、これを選択するのが前提になるので、
Winマシンでフリーソフト使ってボイチェンを入れるなら、もうまず真っ先に
「ガチコエとSYNCROOMを同時に入れてしまう」というのが現状最適解かもしれません。

更に、ここからが重要です。
Chromeのマイク選択をします。

1,Chromeの右上のメニューを開いて「設定」を開きます。

2,「プライバシーとセキュリティ」>「マイク」の項目を開きます。
Chromeマイク設定01

3,ここで「YAMAHA SYNCROOM Driver(WDM)」を選択します。(超重要)
Chromeマイク設定02

通常、Windowsの設定メニューにあるサウンドデバイス選択画面(下図)の「入力」で
話しかけているマイクを選択してあれば、Chrome再起動する程度で声が相手に届くようになります。よね!?
Chromeマイク設定03

しかし、「変声後の声を相手に聴かせる・ボイコネの配信に乗せる」には、
ガチコエ上のOutputと、ChromeのマイクがSYNCROOM Driverになっている
必要があります。
Windows設定メニューの「入力」のところをSYNCROOM Driverにしただけでは、なぜかChromeのマイクは
「既定のデバイス(今話しかけているマイク)」となっていて「変声前の声」だけがブラウザに認識されることがあるんです!
だから、Chromeで直接マイク選択した方が確実です。
以前、アルファ+βさんが、「なぜかChromeだと相手に声が届かなかったのでIEでやってる」と仰ってたのですが、
この問題も同じように解決する可能性がありますね……。
Windowsのデバイス選択の方では正しいマイクを選択済みと伺ったので、
「なぜかChromeでボイコネ声劇ルームに入ると、自分の声が相手に届かない」場合、
Chromeのマイク設定の項目で、今話しかけているマイクが選ばれているか確認した方がいいのかも?
ボイチェンするしないに関わらず。


――ということで、私もガチコエでボイチェンして、ボイコネに「変声後の音声を乗せる」ことが出来る状態になった、
そうするための知見を得た……わけなんですが使いませんw

なぜなら、私にはUA-4FX2(販売終了)があるから!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

あと!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ガチコエでボイチェンすると、SEもピッチ変更される!!!!!!!!!!!!!!!!!

例えばですけど、この「かわどうさん〜」台本だと、ドアチャイムの「ピンポーン」みたいな音、
室内を歩く足音、ドアの開け閉めの音などを効果音として使いました。
それらの音が、ガチコエで上げ下げした分だけ音程変わって歪むんですよ……。

ガチコエでボイチェンしたのを配信に乗せるにはSYNCROOMドライバを選択する必要がある(大前提)

iPadサンプラーでSEを流すとその音はIFを通じてPC内に入って「ガチコエを経由してから」SYNCROOMデバイスで吐き出される
という環境になってしまうのです。

ガチコエで上げ下げしたピッチの分だけ、サンプラー上のSEのピッチを調整するというのも
システム上可能ですが、かなり現実味ないです。
例えばガチコエのピッチは+140にしたから、サンプラーのSEの方のピッチをガチコエ基準でいう「-140」にするみたいな作業が必要に……。
しかも!!
自分の耳に聞こえるSEは元のピッチなのに、相手に聞こえる音だけピッチ変更されているんです。
だから、そもそもピッチ補正を自分ひとりでやるのが非現実的、非効率的!!
大体「SEのピッチ補正」ってなんだよ!? っつー話。

しかし、UA-4FX2ならば、ボタンひとつで「変声する/しない」を瞬時に切り替えられ、
このボタンで自分の声を変声しても、iPadからLINE INで流し込んでいるSEにエフェクトはかからない。
だから、私はガチコエを使う方法を知ったし環境も作ったけど、使わないのであった!!!!!w
なぜならSE係だから!!!!!w

そんな研究で一晩費やし、翌日どやから
「おそらく上手く行ったから聴いて」
とスカイプ通話が来て、もうそれはまさにアキラ先輩からの電話だったし、なにより本人が
「俺の声がwwwアキラ先輩になってるうぇwwwwwwうぇwwwwww(大歓喜)」
っていう状態になってた。
そして、あまりの嬉しさに彼は、その声でフリートークを3枠もやったらしいw
(いや、アキラ先輩好きすぎだろ)

