ツイッターと連携しただけで使ったことはなかったツイキャス。
それもそのはず、当時は、音質・画質とかもそこまで高く出来ないしアーカイブが残らない配信サービスだったから、
「完全一回性の配信やってもなぁ〜……ニコ生みたいにせめて1週間TSあるとかならまだ……うーん」
って感じで、
「ツイキャスでやることの意義」
がわからなかったので、使うに至らなかった。

(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)


しかし、最近色々と、「声活動者がどこで何をやっているか、そのリスナーの層はどこにいるか」を調べた結果、
アプリをインストールする必要のあるnanaやLisPon、Spoonの他、ツイキャスにも、
声劇や声真似などの活動をしている人と、それを聴いている人がいるということがわかった。
(ちなみにnanaも、確かアカウント作るだけ作って放置してある。なりすまし防止のためでしかないw)
ツイキャスは、アプリインストールの必要はなくPCのブラウザ+OBSで出来るので、
シチュエーションボイスの公開収録を、初ツイキャスでやってみることにした。
シチュエーションボイス好きのご新規さんが見つけてくれるかもしれないし。
それに、以前と違って、録画が残せるサービスになっているし。
(今あらためて録画について調べたら、Youtubeに録画を”転送”も出来るので、放送が終わったあと、
両方にアーカイブを置くこともできるな)
ただし、録画を残すには配信が終わった後に「録画の名前」を放送の名前とは別でつけなければいけなくて、
なおかつ5人以上が録画を見ないと、そのデータは削除されてしまうんだって。
だから、終わったらすぐに「名前」を設定してYoutubeに転送するのがデータ保全のためには必須だねw
「最終的にYoutubeに録画をアップするなら、はなから30分で区切られない上ビットレートも高く設定できる
Youtubeで配信をすればいいだけでは……?」
という気もするけど、全然「層」が違うから難しい……。
Youtubeで配信すると必ず英語勢来るし、そういう人とのコミュニケーションのためにYoutube配信を使う、と考えると
「シチュボ収録」の配信をYoutubeでやるというのは、英語勢置いてけぼり確定になるんでな……。

今回は、「秋をテーマにした感じのコンセプトシチュエーションボイス集」を作りたかったので、
pixiv小説で
「シチュエーションボイス フリー台本 秋」
とかで検索しつつ、2回ほど黙読して「一人演出会議」。(でも放送に独り言は乗るw)
ハロウィンネタは、10月になってからやりたいので、ハロウィンではない「秋」の台本を探した。

そして、実際の収録・編集手順を、台本+SoundEngineの画面を見せながら実施。
私のシチュエーションボイス動画の音声がどのように作られているのかを、
普段やっているとおりそのまま配信に乗せた形だ。
私のツイキャスの配信履歴はここらしい
Youtubeの「Live Streaming」のプレイリストにも入れてきたので、どちらでも公開収録のさまを見られるんじゃないかな……?
多分生放送で「セリフを公開収録」するのは、こえ部の「100人の執事」コンテスト企画以来だから11年ぶりとかかwww
「歌の公開収録」だったら「プカイス」のときにやったから、そっちの方がまだ最近だよなw
ずいぶん久しぶりだww まぁ需要もそんなにないだろうけどw


では、出来上がった動画群を紹介します。
今までにニコニコにアップしたシチュエーションボイス動画は、「シリーズ」としてまとめてあるので、
こちらのページで一覧表示できます。
シリーズ「しちゅぼ!」/ニコニコ動画




15年ぶりのただいま/羽瀬川ルフレさん(リンク先はpixiv小説掲載の台本です)

こちらは「秋コンセプト動画」とは関係なく録りたいので録りましたw

【あらすじ】
15年前、あなたは心から愛していた彼氏を事故で亡くしました。
今も彼のことが忘れられず、誰とも一緒になることなく一途に彼を想い続けているあなた。
ある日、彼の墓参りに訪れたあなたは、彼のお墓の前で見知らぬ男子高校生に声をかけられました。

というシチュエーションです。
この男子高校生を一人芝居しています。
私が出せる男声の声色的に、まぁ男子高校生1年くらいまでが限界かなって思うんですよね。
もうその頃にはみんな声変わり終わってるだろうし。
声変わり終わった上で声のトーン高い男性もいるから、一概にはいえないけどね。

