薄幸Pリスペクトは続く。





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今となってはもうだいぶ昔のことに感じてしまうけれど、ニコ生の200回記念ライブの放送で、
「忙しい人向けシリーズ」を色々唄うというのをやった。

半年前か。なぜだか、もっと前に感じるw

そのとき歌った「忙しい人向け」の楽曲を、フルと忙しい人向けと、両方録ろう!というのを決めていて、
「空(壺)」と、「ムーンライト伝説(マンマンス)」はアップしたので、今回はテーゼをやってみた。

私はエヴァンゲリオンが、色々な意味でドンピシャ世代。
放送当時、主人公たちと同じ14歳だったからね!
ちょうどその頃、カラオケボックスという施設が、「老若男女が利用できる、明るく健全な施設」になった時期でもあったから
ちょくちょくカラオケボックスに通うようになって、特にアニソンを唄うことに楽しさを見出していった。
綾波を演じている林原さんは、スレイヤーズの方でも主役と主題歌を担当していて、CDは、
アニメ・声優ジャンルでありながらオリコン上位に食い込む稀有な存在だったし、
私自身シングルが出るたびにレンタルしてきて聴き込んだものよ。

この前ネットのどこかにあった「カラオケで歌われると”またか”と思うアニソン」のランキングかなんかで
「残酷な天使のテーゼ」を見かけたけど、あの当時は、まだまだカラオケにアニソンが配信されておらず、
歌いたかったらリクエスト投票しなければいけなかったし、その方法も今ほど便利ではなかったよね。ハガキで郵送とか。
あと、「アニソンが多めなのは、JOYSOUNDか孫悟空」みたいな機種の差も、アニソンを唄いたいがために意識するようになったり。
その中でやっぱり、「どこの機種でも歌えるアニソン」っていうのはそれだけ有名、人気ってことになるわけだし、
「残酷な天使のテーゼ」は、そういう意味で、アニソン界では久々の超絶大ヒットだったのも事実だと思う。
「またか」と思われるくらいカラオケで歌われるアニソンって、実はそんなに多くないはず。

でも、この曲は、ちゃんと歌いこなそうと思うとかなり難しい!
作曲の佐藤英敏さんは、前述の、林原さんが唄うスレイヤーズのテーマ曲などを多く手がけている作曲家さんで、
私が好きな作曲家の内のひとりなのだが、90年代アニソン界で、数々の名曲を残していて、「残酷〜」も当然そのひとつと思う。
かなり優れた「Melody discoverer」なのではないだろうか!
でも、聴いててノリノリになる割に自分で歌おうとすると難しい楽曲と、歌いやすい楽曲とがある。
「残酷〜」はその点では前者と感じる。
だから、私も、カラオケによく通った頃に、しょっちゅうこの曲はひとりで練習したものだけれど、
「今のはうまく歌えた!」
と思うことがない。

自宅やカラオケボックスで、小さいテープレコーダーを使って自分の歌を録音して聴いてみるというのも中学の頃に始めたので、
それはそれは何度も録音したものだが、聴き直して「なんか違う」と思う音源しかできなかったw

多分最後に録ったのは、大学生時代にカラオケボックスに行ってテープレコーダーで録った時だから、
今回、10年ぶりくらいにこの曲を録音したことになるんだけど、今回も録っていて
「なんか違う」
に悩まされた。

原曲を聴きすぎているので、無意識に高橋洋子さんの歌い口調に似せようとしてしまうのが原因だろうと思う。
(ちなみにこの現象はどんな曲でも起こるから気をつけないといけない)
それに、似せようとして実際似るようなら、悩まないのかもしれない。
なので、意識して、「自分ならどう表現するか」ばかり考えるようにした。
あとは、フルサイズを録った後に編集して「忙しい人向け」にするために、編集点が違和感なく繋がるようにっていうことも意識したw
これを意識しながら唄う癖を付けても、なんの役にも立たないが!w

とはいえ、今のように、割とちゃんとした機材で収録して、PCでミックスなどを出来るようになってからこの曲を録ったのはこれが初めてだし
「あ〜カセットで一発撮りとは色々違うな〜」
と。記憶の中のカセット音源と比較してしみじみ思ったw
(カセット音源も家のどこかにはあると思うw)

そうすることが良いことか悪いことかという話は一旦置いておいて、「自分の表現で演ること」、
つまり、曲を「自分のモノにする」ということについて考えさせられる曲。
それだけ、原曲を沢山聴いたし、長い間歌ってきたものの未だに「自分のモノにできた」感覚になったことがない曲。
「自分のモノにする」というのは、自分の声で唄えばそれでいいってものではないもんね。