ニコ同が9月16日、そして翌日の17日はまぐさん達とカラオケに行ってからいさじを空港に送って、
帰宅したらヤモリがコオロギに食い尽くされていて……

その後の一週間の記録です。日記だけど「日」っていうか「週」……。


(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)・∀・(V)


17からの週は本当に忙しかった……。

まず、19・21日に都内で音声収録をする仕事があったので、18〜21日は体調管理と仕事に全力って感じだった。
そして、亀には日中、天然の紫外線を浴びて欲しかったので、ケースごとベランダに出していた。
ケースにはそこそこの高さがあり、これまでに自力で出られたことは一度もない。
それに、普段は亀をケースごとベランダに出している間、私も家にいて、ちょくちょく様子を見ていたから、
もし何か起こりそうなら、すぐに対処できた。
何度か、その状態で短時間外出するということもあったけれど、何も問題が起こることはなかった。
21日までは。

19日は仕事が終わってすぐに駅弁を買って帰った。
そして、帰宅後すぐにベランダから亀の水槽を取り込んだ。

20日は家で仕事。

<問題の21日>
21日はまたベランダに亀を水槽ごと出して仕事で恵比寿まで行った。
実は、19も21も、12〜19時の7時間スタジオに缶詰になるというスケジュールの仕事だったのだけど、
19日の方でノルマ以上をこなしたので、21日は17時くらいに上がることが出来た。
前日、「捕まえたヤモリも消失したし、ペットショップでトカゲ見たいお…」と思い、
恵比寿のペットショップを調べてみたところ「ZOO恵比寿」というなんでも扱ってるペットショップまで、
仕事場から歩いてすぐに行けることがわかったので、仕事あがりに喜び勇んで寄り道しにいった。
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ZOO恵比寿
 (注:メニューにカーソルを合わせると音が鳴るサイトなので気をつけてね)

駅前の大通りを一歩入ったところにこんなペットショップが!? という感じ。
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店内撮影OKだったので、沢山写真や動画を撮った!!









店内で放し飼いになっているタイハクオウムとか、お犬様。
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見たこともないカエルが何種類か。
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トカゲは本当に可愛いなぁ。仲良くなりたい。
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大量のアメリカザリガニ。
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ミミズクやタランチュラまでいるとか、天国かよ。
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すごい! 本当になんでもいる!!
入り口に、馬とヤギがいるのにも驚いたし、入ってすぐに放し飼いにされている白い中型犬3匹に迎えられるのもびっくり!
私は、「見るのも嫌なくらい嫌いな動物」というのはいないから、店内の隅々まで、
何がどこにいても楽しさしかなかった。
例えば虫は見たくないとか、ヘビだけはダメとかそういうのはないから、何が置いてあっても
「うおおおすげー!!たのしーーー!!」
って感じだった!!!

同じ系列の別店舗では、「レア度」の高い生き物をもっと沢山扱っているらしくて、
そっちも行きたいなーと思った。

私は、ヤモリをあのまま飼育始められていたら、ちゃんと大人に育てて、欲を言えばつがいとかにもしたいな
と思っていたのだけど、出来なかったので、前から気になっていた「ヒョウモントカゲモドキ」を見るために
このお店に来た。
大体値段は一番安くて1万円ジャストからで、模様によって2万円を超えるものもあった。
ヒョウモントカゲモドキには、色々な色と模様のものがいるのだ。
私が好きなのは、「サングロー」かな。
淡い黄色〜オレンジのグラデーションが美しいパステルカラーの品種。
「ヒョウモントカゲモドキ サングロー」とかで画像検索してね!
うちにはガチャガチャで引き当てたフィギュアならあるんだけどね!
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つくばのアニマルカフェ「Moff」にはこれの現物がいて、ナデナデもできるんだよ!
Moffに行ったときの日記