で、どやが
「じゃあ後は黒猫さんにDMしてくるわー」
というので、ならばと任せておいたんだけど、劇やる前日になっても「DM返信来ない……怖い……」と言うもんだから
「あ、これもう上演するまでもなく、ブチ切れすぎて返信も億劫で
 “返信ないことから察しろやグズが!”
 ってとこまで行ってしまったやつか……?((((V)・∀・(V))))カニカニブルブル」
みたいな話になったんだけど、一応DMそのものに気付いていない可能性とかを考慮して
「DM送りました〜(震え」
みたいなリプをどやからしてみたところ、
「楽しく、お好きなように演って下さい^^」
とかーなーり優しい返信を頂けたので、一同胸をなでおろしたのであった……。
「ボイチェン使って演ってもいいですか?」
って訊いただけで
「良いわけねえだろ死ね!」
みたいな反応をする黒猫さんではない、と聞いていたのだがそれでも逆鱗に触れてしまったのか!? とビビった。

UA-4FX2のボイスチェンジャーつまみはちょっと独特で、全部で大きくわけて3段階くらいの高低のレベル(つまり高・中・低くらい)があって
その中に更に微妙な差がある、という感じ。
私の作ったのは、「低の高」という音声。
あとは、ADVANCED EFFECTSというボタンをONにすれば声が変わるし、OFFにすれば元の声になる。

私としては、この劇をボイチェンで演るというのはリスナーさんには本編でボイチェンをONにするところまでは
一応秘匿してサプライズにしたかったので、劇冒頭にある導入のための4台詞は、
お互いボイチェンを切った状態で
「今から、童話の読み聞かせが始まりますよ〜〜」
みたいなトーンで読み、
けんたろう「ただいまー」
から、ボイチェンONという表現にした。
まぁ劇の前のトークで、
「今日は作者さんに承諾を得た上で、また新しい表現に挑戦する放送です」
と宣言はしたけど、どんな表現なのかは聞いてのお楽しみね、って。

さすがに「本編が全編ボイチェン」っていうのは今回が初めてなわけで。
この間、「霊感シート」のときに、「悪霊に取り憑かれた声」で一瞬使ったけども。
あと、「勇者パーティ」では影鴉さんがボスの声にボイチェンとリバーブかけていたし、
「部分」での使用というのはあったのだよねぇ。

いやぁ〜〜それでね、この「10,000文字以上」つまり大体35分はかかるという
台本を書くのがレギュレーションとなっているコンテストだから
この劇もそのくらいは余裕でかかるわけですよ。
いつも台本PDFにして紙に出してメモ書き込んでますけど、1作で40枚は初めてでしたからね。
アーカイブ見たら32分でしたねー。
でもこれが、30分を30分と感じさせない体感上演時間というかね。
一人がずーーっと喋るというところはなくて、ちょっと長台詞みたいなのがあっても、
そこは「長いことがネタ」だから、そのあとすぐ「長い」ってツッコミが入って、
元の「バドミントンのそこそこ緩めのラリー」みたいな掛け合いペースに戻るし、
すごく叫ぶとかいうこともないし、最後は「新キャラ登場!?」という形で終わるから、
コンテスト後に続編を投稿することも可能、更に男2でも男女でも女2でも、
ほぼ何も改変することなくそのまま読むだけで成立する汎用性の高さですよ。
(コンテスト応募用台本としては、「シリーズでなく単体で完結している」ことがレギュレーションのひとつなので
少なくとも開催中は応募作品を「シリーズ」にぶちこんではいけないわけで。)

私のけんたろうさんは、「ボイチェンで声をいじっていること」も加味して、
ゆったり喋るキャラにしました。「おおらか」というかね。
聞き取りにくかったら意味ないしね。
でもなぜか人間万事塞翁が馬の万事を「まんじ」って読んじゃったよね。
「ばんじ」だよ。万事急須って言うだろう?
口調としては、『WORK×WORK』の「ラッコ先輩」みたいな感じで喋ったけど、
それにボイチェンつけるとこうなるのねw


前の晩に偶然これを見かけたので、「ほうれん草の情報量が多い」くだりにアドリブとして盛り込みました。


リプ欄にあったネギも案外すごかったなぁ。

今思えば『ファイナルソード』ってゲーム、長ネギの一種だったんじゃないかなあ。(錯乱)

