今日は、ボイコネの公式キャスト3名(私、浅見ゆいさん、柚萌-Yume-さん)での合同配信の日でした!
この3名での掛け合いはこれが初めてな上、事前に読み合わせはしていないぶっつけ本番。
お互いがどのような役作りをしてくるのか、当日まで誰もわからない状態ですw
台本は『ネバーランドの観測士』、橘ユマさんの作品で、SFショートショート風ボイスドラマです。

スマートフォンからこちらのQRコードを読み取って、アーカイブを聞くことが出来ます。
アーカイブ

すでにアプリをお持ちの方は、アプリ右上の虫眼鏡マークから「ネバーランド」などで検索したり、
私か浅見さん、柚萌さんの「配信履歴」からも辿れますので探してください〜。

(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)


キャラクターは、
御影新(みかげ・あらた) CV:(V)・∀・(V)・・・13歳にして帝都大学理学部名誉教授。
   コンピュータ・サイエンスと脳科学の第一人者。
花宮鈴音(はなみや・すずね) CV:浅見ゆい・・・帝都大学大学院生。御影新と取引を交わす。
鳴海紗彩(なるみ・さあや) CV:柚萌-Yume-・・・御影が作った実験体。
   人に寄せたアンドロイドで、人間と遜色ない受け答えが可能。

という配役で。
私は「少年役のほうが演りやすく、合うと思うので少年が出てくる3人台本お願いします!!」と頼んで、
P/D(プロデューサー兼ディレクター)に台本決めてもらいましたw

それに加え、どの本であれ一応、「事前に台本を読み込みたい!」とも伝えて、6月1日に台本を指定されました。
そこから5日間、
「おー、これは難しい台本だー……よく読まねばー」
と毎日3回は通して読みましたが、ノーミスで読めた日はついぞありませんでしたww
それだけ難しい台本だったのです。
5日あって良かった、マジで。前日だったら間に合わなかったかも。
御影くんのセリフはひとつひとつが長かったり、あまり馴染みのない専門用語があったり、それに噛みやすい単語
(「沖縄科学技術大学」とか「学術的」とか、術はよく「じゅちゅ」ってなるものねw)
が頻出するので、とにかく、可能な限り本番での読み違いをゼロに近づけるため、台本を紙に出しましたw
念の為言っておきますが、「難しい台本」ってこれ全くもって愚痴ではないですよw
難しい方が……燃えるぜ!!!!!!(私は「初音ミクの消失」をライブで唄う人間なので)

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ボイコネでまだ数本しか声劇やってはいないが、紙に出すのはこれが初めてだったぞ!?w
とにかく完璧に演りたかったのです。理由は……以下を読めばわかる。
ちなみに42枚になりました。
めっちゃ赤ペンでメモしまくったぁ〜。
鼻濁音に○つけたり、気を抜くと「ラ行」になりがちなため「ダ行」にも全部チェック入れたり、
アクセント辞典で調べたアクセントを併記したり……。まぁ普段仕事でやってることだけど。
おかげで本番はノーミスで読めました……。本当に良かった……。(安堵のクソデカため息
(紙の左上を折ってあるのは、めくりやすくし、紙の音を減らすためです。
 全ページ折ってから重ねてあります。)

これをちゃんと成功させれば、ボイコネというアプリも成功する! というセルフプレッシャーかけてみたり、
「これで噛んでいたら、そもそも仕事で干される!」
と思ったりしながら自分を追い込んで頑張りましたww(医療関係の案件も年数回はあるしな)
多分今までやった仕事の台本と比較しても、「ノーミスで読み終える難易度」としてはSS級だったんじゃないかと思います。
だからこそ、やり遂げたかった……!