それで私は、
「ほゎ〜〜……トカゲ可愛い。あのヤモリを消失させたのは残念としか言いようがない。
 とりあえずヒョウモントカゲモドキを買って帰ることは出来ないので、亀の餌買って帰ろう」
ってことで、いつも亀が食べている亀フードのみを買ったのであった。
お店に入って何も買わずに去るというのもなんだし、(それは冷やかしといって悪いことであると親に言われて育ったもので)
ちょうど亀の一番お気に入りのエサが底をつきそうだったのだ。

そして私は、19日同様に帰宅して、
「亀ーー! お土産にご飯買ってきたよーー!!」
と、ベランダの窓を開けてケースを覗き込んだ。

そこには、足場だけがあったので、いやいや何かの見間違いっていうか、足場の下に亀が潜り込んでるんでしょ
と、足場をひょいと持ち上げてみたが、そこにも亀がいないのでパニックに陥った。

亀はよく、日光浴をしてほしくて水槽ごとベランダに出すのに、足場の上に乗って日光浴をせず、
足場の下に潜り込んで陽をよけていることがある。
今日もそんなことだろうと思ったのに、足場だけがあって亀は影も形もない。

カラスが攫った……?
にしては、水槽の中や周辺に荒らしたような跡とか、カラスの羽根とか汚れとか、一切見当たらない。
水は比較的綺麗で、12時間ほど亀を入れて放置した状態と比べて考えてみるに、
正午頃には、もう亀は水槽の中にいなかったのではないかと推測できる。
しかし、どうやって、どこへ行ったのか……。

私は、まずベランダに亀が隠れていないか、懐中電灯で照らしてよく探してみた。
例えばエアコンの室外機の下などは亀が潜りそうだ。
しかし、そこにもいない。
本当に、忽然と、亀だけが消えている。
ベランダは、隣の部屋と地続きではないので、このベランダの「外」へ出たとしたら、それは下に落ちたということを意味する。
けれど、あのケースを自分で出たことはなかったので、私はまず真っ先に、
カラスが攫って食べてしまったパターンを疑い、ショックを受けた。
実際Googleで「亀 カラス」とかを検索すると、子亀がカラスに攫われたエピソードや、
公園の池の亀をカラスが咥えてって食べていたというエピソードや、現場の画像までも出てくる。
いかん、こんなのを見てるとショックで頭がクラクラする。


私は、とにかくベランダの下に亀が落ちた可能性もあると思い、懐中電灯を持って半べそで外に出ると、
ベランダの真下あたりを照らして探してみた。
しかし、やはりここにもいない。
ここにいなかったら、もう、どこなんだよ……。
亀が自分で歩いていってしまったにせよ、カラスが遠くに持ち去ったにせよ、
探すあてがなさすぎて途方に暮れる。

亀が見当たらない、ということをツイートしたらろげちが、警察署に届け出のあった拾得物をウェブで検索できることを教えてくれた。
その上で、「水戸警察署」に「水戸市内路上」で見つかった亀が、本日付けで届けられていることも突き止めてくれた。
でも、つくば市と水戸市って結構遠い……。
亀が自分で行くことはありえない距離だし、カラスがそこまで持ち去るとも考えにくい。
けれど、念のため電話してみると、会計課(遺失物・拾得物の係)はもう人がいない時間なので、
明日の午前9時以降に掛けなおして、と言われてしまった。

そこで、つくば市中央警察署にはWEB経由で遺失物届けを出すことにした。
ネットで登録できるなんて、便利な時代になったな。

とりあえず、夜も更けて外が暗いため、捜索には向かないし、今の時点で出来ることはやった、ということで
今日のところは寝ておき、明日明るくなったら捜索することにした。
ただ、近隣のお店などに張り紙を出しながら捜索しようと思って、寝る前に張り紙を作っておいたし、
近所のコンビニには電話でも一度問い合わせしておいた。
店長さんが、
「あ、あの(V)・∀・(V)さん(実際は本名で)。亀が…そうですか…」
って感じで、親身になってくれた。