とにかく、トリビアとか時事ネタとか色々盛り込んであって、良い意味で浮き沈みがなく、
とても楽しく読める良いペアシナリオでした……!
私ね、「聖☆おにいさん」好きなんですよ……。
だから、どやが
「俺が最初に読んだときのイメージは『聖☆おにいさん』だったんだけど」
って言ったのには、首がもげるかと思うほど頷くっていうか、
「待って、『聖☆おにいさん』の面白さについて語りだしそうだから待って、脱線する!」
って思って必死に堪えたくらいだし、そういうなんか「日常テンションのシュールコメディ」が好きな人には
絶対楽しい台本だと思ったなぁ〜。
男2だったら、イエスとブッダみたいになるだろうなって、すぐ想像がつくもんね。同居生活だし。
だから、別にボイチェンなくても、ただ読むだけで楽しいはずだし、
もしどやか私のどちらかがボイチェン環境を整えられませんでしたって結果になった場合は、
普通に私がかわどうさん、どやがけんたろうさんで演ろう、それでも十分面白いのだしって思っていたんですよね。

結果として、どやは
「ボイチェンを通してあっても、やっぱり間とか抑揚とかはかに姉なんだなって思って、そこが発見だった」
と言っていたし、これはこれで面白かったよね〜。
一番最初の4台詞→ドア・足音SE→ボイチェンON→「ただいまー」
っていう部分だけを、開場前に練習して、残りの39ページは掛け合い自体リハーサルなしのぶっつけ本番だったけど、
事前に準備と個人練はしてあったから、なんかすごーくスムーズにイメージ通りのやりとりになって、
終演後、自分ですぐにアーカイブ聴いてしまったZE☆
で、お気に入りしようとしたら、自分の出た劇はお気に入りできない仕様に変更されてたんだったZE☆

ボイチェン声劇のやりかた解説が長かったんで、ここまでですでにすごい文章カロリーだが、
10月はまだ始まったばかり……。
コンテスト応募台本もどんどん目を通していきつつ、「これは!」と思うのがあったら
また演っていこうと思います!



2020/10/8

『密室』
台本:かほく麻緒withひつじぐも


オメがんフィーチャリングしたい枠。というわけで、実はサシ劇はこれが初めてということになりましたね!
今まで考えてみれば、オメがんには3〜4人のに混ざってもらうケースしかなかった。意外にも!
オメがんとも、交流10年以上あるのに。

で、更に新鮮だったのは、オメがんの方のキャラが一人称「僕」で、
僕キャラなオメがんはどんななんだ? と。
私にも分からなかったレベルw
本人も分からなかったレベルw
オメがんが裕次郎で、私が太一を担当したんだけど、
裕次郎は冷静で頭も切れるんだが、ちょっと堅物みたいな雰囲気なのよね。
そのへんも、オメがんがいままでにやった中にはない感じで新鮮だったかもね!

そういえば、これは今やってるシナリオコンテストの、
「登場人物が2人」「10,000〜15,000文字」というレギュレーションに当てはまる
既存の台本のひとつでもあるかな? (しかも公式台本。台本IDがなんと「2」)
このレギュレーションをクリアしてるものだと、過去に上演した作品の中では、
「共に」「やみこ、悩みすぎ!」あたりも当てはまると思います!

さて、「密室」は先月暮れに公式合同でやった「難破漂流」と同じ作家さんのサスペンスですが、
こちらの方が、「難破漂流」より少しだけ救いのあるエンドかもしれませんなw
「難破漂流」あれ、3人中2人は死んでそうだものなぁ。
最後、亜美に聞こえてくるヘリコプターの音が幻聴でないなら、亜美はあのあと助かるのかもしれないけど。

「密室」のほうでは、記憶がない二人の男性が大きな屋敷のリビングで目覚めるところからスタートし、
「なんでこんなことになった?」を推理していくという感じ。
太一は割と感情表現豊かを超えて情緒不安定か!? なキャラなので、終盤は泣き出してしまうんだけど、
裕次郎はそういうところが別に嫌いではないんだなぁ……って思いました。
「羨ましい」って言ってるし。
だから、裕次郎のほうが(境遇の影響もあって)不器用なんだな、と。