ボイコネって本来PCのウェブブラウザで台本が見える状態で配信がスタートし、
自分が演じるキャラクターをワンクリックして色付けしたあと、
マウスホイールでページをスクロールしながら掛け合いを進めていく、という設計だし、
今までにやった声劇もすべてその方法でやってきましたが、
『ネバーランド〜』は、何度かブラウザ上で練習している間に
「画面で見てるだけじゃどうしても噛む」
と確信しましたね。赤ペン入れは偉大よ……。実感。
あと、演技上、台本に()書きで注釈がない部分は「自分次第」になるわけで、
そこも結構メモしましたね。

まず()書きがあったのは、統合失調症のシミュレーションモデルの説明をするシーン。
「説明が早すぎるような口調で」とあったので、「オタク特有の早口」にすりゃえぇんやな!と思ってそうしたけど、
(更にその後のセリフで「直前とは対照的に、ゆっくり」とあるのでギャップをつけたり)
そういう「作者からの指示」がないところは、前後のやりとりと、
「この人物ならこの言葉をどういうニュアンスで言うか」
を考えて自分で決めていくことになりますよね。それが役作り……。

ひとつのセリフとっても、「驚きながら」「呆れながら」「諦めを含んで」「嘲笑しながら」など
沢山の表現の手法があります。
そのセリフをどういう言い方するかで、そのキャラクターの性格が伝わる。
文脈上、そして当のキャラクターの性格上、そこではどのような「感情」を乗せてその言葉を言うか。
自分の中で「ここはどっちでもいいから逆に迷うな〜」と思うようなところもありました。
とにかく、声劇として私が目指すのは、「声しか聴こえないのに映像が見える状態」です。
だから、
「ここの『・・・』の間は、立ち上がることにして”よいしょ”みたいな息の音を挟もう」
とか、自分なりに()書きで「嘲笑しながら」とメモっておいたりしました。
そういうのが積み重なって、「キャラの性格」が表に出てくると思うのです。

御影くんは、
「AIであることを人に悟られないよう、表向きは人間の天才少年を装って研究任務を遂行するヒューマノイド」

それを考えると、
「まず天才少年で且つAIなら、セリフ噛まない」
というのがあって、つまり「ノーミス」は役作りの一環でもあったんですよねw

そして、院生の花宮女史には常に
「あんた人間の心あんの?」(←実際こういうセリフはないが)
みたいな蔑んだ目で見られるくらい「使命に忠実で合理的」。機械なので。
(浅見さんに軽蔑してもらうなんて美味しい役かもしれない)
頭は良いし、受け答えだけは人間と遜色ないんだけど、人情というものが感じられない
というのが御影くんの役どころだと思うので、
花宮くんが「何やってんですか!」って怒るところは、逆にイラついてみたり。
(なぜならその怒りは御影くんにとっては非合理な、感情の発露でしかない)
紗彩に話しかけるとき、少し口調が優しくはなるものの、やってることは常にえげつなく、
自分の行う実験に罪悪感や良心の呵責を感じたりはしていない。淡々と任務を遂行する。
そういう人物として演じてみました。

ところで、シャルルボネシンドロームのくだりで、紗彩が見た幻覚の中で御影くんが
「水中で泣いてる」っていう風景を見るけど、「A.I」って映画のラストシーンの
ハーレイ・ジョエル・オスメントを彷彿とさせますね。
多分、狙ってそういうシーンにしたのかな……。


放送前はシャワー浴びて禊を済ませ、鼻うがいして、喘息の吸入薬吸って、うがいして、
マヌカハニー舐めて、胃腸薬飲んでもう完璧なコンディション!w
(40〜50分想定の台本なので途中でいきなりお腹痛くなったら困る)

22時きっかりに開場したところ、沢山の方が開演前に早速エールを送ってくださり、
それは嬉しかったのですが、まだセリフの一言も発していないのにゆめさんが溺れてしまい……。
(開場〜開演には5分の「リスナー入場タイム」がありますが、もうそこで放送事故が)
そこで、仕方なくルーム作成からやり直して、「試しにエール控えてみようか」という感じになったわけでして。