<失踪翌日の22日>
22日には、張り紙を貼ってもらえるかお店を何軒か周りながら、そのへんを探して歩いた。
それに水戸警察署にも電話して、訊いてみた。

かに「ペットの亀が失踪して探しているのですが、水戸警察署に拾った亀が届いていると知って問い合わせました」
窓口「どこにお住まいですか?」
かに「つくばです」
窓口「じゃぁ…違うと思いますよ? 亀が水戸まで来るような心当たりってあるんですか?」
かに「ないですけど……(というかそんな”心当たり”あるわけないだろう)
  亀の種類はなんですか?」
窓口「さぁ……ミドリガメ??? 黒っぽい……詳しくないんですけど……」
かに「ミドリガメなら、うちの亀ではないですね……ありがとうございました」

みたいなやり取りだった……。

捜索では、道路に轢かれた死体とかがあったら、それを埋めて弔ってやらないといけないので、
主に車道を見て歩いたし、カラスの巣が密集している地点にも行って、カラスが食べ散らかした後の甲羅が落ちていないか探した。
今頃、そんな無惨な姿になっているのかもしれないと想像しただけで辛かったので、
捜索散歩しながら涙ぐんだ。


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こんなときでも、散歩をするとちょうちょや蜘蛛には目を奪われる。
それにしても亀はどこなの……。


ツイッターで、今筑波大周辺まで来てるので亀を探します、というフォロワーさんが現れた。
その人とは、合流はせずにそれぞれ捜索を続けた。

私は、もう死体すら見つからないのかもしれない、と半分諦める覚悟をしつつ歩きまわっていたが、
そのフォロワーさんが、近所のバーのママさんに話しかけて亀を探しているという話をしてくれたことで、
バーのママさんが私の「亀探してます」ツイートを拡散してくれて、そこからつくば市内の
いくつかの「お店の公式アカウント」が拡散協力してくれるというような展開になった。
私は、そのへんの人に聞き込み調査をする、というのはしなかったので、
私と異なるアプローチで捜索してくれたそのフォロワーさんにはたいそう感謝した。
大学の警備員さんに話しかけて、大学内での拾得物がどのような扱いになるのかというのも聞き出してくれたし。
私は、散歩中に、念のため中央警察署に電話をかけて、ウェブから登録した遺失物届について
確認をしておいた。

しかし、その日(22日)ももう日が暮れてきて、亀は見つからないままで、
歩いた距離も結構な長さだったので疲れたし、帰宅することに……。

亀探しのフォロワーさんは、「特に訳もなく、なんとなく取った有給」で、暇だったから突発で千葉から来たという。
学内で迷子になりかけていたので、DMで駅までの行き方を教えて無事帰宅してもらった。

帰宅後の私はというと、「このへんの建物の屋上に、カラスが食べた残骸としての甲羅が落ちてるパターンもあるかも」
などと考えてGoogleマップの航空写真を見たりしていたが、さすがにあの航空写真が
毎日情報更新されているわけではないし、「屋根の上に落ちている亀の甲羅」をはっきり目視できるほど
解像度の高いものでもないので、全然意味はなかった。

21日も22日も、亀のことばかり考えて、
「もうどこかで死んじゃってるのかなぁ……」
と想像するにつけ、ぐずぐず泣いたりしていたのだが、仕事だけは沢山来たので、
そのときはむしろ仕事に没頭することで亀のことを軽く忘れることが出来てよかった。
でも仕事が終わってしまうと、また亀のことが心配でいてもたってもいられなくなった……。

そんなわけでなかなか寝るに寝られないので、暗い部屋の中で布団に潜るが睡眠はうまく摂れないという感じの
2晩目であった。


<発見された23日>
23日は、なんとなくふわーっと目が醒めて、ツイッターに何か情報は舞い込んでいないか
通知欄を遡ったりしていると、急に市内の電話帳未登録の固定電話から着信があり、
誰だろうと思って出てみると、近所のコンビニからで、掛けてきたのは店長さんだった。