ところで、「ペアシナリオコンテスト」のレギュレーションって、
「登場人物ならびに上演に必要なキャストが2名」
なのね!?
だから、10,000文字以上書いていても、「登場人物の人数」の点でレギュレーション違反起こしてしまっている作品を
すでに5〜6本見かけてしまって
「えええ、もったいねええええ!」
と思いました。
私も、「演者が2人ならOK」だと思ってたんだけど、どやに言われて気付きました、上の文。
「ならびに」になっていることw
「ナレーション」だけは、兼役として登場人物どちらかに読ませるのは「アリ」なのだけど、
全くの別人が合計で3人以上出てきてしまうと、レギュレーション違反で審査以前の問題になってしまうんだなあ。



2020/10/10

『喫茶『ダンディズム』閉店の危機』
台本:シナリオテクノロジーミカガミ株式会社


シナリオテクノロジーミカガミ株式会社さんのシナリオライターさんの中には、
何か食にこだわり(もしくは食べ物に関する恨みかコンプレックス)のある方がいるのだろうか?w

「おいしいご飯」も”味音痴ネタ”だったなぁ。結局のところ「味音痴ではない」ってオチなんだけどw
今回のは、マジで味音痴の人たち4人とまともな人1人の台本で。

4ヶ月ぶりに海月8号さんからのお誘いで集まった(前回は『勇者パーティ、授業を受ける』で講師やった回)ので、
七緒さん、飴玉さんとは初共演でしたけれど、どんな劇でも初めての人と共演すると新鮮でいいですね。

私は「広瀬航」という役で、22歳男性ではありますが「中性的なのが売りの駆け出しの俳優」という設定で、
キャストは女性指定なんですよねー。
この日は、昼、他の収録であえて喉を酷使して若干潰しておいたので演りやすかったですw
チューニング、チューニングww
5人劇且つそんなに長い台本ではないので、あまりセリフ量は多くなかったのでカロリーはライト(軽)でしたねw
キャラクターの性別比率は男:女=3:2ですけど、演者の方の性別比率は1:4で出来るので、
マスター演る人が枠開いて募集かければハーレム確定だな!!w



2020/10/22

シナリオコンテストの作品募集が締め切られたので、一覧(リンク集)を更新完了しました。
【公開リンク集】ボイコネ公式ペアシナリオコンテスト2020/10応募作品一覧


2020/10/23

はい、ちょっと尺の長い(30分近い)大作動画の制作に打ち込んでいて、2週間空きました。
と言っても、この動画、長い目で見ればボイコネPRにもなるはずなので、
「間接的にボイコネ活動をしていた」とは言えますw
それについては、完成して上がったらまた記事立てますが。
みっちりがっつりまとまった時間使って取り組んで、やっと一段落したところであり、まだ完成には至っていないところが
大作たる所以なんですが。


『十月の朝顔』
台本:筆先ちひろ


この日は、にっし〜☆さんと2本立てDAY。
1本目は筆先ちひろさんの「十月の朝顔」を初演。

この作品は「美丘」「大恋愛」へのオマージュだそうです。

前者はクロイツフェルト・ヤコブ病、後者は若年性アルツハイマーを題材として取り扱っています。
記憶障害や心身麻痺の症状が現れ、数年で死に至ってしまう難病と、
そこで生や愛を見つめ直す人々が描かれるラブストーリー作品ですね。

私自身は、「難病と恋愛」の出てくる作品は、映画の「世界の中心で、愛をさけぶ」(白血病が題材)しか見たことがないんですけども、
他にも色々こういったテーマの作品と、取り上げられる病気があると思います。
一応、私としては内容を全く知らないで聞いてショックを受ける人には減って欲しいので、
「病死を取り扱う作品です」
と劇の前のトークで話しておきましたが。
今、朧月のご家族が大変な状況で、妹さんも何年か前から難病抱えてて車椅子だし、お祖母様はこの間亡くなったし、
お母様も余命は年内にも……と宣言されているらしいので、そういう事情を抱えている人には、
病死を取り扱う作品を「エンターテインメントのひとつ」として受け止める余裕はないかもしれないじゃないですか。
ある人も、ない人もいると思うので一応「ない人」のことも考えておかないと……。
2000年代の「ホームページ全盛期」には個人制作のイラスト・小説サイトのページ「入り口」の下に
※このサイトでは”死ネタ”を取り扱っています。
などの注意書きをよく見たものよ……。