なんにせよ、はじめは「知らんぷりで」彼女に話しかけていき、相手の気持ちを確かめたことで、
15年越しの思いが溢れて、ちょっと取り乱してしまうところがあったりするので、
そのあたりが演技としてはポイントになるかなと思いました。感極まって涙声になったりするし。

この音声の公開収録は、録った後ノイズ除去、NG部分カットの作業もすぐにやりました。




そして、「コンセプト:秋」がこちらで、計4本の台本を1動画にまとめてあります。
00:00『秋風』/daitiさん
03:24『チョコレートコスモスの花言葉』/chikaさん
12:42『秋の夜長は』/颯野 あかさん
14:45『秋の夜に』/ひろさん

『秋風』は、「秋風(擬人化)の紹介をする夏(擬人化)」という感じの台本だと私は解釈しました。
すごく詩的な世界観で、セリフはこちらに話しかけてくる口調ではあるのですが、
例えば国語の教科書に載っている詩や散文のような雰囲気もあり、静かに朗読するのも雰囲気に合うと思います。
私は、ある程度「キャラクターボイス」として読み上げてみましたが。
NHKの「おかあさんといっしょ」に「もしも季節がいちどにきたら」という曲があったんですけど、
それを思い出したりしました。


『チョコレートコスモスの花言葉』は、以前『裏ショタ男子の約束』という台本を読ませていただいたchikaさんのシリーズ台本です。
このシリーズ台本のコンセプトは「コスモスの花言葉」ですが、コスモスの色によって花言葉は変わるので、
ピンクや白など、計5本の台本があります。
今回の動画では「チョコレート(黒色)コスモス」だけを読ませていただいていますが、
次の機会に、他のも読みたいなと思っています。
チョコレートコスモスの花言葉は、「移り変わらない気持ち」と「恋の思い出」と「恋の終わり」です。
まともに向き合ってくれない彼氏に嫌気が差して、チョコレートの暴食に依存する彼女。
それでもまだ彼は彼女に「寄り添って」はくれず、別れを切り出されるという「恋の終わり」を目撃した
チョコレートコスモスのナレーションで締めくくられる……という感じですね。
相手のことをこんなに考えてるのに! と本人は主張するけれど、その発言の中身は独りよがりで
ダメな彼氏という感じ。
でも、時々「表面上だけは」相手のことを思っていそうな言葉を言うんです。
だからそういうセリフのときは、どうしてもある程度優しく言ってしまうではないですか。
いや、一応「優しそうな言葉を言ってるだけで実感が籠もってない」感じを出そうとは思ったんですがw
なかなかに、「嫌な男」の演技難しいな……って思いましたw


『秋の夜長は』
こちら台本タイトルに (敬語犬系彼氏) と入っていまして、そのまま「敬語の犬っぽい彼氏」のセリフです。
敬語犬系彼氏は結構、演じやすい方向性かもしれません。
ショタ声で「後輩っぽさ」は出しやすいですしね。
これは、途中で寝落ちする部分があるので、「寝息」を録って、それを加工するのが結構難しいw
どうしても、PCとHDDのファンの音とかがノイズで入ってきて、息の音だけをクリアに残すのは
宅録だと限界がありましてね……。


『秋の夜に』は、動画を締めくくる”励まし系”ボイスです。
この彼氏は、女性から見て「言って欲しいことを全部言ってくれる・言わなくていいことは言わない100億点彼氏」じゃないですかね?w
てなことを話しながら録りました。
ある程度「考え方や感じ方」に性差というか、性別による傾向というのはあるじゃないですか。
それが「すべて」とはいいませんけど。
男性は建設的な話をしたい、女性は共感を求める、というような。