店長「(V)・∀・(V)さん、亀ちゃん見つかりました」
かに「えっ!?!? どど、どこで、ですか!?!?」
店長「多分、自宅の前?? 今、店のバケツの中にいます。元気です」
かに「えええ! じゃ、すぐ行きます!! ありがとうございます!!!」


失踪から二日目、亀は近所で見つかった。
具体的にどこで拾われたのかわからないけれど、どうやら同じアパートの住人さんが拾って、
コンビニに電話して届けてくれたというのだから、亀は実際
「自力でケースから這い出た挙句ベランダから落ちて、その後はあまり移動していなかった」
ということになるようだ。

バケツを持ってコンビニに走ると店員さんがすぐに「あっ」と、店長さんを呼んでくれた。
店長さんは、
「良かったですねーー! 元気ですよ〜〜」
とバケツを持って出てきてくれて、私は、亀を自分の持っていったバケツに移した。
亀は、外傷などもなくバケツから出ようともがくほど元気だったので、とりあえず安心した。
もっと怪我だらけだったり、ぐったりして全然動かないとかだったら、とても心配になるところだ。
かに「発見してくださったのはどなただったんですか?」
店長「多分、同じアパートの人じゃないかな? しょっちゅう来る人なんだけど、
  さっき電話で、『いたーー!!亀いたーーー!!!』って連絡くれて、
  『おーー!いたかー!!やったな!』ってw そしたら『今から持ってく!!』っていうから、
  うちに持ってくるのかよ!wwって」
確かに、私はそのお店に亀探してるって張り紙を出したし、そこに連絡先も書いたのに、
発見者の方は、お店の方に預ける方法を取ったのだw

それにしても泥だらけだ……。
うちの亀はクサガメで、「半水棲ガメ」。
陸にあがることもあるし、水を泳ぐこともある。野生だと池の近くとかに住んでいて、
すぐに水が飲める上、日光浴もできて、隠れるところもあるような環境が好きな種類っぽい。
水棲ガメや半水棲ガメは、水を沢山飲んで、沢山排泄する。
そうしないと、腎臓が悪くなって死んでしまうそうだ。
だから、私はもし亀が家の近くで迷子になっているなら、水場がなくて困るだろうなと思っていたし、
逆にカラスが攫って水場のあたりでたまたまリリースしてたら、池周辺で野生化して
そのまま再会出来ないのかな、などと考えたりもした。
とにかく水が飲めなかったら、カラスに襲われていなかったとしても脱水で死んでしまうから気がかりだったのだけど、
22日の夜、結構な雨が降ったので、それで泥水をかぶってたのが、23日の朝に乾いてかばかばになった
というような状態での発見だった。
丸一日水が飲めなかったとしても、即、死に至るほどの弱さではないらしいけれども。





私は、すぐに風呂場で亀を洗った。そして、エサも入れてみた。
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しかし、風呂場で亀を洗ったとき、亀が口から血の塊を「ごぱぁ」と吐いたので面食らった。
落下した時に内臓が損傷したのか!? どの内臓だ!?
外から見てもわからないが、水槽に入れたエサは食べてくれない……。
いつもあんなに食欲旺盛で、2日間何も食べないで帰ってきたところなのに、エサに反応しないとは。
それだけでなく、1回だけだけどくしゃみまでしたし、その直前は喘鳴のような
「ぷぴーー」という呼吸音がして心配だ。

亀は、かなり丈夫な生き物なのだが、死ぬことがあるとすれば呼吸器疾患で、ということが多い……。
温度変化から風邪を引いて肺炎を引き起こすとか。
そうすると、亀はくしゃみをするんである。
亀がくしゃみをするときは、もうすでに結構な重症である証拠……。
私はそれを知っていたので、亀を動物病院に連れていくことにした。