記憶がなくなっていく系の病気、または体の自由が利かなくなる系の病気には他にも、
筋ジストロフィーやALSなどがあり、どれも
「この病気にだけは”アタリ”たくない……」
と思う辛さがありますね。
特に記憶がなくなっていく病気の場合は、当然病識(自分が病気に罹っているという自覚)すらも失っていくわけで。
私だったら、それらの病気が発覚した時点で
「自分で自分がわからなくなったり、体の制御が完全にきかなくなる前に、
身辺整理してから自殺しなきゃなぁ〜」
と考えてしまうと思います。
この間ツイッターのTLでも知人が、
「最近顔がしびれるので、ALSの初期症状を疑って精密検査受けたけど違うようだったからとりあえず安心した。
もしそうだったら旅行したあと自殺する計画を練らないといけなかった」
と言ってたし……。
だってこの国安楽死合法化されてないんだもの。先月も書いたけどw


まだ、記憶障害が徐々に現れ、体も麻痺し始めて主人公たちが取り乱すシーンが一番、泣きながらの演技になるんですけど、
私演じる朝美の方は、その取り乱したシーンの後にすぐナレーション部分があるので、
涙も鼻水もそのままで冷静にナレーションを読み続けなければならず、とても鼻水がしょっぱかったです。
その鼻水をずっと舐めながら、完結まで読み切りましたが、終演後はすぐにティッシュで拭き拭きしました。
劇中にティッシュを箱から「シュッ」って取る音が放送に乗るのも嫌だったし、
鼻をかんだり、ティッシュで拭くゴシゴシみたいな音も乗せたくなかったので、
顔中ぐしゃぐしゃでしたが無理やりそのまま最後までいきましたw

アフタートーク、
「こういう病気って”買ってもいない宝くじがあたった”みたいに超低確率のをいきなり引くようなもので」
という話から、競馬の話に飛んで、相変わらずの脱線ぷりでしたw



『ボイコネしないと出られない部屋』
台本:(V)・∀・(V)


2本目は、いわゆる「自作自演の会」です。
私が、ペアシナリオコンテストに投稿するために書いた13,000文字サシ劇台本!
台本については別途ブログ記事があるので、リンクしておきます。
ボイコネに掛け合い台本を初めてアップした話。
こっちで、執筆経緯などは参照してもらうとして。

この台本、男男、男女、女男、女女のすべての組み合わせで使えるよう4種用意してあるんです。
それで、この放送よりも先に、どやとにっし〜☆さんに「男男」を演ってもらったんですよ。
何しろ、台本自体、最初男2で書き上げて、そのあとキャラ性別を変えたものをマイナーチェンジで作っていったわけで、
まず男2は、作者としても音声化されたのを聞いてみたかったのでね。
↓これがどやとにっし〜☆さんが演ってくれたアーカイブと台本。
『ボイコネしないと出られない部屋(男2女0)』
男2女0用台本

そして、私は「男女」を演ってみることにしたので、私が合田、にっし〜☆さんに鷹野をお願いしました。
どや・にしのときは、にっし〜☆さんが合田演ったので、同じ役を2度演るよりは逆転の方が本人も新鮮だろうし。

アフタートークでも話したんですけど、台本を書き始めたときの鷹野と合田の「テンション、温度差」っていうのは
Dr.STONEのクロム(CV:元気な佐藤 元さん)と金狼(CV:堅物の前野智昭さん)のイメージがあったんですね。
この喩え、Dr.STONE見ていない人にはわからないと思うので、Dr.STONEを見てください!!!!!!!!!!!!!!!!!!
まぁ別に、絶対にクロムと金狼「みたいに演じなければいけない」という話ではないんです、これは。
書いている時、この二人に会話させると台本が書きやすかったんですw
脳内で誰かしらの声を当てたほうが、キャラが饒舌に喋るので。
だから書いている時その声で脳内で聞いてたってだけで、ボイコネでは演る人の分だけ、
声の種類も演技のやり方もあるから、作者の解釈に無理に合わせる必要はないでしょ?w