この台本のように、彼女がなにか悩みとか不安を抱えていたとします。
そして彼女はちょっと引っ込み思案だったり、気を遣いすぎる性格で彼氏にうまくそれを
普段からバンバンは言えないとします。
そういう女性の悩みや不安って、実は案外本人の中では
「でもきっとこうすればいいんじゃないかな〜」
くらいのビジョンが浮かんでいて、してほしいことは
「話を聞いてウンウン、そういうことあるよね〜と頷く」
だったりします。
でも、男性の傾向として、
「こうすればいいんじゃない?」
とアドバイスをしがち、というのがあります。
でも、女性は、どうすればいい? とは聞いていないし、自分の中では答えが決まっていたり、
そもそも答えが欲しい問題ではなく「こう思った」ということを誰かに聞いてほしいだけだったりします。
で、この台本の彼氏はそこまで全部わかってるので、
「アドバイスはしない。なぜならアドバイス欲しい状態じゃないでしょ?
だから思ってることを全部吐き出してみな? 全部聴くから」
という返答をします。
これは多分彼女の求めていることそのものなので、この彼女はやがて、彼氏に気を遣いすぎることはなくなっていくんじゃないでしょうかね。
そんなわけで、自分の役目をしっかり理解している良い彼氏で締めくくってみましたw


さて、この公開収録の後、実はまだ放送外で収録は続けていたんです。
上の動画は、
「久々にシチュボを録るにあたり、またそれを公開収録という手法で行う上で
コンセプトを”秋”にした全年齢向けのものを録る」
ものだったんです。

で、放送の時は普通に1本のマイクでモノラル収録していましたが、放送終了後に
更に台本を漁ってバイノーラルなどを4本録りました。
こっちは
「シチュエーションボイス フリー台本 ドS ショタ」
とかそういうので検索してみましたw
というのも、これまでにアップしたシチュエーションボイスの中で2本が、5000再生を突破したことの
お礼みたいな意味を込めて、そっちのベクトルの作品を気に入ってくれた人向けを録り下ろすという目的ですので。
ちなみに、その5000再生を超えたのがこちらなんですよ。

ここから傾向として、「ドSのショタ音声」を聴きたい人がそれなりにいるんだなぁと推測できますよねw
というわけでその需要に向けての新作量産ということで4本作って4日連続公開しました。



ドSヤンデレショタの嫉妬/Shaka&Taroさん

ドSでヤンデレでショタという三拍子揃ったやつキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
これは、うちの一部のリスナーさんにはすごく喜ばれるのでは?
といっても、まだ中学生で、ヤンデレの「片鱗が見え隠れする」くらいの感じなのだけど、
執着心が強いのは十分窺えて怖いっすw 将来性(?)があるな……。
しかし、中学1年生(13)のようなので、声としては作りやすい世代でしたね。




挑発/ななんさん

特定の彼氏を作らず複数のセフレと遊んでいる彼女と、彼女のセフレの1人である彼(本命持ち)とのホテルでのやり取りです。
別のセフレが彼女の背中に宣戦布告的につけたキスマを見つけ、独占欲に火がつく彼。
事後、ホテルの鏡の前でメイクを直している彼女の後ろから近づいてきて話しかけるところからスタート。

ななんさんの台本は、前回フィーチャリング企画で8本も読ませてもらったんですが、
その8本には耳攻めはナシだったんです。
動画全体としては全年齢向けってことで。
そのため、その時に「後で読みたい台本としてピックアップ済みだったけど耳攻めありだから除外した」本のひとつがこれです。
なので、これは一応R15と銘打ってあります。
まずそもそもが「セフレたちの事後」というシチュエーションですしね!!!w
それで、バイノーラルです。

そう、その「セフレ」というある種割り切った関係で、且つ女性側が相手を複数持ってる、
そのことをセフレの男性はみんな知ってるという状態で……
主人公の男性は、背中に「他の男がつけたキスマーク」を見つけてしまい、つい独占欲を出してしまうというお話なんです。
なので、まずスタートは「事後の気だるさ」が感じられるような”ぐったり”感を出していきつつ、
独占欲がふつふつ湧き上がって来るところは、ほんのちょっとだけイラっと来てる感じw




溺れるクラゲは君の手を掴む。/frog-udonさん

こちらのシチュエーションは、
彼女にとって彼は、彼氏の浮気の相談もできる「友達」。
「クラゲになりたい」彼女と、いつも優しいはずの彼が、静かな夜の水族館で見つめたものは…。