けれど、その日は9月23日(祝・土)という日であり、急患も受け付けていて、
爬虫類も診てくれる病院を探さなければいけないという難しいミッションがスタートした。

とりあえずつくば市内で、急患・爬虫類の両方の条件を満たす病院Aに電話をしたところ、
留守録メッセージが流れるのみ……。
その日は、午後の診察の受付が16時からだったようで、そのときはまだ14時台だった。
急患を受け付けるとは言え、電話は受付時間外だと繋がらないみたいだ。
別の、「電話だけはいつでも繋がる」という急患も勿論受け付けている病院Bにも電話してみた。

そちらでは電話を取ってもらえたので、以下のような話をした。

かに「急患は受け付けていますか?」
病院「別料金がかかりますが受け付けていますよ」
かに「ベランダから落下して、血を吐いたりするので診てほしいのですが……」
病院「動物は?」
かに「亀なんですが……」
病院「亀ぇ……は、診られないんだよねー……」
かに「そうなんですか……」
病院「茨城県内の動物病院で、亀を専門的に診られるところは、ないよ。
   色々な動物診てるからついでにちょっと、っていう感じで診てくれるところはあるけど、
   レントゲン撮ってどうこうっていうのは多分やってなくて、その状態だと診てもらっても何もわからないかも。
   ちゃんと東京の専門医に診せに行ったほうがいいよ、心配だね」
かに「わかりました、探してみます」

てなことで、近隣で探すのはさっさと諦めて、今すぐ今日の受診を予約できて、
亀の内臓のことがわかる先生がいる動物病院を探し直し。
ちょうど休みだったろげちが、色々候補を挙げてくれて、その中ですぐに電話が繋がったところに相談すると、
17時半に予約入れられるということだったので、亀をタッパーに詰めて乃木坂へ向かった。
御茶ノ水には爬虫類専門の病院があるのも見つけたのだけど、そこはその時点では電話が繋がらなかったのだ。

大急ぎで行ったものの、着いたらちょっと遅かったし、前の予約のワンちゃんが診察と治療を受けていたので
ゆっくり待つことにした。

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順番がきて、先生に
「茨城からはるばる、お疲れ様でした」
とご挨拶された。
こちらこそ、急な相談に乗っていただいて大変ありがたい。

まず、外傷がないことを確認した上で、レントゲンとエコーの撮影を行った。
先生は、
・骨折はしていない
・出血はおそらく肺(肺に影がある)
・ただし、呼吸はそこまで苦しそうではないので、命に別状はない
・それより肝臓の肥大化のほうが気になる
・脂肪肝かもしれない
・この怪我が原因で死ぬことがあっても、1ヶ月位先になったりする(徐々に衰弱する)
というようなことを詳しく説明してくださった。

そして、
「何をしても嫌がらない、”いいこ”の亀ですね」
と言われた。
もう最近はずっと布団で一緒に寝たりという感じで、水槽と座敷両方で慣らしてるから、
私を全然警戒しないし、人間全般を無害っぽいものと認識しているのかもしれない。
私などは、布団で寝てたり居間で床に座ってる時は、亀が肩まで這い上がってくるくらい、
亀から「物」扱いされている。
外敵だと思ってたら、多分肩まで這い上がっては来ないだろう……多分……。

それにしても、こんなことでもなければ、「脂肪肝」を指摘される機会もなかったと思う。
結果的に「健康診断」が出来てよかったかもしれない。

先生は、
・子亀の頃は肉食寄りの雑食
・青年期は雑食
・晩年はほぼ草食
と、亀の食生活の説明をしてくれた。
うちの亀は、22年飼っているし、飼い始めの時点ですでに今のサイズだったのだから、
結構なおじいちゃんだと思われる。
そうすると、市販の亀エサでは高カロリーすぎるのだそうな。
市販のペットフードは週1〜2回でも十分で、あとは野菜を与えると良い、と言われたので、
少しご飯を変えていこうと思う。
ただ、うちの亀だけがそうなのではないと思うが、「食べ慣れたもの以外は見向きもしない」ので、
いきなり野菜を与えたところで、多分食べ物だと認識してくれないと思う……。
長いスパンで食生活の改善を考えていかないといけないかもしれないw