で、これを女性に変更するときはどうしたかっていうと、そのときはもう話の筋が出来上がってて
語尾とか一部セリフを書き換えるだけだったから脳内CVはいなかったんです。
(セリフ改変もお題の”お嬢様”のところを”ヤクザ”に変えたくらい)
だから自分で演じるに際して、実在する声優さんの声や演技に当てはめるなら誰にしようかな〜って思って、
私は「綾波レイか恐山アンナ演っている時の林原さん」だと良いなぁ〜〜って思ったので、
そういう無表情、無愛想さを最初は前面に出しました。

このお話の肝は、「ボイコネしないと出られない部屋」に戯曲書いてる文芸部員と陽キャの演劇部員がぶちこまれて、
共同作業で部屋を出ることにより打ち解けるっていう部分だし、ナレーションは鷹野側がやるから、
鷹野視点での合田というのが、視聴者にとっても合田の第一印象そのものとなるわけです。
だから、はじめ綾波とかアンナくらい愛想がなく(成績は優秀で寡黙)て、
ボイコネしないと出られない部屋の”課題”をクリアするうちに鷹野の目に段々
「本当の合田」が見えてきて――という展開から、同時に視聴者にとっても合田の印象が変わったり、
何考えているのかわかってきたりする。

だから台本のトップには、「合田は無愛想、仏頂面。感情表現がない」みたいなことを書いてあるけど、
「人物の設定」としてはそうなだけで、物語上は「それが変わっていく(怯えたり、緊張したり、笑ったり)」ことになるから、
実は、合田の方が、メタ視点では演技の種類を要求されるんですよw
台本の中で演技させられているのは演劇部員である鷹野だけど、鷹野はどちらかというとほぼ一定のテンションで、
全体を見ると喜怒哀楽が激しいのは実は合田の方w
その代わり、「お題コント」になるくだりは、二人が打ち解けつつあって、鷹野の二人称も「お前」になっちゃったりして
距離が縮まっていくといういわゆる物語の「サビ」だから、鷹野にはここを全力で楽しんで欲しいw

そんなわけで、自作自演は済んだので、これからも色々な組み合わせで上演されると嬉しいな、と思います。



2020/10/25

『三十路な僕らは墓石を超えて』
台本:筆先ちひろ


2日後、また「筆先さん台本+自作自演の会」という同じ構成で2本立てを、今度はどやくんと行いました。
1本目が『三十路な僕らは墓石を超えて』。
高校〜高校卒業後数年くらい付き合っていた男女(28歳)が、女性失踪により別れて、
高校の同窓会で再会するところから始まるんですが、「時が癒やす」ということを考える台本ですね。

世の中には「時でしか癒せないこと」もたんまりあるわけで、この台本でいうところの翔太くんは、
その「時が癒してくれる」ことにぶち当たって、時を待てずに葵に依存してしまったし、
葵は葵で、重みに堪えられなくて逃げてしまった……という過去がある。
それで別れてから7年が経って、翔太は「時に癒され」て、ようやく「自立」したから、
もう一回ちゃんと大人同士でやり直そうって話すんですよね。
葵も別に翔太のことが「嫌い」で逃げたわけではなく、ずっと「この人以上に好きになれた人はいない」って相手だった自覚があるし
「なんかギクシャクしたんだけど、そのときはどうしょうもなかった」
ってだけだから、翔太が「まとも(自称)」になって、より魅力的になったなら
改めて惚れ直すだけじゃないっすかねw
末永く爆発しろ!

しかし、こんな「墓石の超え方」をする気はなかったんだがなぁ……。



『ツクル博士とコワス助手(原題:30min.) 』
台本:どや


こちらの自作自演の会は、どやがペアシナリオコンテストに投稿した
『ツクル博士とコワス助手(原題:30min.) 』をふたりで演りました。
これも、どやが博士は自演済とのことだったので、逆にしようって言って私が博士、どやが助手になりました。

台本については、アフタートーク内でまた色々インタビューして語ってもらってるので
そこまで込で聴いて欲しいところなんですが、どやはペアシナリオコンテストにはこれを含めて2作品も投稿してるんですよね。
いや、3作品投稿してる人も確かいたと思うし、どやもコンテスト開催告知時
「3本書くぜ!」
って宣言もしてたけれどw
とりあえず先に投稿した「ツクル博士〜」の方を演っておこうぜってことで。