というもので、社会人同士という設定ですから、私の声だとちょっと設定に対して幼すぎる気もしないでもないですが。

彼は、自分が友達ポジションなのを勿論自覚しているけど、本当は「自分の彼女」にしたい……。
でも、彼女は、「ふわふわしたい」。
彼に言わせると、彼女も「もう溺れてる」んだけど……っていうね。
これはバイノーラルを活かして、横とか正面とか耳元とか、場所を変えながら録りましたので、
イヤホンで聴いて欲しいですね。
むしろ、イヤホンで聴かないと却って変になるというかねw

動画にしちゃってから思ったけど、水がパチャパチャ、コポコポ言うような環境音を
水族館の表現として入れても良かったかもしれないなぁ〜。
水の音って、それだけで気持ちよかったりするしね。




先祖の罪は子孫の罪/雪さん

今回の大トリR18音声。
ヴァンパイア物の耳攻め音声、台本は5000文字超え、音声も25分超です。
25分もの音声となると、収録も40分はかかるし、そのあとの編集も更に1時間以上かかりますw
勿論これも、バイノーラルを全力で活かして、耳元でリップ音鳴らしてますので、
ヴァンパイアに血を吸われたい女子の皆さんは、イヤホン必須だぜ!

あと、私が自分で思うに、今までで一番「ガラが悪い」演技したと思いますw
ドSが耳攻めてくるシチュボって前述の通り以前もやったんですけど、
なんだかんだで「虐めてくるけど優しい」のが多かった気がします。
今回のは「復讐」シチュエーションなので、結構マジでえげつないと思うし、口調も悪いですw
でも、めっちゃ血吸ったし、めっちゃ美味しがったから聴いてw
この吸血鬼の明確な命令には必ず従うよう暗示がかけてあるので、台本でその「明確な命令」となる部分は
《ベッドに座って、大人しくしろ》
というふうに、《》の括弧で括ってあるんです。
その部分が3箇所あるので、音声にエコーとリバーブかけて遊んでみたんですけど、リスナーさんには笑われちゃいましたw
真面目に演出としてやったんだけどww


(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)

「アーカイブが残らない配信」といえば、ボイコネで8/24からフリートークが解禁になったんですよ。
今までずっと機能名のところがグレーアウトしてて使えなかったのがね、実装に至ったんです。
それで、こういう機能なんですよ〜っていうのを運営さんから説明は受けていたんですが、
自分では10日ほど一切触らないでいたんですよね。様子見w

それで、この間初めてどやがフリートークするっていうので(めっちゃ夜中だったけど)
そこに凸ってみることにしました。
4枠くらい一緒に話したから、計2時間?
最初の2枠くらいはろげちと3人で話してました。
我々、2006年からの長い付き合いですから、配信してようがしてなかろうが、
まぁ大体普段からこんな感じで雑談してる、っていうのが電波に乗っただけ感すごいっすけどw

どやは、
「ボイコネでしかかに姉を知らない人はフリートーク聴きたかったり、質問があったりするかもしれないでしょう?」
って言うんだけど、私は「あんまりそういう人はいない」と思ってて、それ以上に
なんか「公式」のマーク見たりとかで変な人聴きに来たら「楽しさ<面倒」だなーって思ってやってなかったんですけどねぇ。
人の枠に凸った場合は公式マークつかないので、ただどやと普通に雑談する感じになりました。
で、アーカイブも残りません、仕様上。

どやが、
「神に抗う革命の詩を共演したとき、(V)・∀・(V)さんが
看守を カ\ンシュ というアクセントで読んでいたので、俺は カンシュ ̄ かな?と思っていたけど、
本番では カ\ンシュ に統一したわけなんですけど、そうやって辞典でいちいちアクセント調べてやってるわけでしょ?
一緒に演る他人(ヒト)のアクセントは気にならないんですか?
気が狂いそうになったりしないんですか???」
と訊いてきたんです。