それから、肺の出血については、手術でどうこう出来たりするものではないので、
自然治癒を待つしかないようだ。
手術が必要だった場合は、手術費がかかって10万円くらい飛ぶ可能性があると聞いていたので、
出費の点では手術がなくて助かった。
ただ、このまま一ヶ月かけて衰弱していって、死んでしまうケースもあるし、
その場合は寿命だと思うしかない、と言われたので、それはそうだしその時は悲しいけど受け入れようと思った。

帰りに、東京駅構内でものすごーーーーく美味しそうな匂いがしたので近付いてみると、
焼き立てのチーズタルトだけを売っているお店があった。
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うわ、これめっちゃ食べたいと思ったので買ったけれど、自分用ではなくて、亀発見者の方へのお土産として買った。
自分のは、また次の機会に買うことにした。
少なくともこの時点で、また近々東京駅に来る予定が2回もあったし。

そしてこのお土産は、直接渡そうと思ったけれど、どの部屋の人かもわからない上、
ご在宅だった住民さんに訊いたら「自分ではない」と言われてしまったし、
あとの部屋は不在だったので、これまたコンビニの店長さんに預けることにしたw
「毎日ちょくちょく来るお客さんだからすぐ渡せるはず」
と快諾してくださった。(実際翌日渡しましたと報告もあった)

コンビニエンスストアって、こういう「便利さ」のことを言ってるわけではないと思うし、
もともとあった小売店が潰れる原因になるとかも言われるけど、今回の件では、
このコンビニがすごく「地域密着」な感じがした。
近所の別のコンビニでは、張り紙全面お断りと言われたケースもあったのだけど、
このコンビニだと他にも「インコを探しています」っていう張り紙や、大学のサークルのイベントや
催しなどのポスターが沢山貼ってあるし、筑波大の運動部が試合で勝ったりすると、
店舗独自の「優勝おめでとうキャンペーン」を展開したりもするので、
学生とお店が「持ちつ持たれつ」なんだなぁと思ったりする。
私は、よくコンビニを利用する時に、こんにちはとかこんばんはとか、あけましておめでとうございますとか、
今日は寒いですねくらいのことを店員さんと話したりする。
足を骨折したときも「足どうしたんですか?」と言われたり。
店員さんも、こちらがそのように普通に話しかければ普通に気さくに対応してくれるし、
今回みたいなことがあったときに、「困ってるんです」と相談したら、私を覚えていて親切に対応してくれる。
「店員と客」というより、人と人のやり取りをしている感じがした。
おそらく「土着の小売店(老舗のようなもの)」というのは、ずっと同じ店員さんや店主が切り盛りしているので、
「連続性」の点でコンビニと異なるのだと思う。
コンビニの店員さんというのは、結構入れ替わりが激しかったりする。
だから、連続性が希薄で、土着の小売店というものしかなかった時代の人からすると
機械と接しているように感じるのかもしれない。
行く度に知らない人が接客するので。
それが結果的に、「店員を人間扱いしないクレーマー」を産んだりする場合もあるのかも。
でも仮に、連続性が希薄でも、相手が人間であることは変わりなくて、「人と人」として接することは可能だし、
そうすればお互いに、結果的に、いいんじゃないかと思う。
だって、もしも店員さんが嫌がるようなことをよく言ったり、したりするお客さんが、
自分が困ったときだけ手を貸してくれよと言っても、店員さんも人間なので
こいつには親身になってあげたくないと思ってしまうんじゃないだろうか。
それが「日頃の行い」の正体なんじゃないだろうか。
こうやって、いつ何について、どういう人の手助けを借りるかわからないのだから、
よく利用するお店の店員さんと、日頃から気持ちよく接するのって大事だなぁと改めて思ったりした。