どうやら「エールが集中すると配信者側の通話が不安定になる」というのが現在のサーバーの状態のようなので、
(ただでさえ来場者数も多かったし)
せっかく応援してくださるリスナーさんには本当に申し訳ないけど、上演中のエールやコメントを
なるべく控えていただくようにして、配信者間の通話安定を優先という形にしました。
よく訓練されたリスナーさんばかりだったので、上演中の通話不具合は1度だけで済みました。
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(このエールの負荷問題は、運営既知の不具合なのでそのうち解消されると思います。)
何故かその時も、”溺れた”のはゆめさんでしたがw 何故いつもゆめさんなんだろw
どうも、通話寸断とエールによる負荷に密接な関係がありそうなので、多分沢山エールが飛んでくるゆめさんほど
通話からはじき出されやすいということなのだと推測していますがw
エールが飛ぶと、キャストアイコン上にエフェクトが出る仕組みがあるんですけど、多分このアニメーションが重いとかそういうこと。
アーカイブを自分で聴いてみたら、確かに全員の声がリスナーには届いていますが、
我々3人の通話においては
私・浅見さん → ゆめさん
で音声が一方通行の状態だったんです。
だから私と浅見さんが「ゆめさんが溺れた…帰ってきてー」って言ってて、
ゆめさんは「聞こえてるのに…」って独り言言ってる状態。

始まってからは、ブラウザの右1/3を画面の外に出るようにドラッグして、コメント欄を死角に……。
台本以外の文字情報がチラっとでも目に入ったら、読み間違える恐れがあるからですw
台本は紙のほうで見ていましたが、それでもコメントが目に入るのが不安だったw


放送終了後、スカイプで反省会(?)したとき
「え、この聞こえ方だと、私と浅見さんが示し合わせてゆめさんをハブってるみたいじゃないか!ww
 いじめ!?!?w」
というようなこと言って笑いましたが、まぁ今日の場合は台本が台本なので、
ゆめさんは「ブラックホールに飛び込んだ」ことになりますねw また、新たな放送事故用スラング爆誕w

にしても、リアルタイムの掛け合いの楽しさよ。
今まではやはり、ごく一部の作品を除いては
「個別に録音してもらったデータを回収してDAWでミックスする」というボイスドラマばかり作ってきたので、
相手のセリフをその場で聴いて、リアクションとしてこちらのセリフを返す、
これだけで楽しいですよね!
というか、それこそが掛け合いの楽しさですよね!w
仕事柄、ひとりでブースに入ってひとりで喋ることが多く、掛け合い案件は少ないから余計に……。

浅見さんの花宮くんも適度に冷たくて良かったし、ちょっとヤンデレ感あるゆめさんの紗彩も可愛かったし、
ぶっつけ本番なのも含めてすっごく楽しかったです。


(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)

上演後も、エールが本気を出したため通話不安定になり、そのまま終了となってしまいましたが、
リスナーのみなさんもお付き合い頂きありがとうございました!
本当は、上演後の時間でちょっとリスナーさんに訊いてみたいことがあったので、ここに書きます。

ボイコネにある台本で、
・私が演ると合いそうなキャラが出る
・私に演ってみてほしいキャラが出る
などの作品を作品名とキャラ名セットで、是非教えて下さい!
おそらく皆さんの方が台本に詳しいと思うので!
今後の声劇ライブ配信時の台本選定で参考にさせて頂きたいのです!(>人<)

合同配信以外にも、最近個人的に、テストも兼ねていくつか声劇ライブしましたが、
そのときは自分で台本を選びました。
今後も台本色々見て回って、演りたいものを演るとは思うのですが、
それに加えて、リスナーさんが
「(V)・∀・(V)の声で聴いてみたい」
と思うものにも挑戦してみたいと思っています。
あ、別に「少年役」にこだわらなくてもいいですw
テスト兼ねてにっし〜☆さんや、ろげち・オメがんと配信した劇などは、私は女性役でしたしねw

最後に、「ネバーランドの観測士」の作者、橘ユマさんの本を貼っておきます。