これへの私の回答は明確で、
「気にならないし、してはいけないに近い」です。
というのは、ボイコネでの共演者の演技というのは、私が「演出家」の仕事を担っているのでもないわけですから、
「私が責任を負う権利も義務もない」ことなのです。
そこにまで責任を感じていたら、それこそどやが言うように「気が狂いそうになる」か「気が狂う」じゃないですかw
だから、私は「自分のやることに気が狂いそうなほど責任を持つ」だけと決めていますからね。
自分のためでもあるし、相手を不快にさせないためでもあるし。
いきなり口出しされたらイヤじゃないですか。
でも、もしも打ち合わせや劇前の準備で「ここのアクセントどうしましょうか?」って相談されれば、
「○○に統一しましょう!」
「このキャラはこのアクセントで喋るキャラで、こっちのキャラは別のこのアクセントなのかもしれません」
だとか、いくらでも演出会議しますよ。
単に、訊かれてもいないことでは口出ししないし、気にしないです。相手次第だと思ってるので。
自分が演るキャラの、自分のセリフのアクセントや息継ぎのことでいっぱいいっぱいだし、
そこにだけ神経を集中させればいいじゃないですか。
他人の演技は、その人自身が責任を負うんです。だから私は気にしません。
聞いてる人だって、私以外の演者の分まで
「かにぱん。と一緒にやってるのにかにぱん。がちゃんとしてないから囓んだり、訛ったりしてる」
だなんて思わないはずですよ。思う人がいたら認知が歪んでいる恐れがありますw
それに、ナレーションではなく演技ですから、
「このキャラクターはこういうイントネーションで喋る」
ということにしてしまえば、もうそれはそこまでじゃないですか。
キャラ作りとしての訛り、イントネーション、方言とかも実際あるわけだし。
例として最近演ったのだと「魔法詠唱の練習」で私は「一見堅いキャラ」のエリーゼさんを演ったので、
基本的に「アクセント辞典準拠の堅い喋り」でスタートしています。
だから「ヘルパー」のアクセントが、「ヘ\ルパー」なのです。
でも、外来語は、日本で定着すればするほど、平板化するという傾向があります。
だから、「ヘルパー ̄」と言っても通じますし、人によっては本当にそう喋るわけでしょう。
つまり、
・エリーゼさんの発音は「ヘ\ルパー」
・ピコの発音は「ヘルパーさん ̄」
という風に、劇内でアクセントが統一されていなくても、それが
「そのキャラクターを表現するのに有効」な場合もあるんですよ。
全部が全部辞典通りでなきゃいけないわけではないと思ってます。
念の為、「どっちだろう?」と思った単語は事前に全部調べていますが、その上で
「このキャラがこのタイミングで発するこの言葉は辞典と同じだろうか?」
と考えてから喋ってるわけです。

で、どやが
「俺もアクセント辞典を買った方がいいんだろうか、と思った」
というので、
「買うのは勿論オススメだし、特にアクセントが載っているというだけじゃなくて、解説と付録がすごく勉強になる。
元々言語学に興味がある人なら、読み物として面白いし、
”標準のアクセントを知った上で崩した読み方も出来る”というのと、
”標準アクセントは知らないで訛った発音しかできない”というのでは、
単純に”表現できることの幅”に差がある」
と言ったんです。
ろげちがそこで、
型破りと、型無は違うというようなことやね」
と一言でまとめてくれました。
言うなれば、
「型を知らなければ、破ることはできない」
んです。
「型無」は型を知らないので、型からハズレたことをやってもそれは「型破り」ではない。

それは、どやが「コメディ台本にアドリブを入れる場合でも同じことなんじゃないか」と私は言いました。
元々の台本の言葉選びがどういう意図でそうなっているかをちゃんと理解するのが
「型を知る」
ということで、その上で自分のセンスで単語を足したりするのと、
内容を無視して脱線し続けるのは、アドリブとしてやっていることは全然性質が違いますよね。

この差は単純に大きく、音楽でも
「まず完コピが出来た上でそれをアレンジする」
というように、人がやっていることを真似も出来た上で、自分のセンスで再出力するのが
より良いアレンジとかカバーなんじゃないですかね。
「型破りなアレンジ」は、実際は原曲をよく聴き込んだり研究したりしないと出来ないのだと思います。

だから、アクセントを勉強するのは、「日本語話者として”型”を知る」ということであり、
その上で、ケースバイケースのイントネーションというのが出てくるんじゃないかと、私は思ってます。
どやも、アクセント辞典を買って辞典の単語一覧以外の巻頭・巻末の解説、
付録を真っ先に読んでみたらいいぜと思いました。