亀は、発見から2日後にはもう普通に食欲も取り戻して、排泄もいつも通りするようになったので、
結構安心したのだが、ひとつだけ気になっていたのは、陸場から水の中に入る時に、
少量の血の塊をちょこちょこ吐き出すことだった。


また、稀にくしゃみもあったし、夜寝ている時の寝息にも異音が混ざることがあった。
これらはすべて、肺出血と関係があると思ったし、悪化しているとしたらそのまま死に繋がると思ったので、
発見から2週間経過する頃に、病院に電話して症状を伝えてみた。

すると、院長不在とのことで、その日の担当医師だった先生が、
「肝臓の肥大化により機能が低下して、止血がうまくいっていない可能性がある」
と。
内臓出血を抑えるような体の作用には肝臓が関わってくるそうで、肝臓の機能を向上させないと
出血が長引くかもしれないから、薬を郵送するという話になった。
食欲が安定しているのであれば、普段のエサにふりかけて食べさせることで投与できると。

なるほど、診察を受けなくても薬を送ってもらえるとは、たいそうありがたいこと。
是非お願いします、と言ったけれど、数時間後折り返しで電話がかかってきて、
「院長にきいてみたら、薬は高いので、まずはアマゾンなどで爬虫類用のビタミンとカルシウムのサプリメントを買って
試してみてほしいとのこと。
それから、水槽の水位は亀の甲羅がてっぺんまで浸かるようだと出血が止まりにくいので、
1〜2週間は浅め(1〜2cmくらい)で様子を見てほしいです。
甲羅がずっと乾いたままでも良くないので、濡れガーゼを乗せてあげるなどできますか?」
と言われたので、そのとおりにしてみることにした。



それからまた10日ほど経って今に至るのだが、呼吸音も静かになったし、
少し深めの水に入れても血の塊を吐かなくなった……!!!!!!!
そうか、体全体がしっかり浸かってしまうような深さがあると、止血を妨げるってことなのかな……。
すごく勉強になった。
今は、失踪前と変わらず、元気に食べたり寝たり泳いだりしている。






この亀は、間違いなく私が今まで飼った動物の中で一番付き合いが長く、
何を考えているのかわからないけど、多分私を敵とは思っていなくて、
気持ちが焦りがちな性格である私に「焦らなくてもいい」ということを思い出させてくれる存在なので、
これからも大切に飼っていこうと思う。

それに、今回の件では、沢山のフォロワーさんや、フォローされていない方からすらも、
心配の声や、発見時には祝福の声も頂いて、多くの人が親身になってくださり、
私の不安や喜びに、寄り添ってくれたことがとてつもなく嬉しかった。
動物はことばは話せないけれど、長く飼えば間違いなく「家族の一員」となるので、
それを知っている人は、「他人のペット」のことでもそれが当事者にとって「家族のこと」であるとわかるのだな、と身にしみた。
私自身が、私にとって亀がこんなに「家族」になっていたことに改めて気づき驚くくらいに、
亀は今や立派な私の家族だ!
これから、ペットが失踪して不安がったり、悲しんだり、探したりしている人を見たとき、
私も今回のことを思い出して、その人の気持に一層寄り添うことが出来る気がするし、
そういう時に私にできることがあればしたいな、と思った。

余談だが、有給を使って亀探しに来てくれたフォロワーさんは、今はモンハンで私がお手伝いすることで
恩返し(?)をしているww
というのは大げさかもしれない。ともかく、これがキッカケで「ハンター仲間」になったw

亀がキッカケで、人と人との繋がりとか、人助けとか、色々なことに思いを馳せる一ヶ月だった。