さて、前回まででミキシングの解説は大体終了!!
ミキシング作業は、イヤホンとスピーカー両方を使ってそれぞれでの聞こえ方を何度も確認しながら行うと良い。
最後にもう一度TLs Maximizerのメーターなどを確認して、WAVを出力したら
更にSound Engine上で全体の音圧を若干上げてみたりなんだり、してみると良いよ!
ものはためしだ! 試行錯誤、トライ&エラーだ!

今回は、機材編に戻る。
そこで、一旦第9回の記事をおさらいしてから、先へ進んでほしい。
【講座】ニコニコで活動する方法 第9回 「機材〜ダイナミックマイク〜」


これまでの講座記事のやり方に完全に則っているとすれば、今、読者の皆さんが使っているのは、ダイナミック型のマイクだと思われる。

私も、ニコニコでの活動の最初の2年弱はダイナミック型マイクで収録を行っていた。
それも、インターフェースを接続せずに、ステレオジャックをPCのサウンドボードに直接挿していたのだ。

これはとても、音質が悪い。(ヘッドセットよりはマシな程度)

ダイナミック型マイクとはいえ、オーディオインタフェースを介してXLRケーブルで接続するのと
ステレオプラグなのとでは、だいぶ差がある、ということを後になって知ったわけだ。
つまり、私の活動歴の中に、「ダイナミックマイク(ステレオプラグ)期」「ダイナミックマイク(オーディオIF)期」があるということ。
もし私の音源を、2005年のものから聞き続けている人がいるとすれば、そのちょっとした変化に毎度気付いていたと思う。

比べれば、今の方が音質が良いに決まっているのだが、これまでの講座記事の解説順でもわかるように、
別にダイナミックマイクでも、録って波形編集してミックスすれば音源を完成させることは可能なのだ。
だから、「音質の改善は二の次で良い」と考え、ミックスの解説を一通り終えてから、一段上の機材解説に戻ることにした。
何度も言っているが、私が辿ってきた道をそのまま書き起こすという方法でこのシリーズを展開しているので、
こういう順序になったということも言える。


それで、IFがあるのとないのとでは、ダイナミックマイクですら音質が違う、というのはいさじに教わったので、
彼も愛用しているUA-25という結構オーソドックスなものを買った。
というわけで、今回はオーディオインターフェースのお話なのである。


オーディオインターフェースというのはこれまた外来語なので、何のための道具なのかというところから説明せねばなるまい。

上記にあるように、ステレオプラグのジャックサイズが合っていれば(もしくはアジャスターでサイズ調節をすれば)、
PCのサウンドカードの「マイク」のところにダイナミックマイクを挿すことが出来る。
しかしこれは、マイクの最大限の能力が発揮できない。
また、マイクだけでなく、楽器の音をラインで録りたいという場合だって、同様にステレオプラグで
「ラインIN」に接続すれば、音を入力することは可能だが、それは、
「有線で音を入力するための、最も初歩的且つ最低限の方法」
であり、クリアな音を録るという目的には適わないのだ。


そこで、こういった音声デバイスとパソコンとの間の、音情報のやり取りを、極力劣化がないように取り持ってくれるのが
オーディオインターフェースなのである。
「あ、結構重要そう」
と思っていただけただろうか。

さて、オーディオインターフェースの世界もいうなれば、価格帯的に言ってピンキリ、青天井というか、
音響機器はなんでもそうだが、上を見ればキリがない。
そこで、いきなり「高くて良いもの」を買おうとする必要はないので、機能的にこれだけは必須という部分と、
予算を照らし合わせて選ぶのが良い。


まずここまでの話では、ダイナミックマイクを、ステレオプラグ直挿しではなく、IF経由に挿してみようよ
ということしか言っていなかったが、いざIFを買うのであれば、あるポイントに気をつけなければならない。
「ステレオプラグだけが挿せる安いIF」では、後でもしコンデンサマイクにしたいというとき
またIFを買うハメになるのだ。
これは是非とも避けるべきである。

ダイナミックマイクの音を更に良くしたい、ないしはコンデンサマイクを挿したいという目的を達成するには、
「XLRケーブル」が接続できなくてはならない。

そこでとりあえず今回は、オーディオインターフェースって何のために必要なの?というところまでの話に留めて、
次回、実物の紹介や解説をしてみることにする。


次回、【講座】ニコニコで活動する方法 第31回 「機材〜オーディオIFの種類〜」は
12月9日 22時 公開予定!!