これは「博士と助手のある1日を朝・昼・夜の3部に割った構成」になっているんだけど、
その「幕」ごとに副題がついていて、それが洋楽や映画、絵画のタイトルになっていて、
こういう「構成そのもの」というのがまず先に浮かんでから書かれた作品なのだそうだ。
その「1日」のお話をジャスト30分くらいで上演し終わって
「あっという間だったろう? タイムマシンのおかげで!」
というオチ。
洋楽や映画の元ネタを、つまりどやと同じ「引き出し」を頭の中に持っている人なら、
なんの話をしているのかがわかって一層面白いはずだ。

私は個人的にツクル博士は、宮野真守さんに文ストの太宰さん演る時みたいな口調で演じて欲しいなって思いながら読みましたw
真面目な時は、めっちゃ頭キレる奴だって伝わってくるんだけど、それ以外のときなんかおちゃらけていて、
過去にも実は辛いことあってうっすら影背負ってるところとかピッタリ過ぎませんか。

あと、1本目の劇のビフォートーク中、完全に流れで
か「我々も三十路ですからね。あれ、どやって何歳だっけ?」
ど「34になりました」
か「10月生まれだっけ……?」
ど「いいえ、9月です。先月です」
という会話をしてあって、これが完全にこっちの台本の伏線になっているというね。(そんなとこに伏線はるな)



2020/10/31

『死んだ少女の真相』
台本:日野光里withひつじぐも


10月の公式キャスト合同配信は、21日付けで利香さんが公式キャストを降板したため、5人での配信です。
先月に続いて、複数の死人が……どころか、登場人物全員焼死する結末にさすがのハッピーハロウィン♪もたじたじでしょう。
私はSNSでのトラブルが元で、ユリを(弾みで)殺してしまったフブキ役でしたが、
事件はおそらく彼女らが中高生の頃に起きており、そこから7年経っているので、
まぁ年齢は行っててせいぜい25くらいかな? と。
「SNSや学校裏サイトでのトラブルから殺人に発展」っていう小学生や中学生の事件は、
2004年の時点で実例があるので恐ろしいですね……。
私は、ツイッターにアカウントは1つしかないです。
使い分けようとして誤爆というような事故を起こすなら初めからそんなものは無いほうが良いですよ。
そもそも誰かの悪口を言うためにもう1個アカウントを用意する発想はよくわからない。
でも、実際そういう人がいたり、それでトラブルや殺人に発展してるんだから、
人付き合いはよく考えないといけないわ……。ぼっち最強かもしれん……。



(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)

今月の配信は以上でした。
月の前半は1本、めちゃくちゃ手間のかかる動画を作ってて(未だ公開してないやつ)、
後半はコンテストに応募された台本をあれこれ黙読していて、
「台本はかなりの本数読んでるけど、劇としてはいずれも上演していない」という状態でした。
で、ペアシナリオコンテスト、結果発表来ましたね!
私は、この月の頭に上演済みの「かわどうさんとけんたろうさんの共同生活」を(V)・∀・(V)賞に選出させて頂きました!
本当に色々読んだんですよ。
なんせ、応募総数190本くらいありまして、ジャンルもお話の内容も、書き方も皆さんそれぞれで、
私も書く側として参加しつつ、勉強させてもらいました。
「かわどうさん〜」は割と序盤に応募された作品だったので、そのあとに応募された作品も沢山読みましたが、
結局最後によくよく考えた結果として、こちらに決めました。
選考者コメントのところにも書きましたが、この作品の「汎用性の高さ」というか、
誰がどうペアになって読んでも成立する「変わらない面白さ」みたいなところがすごいなぁと思います。
男2でも女2でも、男女でも女男でも……人外台本で日常系なので、
「誰がどう組んで読んでも掛け合いとしての面白さが一定」なんですよね。
この「読み手を選ばないところ」と、ナレーションや回想シーンなどへの場面転換やモノローグも使わず、
とにかくひたすら二人のキャラが掛け合いだけをし続ける中で、
一定のテンポ、天丼ネタ回収、そしてオチに持っていくのは職人技のように感じました。

11月は10月に目を通しておいたコンテスト台本を沢山上演するのが目標!
受賞となった作品でもそうでなくても、10,000文字以上書いた皆さんをなんとか形で讃えたい!!
まぁそれだけだと、ペア台本ばかりに偏るので、3人以上のも何本かは入れたいですね。
来月も宜しくお願いします!



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